フランス共産党支部活動家がLCRに結集
社会党との来たるべき合意を党員に隠し続ける共産党
「すべての左翼
を結集」の意味
二〇〇六年十二月十五日、約三十人の活動家がエヌ県のモン・ドリニィで開かれたアラン・クリヴィンヌ出席のLCR(革命的共産主義者同盟、第四インターナショナル・フランス支部)の大衆集会に参加した。その少し前の十月、この県では共産党の現地支部が解散し、そのうちの一部の活動家がLCRに結集した。自動車産業の下請け工場で働く三十三歳の労働者であるディミトリは、共産党支部の書記を務めていたが、彼がこの間の事態の経過を語ってくれた。
――あなた方の支部について説明してくれませんか?
最初、われわれは、二〇〇一年に共産党の支部を結成した。支部のメンバー数は二十七人である。われわれの支部は、失業者、労働者、自治体職員から成っている。われわれは、周辺地域の人々をかなり支援してきたし、電気の差し止めや家からの追出しに反対して闘ってきた。われわれの町では、失業率は二〇%を超えているのだ。
――どうしてあなた方はLCRへの加盟を決めたのですか?
社会党に対する共産党指導部の発言には二枚舌的なところがあると思ったからである。共産党指導部は時として社会党の新大統領候補のセゴレーヌ・ロワイヤル女史に反対する急進的な発言をしてみせることがあるのだが、「すべての左翼を結集」したいとするその願望は社会党との来るべき合意を隠しているのである。
具体的に、最近の共産党県評議会で、われわれは、来るべき地方選挙で社会党に随伴して議席を得るために、総選挙では共産党が立候補することなくむしろ社会党との間で合意を結ぶという決定をわれわれの選挙区の共産党が下したという事実を知った。われわれは、そうしたやり方に同意できないという見解を表明したが、聞き入れてもらえなかった。それで、エヌ県のLCRにメールを送って連絡を取ったのである。われわれのうちの十数人がLCRに加盟する予定である。
セクト主義的な
共産党の方針
――エヌ県では、共産党の中の内部投票ではマキシム・グレメッツが最も高い評価を得ています。あなた方はなぜ、この「傾向」とコンタクトを取らなかったのですか?
グレメッツの問題は、彼が統一候補という考えに対して最初からセクト主義的で、敵対的であったという点である。それは、われわれのやり方でない。われわれはLCRが擁護していた立場に同意していた。すなわち、候補者の統一にウイ(賛成)であるが、それは鮮明な形の統一、すなわち、社会党との協定ではない統一でなければならない、と。前の党大会では、わわわれは、グレメッツの決議案に賛成票を投じた。なぜなら、その決議案の一節「労働者のためのあらたな権利」が自分たちのものであるとみなしたからである。しかし、グレメッツの問題は、彼にとって何よりもまずビュフェ共産党全国書記に反対することが第一だという点にある。これでは政治的路線にならないのである。
――LCR内でのあなた方の活動はどのようになると考えていますか?
われわれは、サン・カンタン、テルニエ、ラオン、ソワソンの同志たちともにエヌ県の支部を統合するだろう。われわれは、政治討論、教育を求めている。われわれはLCRの政綱を大衆的に宣伝するだろう。とりわけ、賃金と最低社会保障額の引上げ、解雇禁止、フランス人と移民との間の権利の平等に関する要求を宣伝するだろう。
われわれは、オリニィの精糖産業のような地域の企業(ヨーロッパで最も重要な企業のひとつ)に介入するだろう。この企業は、三百人の常勤労働者とテンサイの収穫期に働く多くの季節労働者を雇っているからである。もちろん、われわれは大統領選挙に向けてオリビエ・ブザンスノーの選挙キャンペーンをも行うだろう。
聞き手:アリ・ジョナス
「ルージュ」(06年12月21日)
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