2000年 年頭アピール

闘いのスクラムで「熱い時代」を取り戻すために

日本共産青年同盟首都圏会議

 すべての青年の皆さん! 共青同は厳冬期といえる90年代から、21世紀を人間解放の時代に向かう「人類前史」の最後の時代とするために、20世紀最後の年頭にあたり、アピールを送る。

 1999年は、「戦後民主主義」が圧殺された年として歴史に記されるだろう。海外派兵の時代として始まった90年代は、新ガイドライン関連法、組織的犯罪対策法�盗聴法、「国旗・国歌」法、団体規制法などの成立によって、肥大し、暴走する国家主義と戦争国家の完成を目前にして終わろうとしている。
 私たちは、帝国主義者のスケジュールどおりに、これらの反動化を許してしまったことを重く受け止めなければならない。そして、帝国主義者のスケジュールにブレーキをつきつけたのは、唯一つ95年から燃え上がった沖縄の闘いだけだったことを。
 階級闘争が、「持てるもの」に対する「持たざるもの」の闘争だとすれば、帝国主義本国本土で生活する私たちは、「失うもの」を持ちすぎた労働者とその子どもたちだった。戦闘的労働運動を絶滅するために断行された国鉄分割民営化は、多くの国鉄労働者の鉄路に染み込んだ憤怒と絶望の訴えによってあがなわれた。そして、われわれは90年代を労働者階級が敗北した時代として迎えることになった。いわゆる「バブル」と不況の時代の谷間にあっても、特に青年世代はあり余る商品に囲まれ、消費することに日々を過ごし、人間解放の闘いから遠ざかっていった。
 しかし、資本家が「ストライキの根絶」に追い込んだこの時代は、一体どんな社会なのか。毎日、どこかで追いつめられた労働者、失業者、中小経営者の飛び込み自殺があり、列車が正常に動く日などありはしない。それも一カ所や二カ所ではないのだ。それでも資本家たちは、ストライキよりましだと言うのだろう。あり余る商品が青年にどのような充足感を与えただろうか。それは、「いやし」や「自分探し」「個の確立」が時代のキーワードになっているように、新しい価値観を模索する青年像をつくり出しているにすぎない。カネを使って得られるものと引き換えに、手に入れたものは「疎外感」と「喪失感」だけだった。
 そして今、労働運動の衰退と資本への規制を取り外した「新自由主義」の波のなかで、新たな貧困と収奪の時代を迎えようとしている。この時代は、社会的な連帯と抵抗が存在しなければ、いかに人間社会が荒廃するか、ということを表わしているのだ。
 「若者の暴力」「援助交際」などは、青年が未来に希望が持てない時代の反映であり、大胆不敵、あり余る行動力という「若さの特権」を刹那的にしか表現できない状況の反映なのだ。政治家、官僚、警察、堕落した教師などの相次ぐ汚職、不祥事、性犯罪が噴出している中、若者が大人たちから何を学ぶことがあるだろうか。長きにわたる労働を否定され、いとも簡単に解雇される親や労働者の姿を見て、そして大学を卒業したとしても就職できない状況が年々広がっていく中で、どうして若者が未来に希望を持てるだろうか。

 この90年代は、私たち共青同も困難な闘いを強いられた。「革命と社会主義」という回答によって人間解放の時代を勝ちとろうとする私たちは、さらに困難な時代の逆流に抗していかなければならないだろう。
 しかしそれでも、私たちは蘇ろうとする。その根拠は、日常化した戦争と大失業の時代という、腐敗し朽ち果てる資本主義・帝国主義の姿そのものにある。そして、この社会システムの世界的な根底からの変革なくして、未来や希望などをつくりだすことはできないことは、いずれ人民の常識にならざるを得ない。
 四百年前の奴隷化され虐殺されたアフリカ人、ネイティブ・アメリカン、アイヌの怒りを継承しようとする私たちは、数万キロ離れたメキシコのサパティスタ、パレスチナ、東ティモールの闘争に一喜一憂する。それは沖縄、アイヌ、野宿労働者、被差別部落民、セクシャル・マイノリティの解放の闘いの問いかけに対して、私たちの生きる姿勢を闘いによって示していくことでもある。そして、帝国主義本国本土の変革こそが、世界システムの変革の決定的な環であり、連綿とつながる民衆の抗議と闘争に応える唯一の道なのだ。またそれは、私たち自身の戦争と失業、疎外と喪失、差別分断からの解放の闘いである。

 人が人を搾取し、切り捨てる資本主義社会に「いやし」などない! 私たちは、人間疎外によって受けた傷を闘う民衆のたくましい笑顔と連帯することでいやしていくのだ。搾取と差別と戦争の「人類前史」に生きる私たちが、あるがままの社会の中で、「自分探し」をしても、残念ながら「ほんとうの自分」など見つかりはしない! 私たちは、人間解放に向かう階級闘争のなかにこそ自己を発見し、自己実現、自己解放を勝ちとるのだ。そうして、私たちは世界観、未来観を形成していく。
 21世紀を迎えようとしている現在においてもいまだ「勝利」がはるか遠くにしか感じられない状況で、私たちは「熱い時代」を取り戻す闘いから、まず始めなければならない。それは、大胆不敵で、あり余る青年の行動力でしか勝ちとれないものなのだ。そこから時代が本格的に動き始めるだろう。
 積極的意志表示をしようとしない圧倒的多数の人の群れをすり抜けて、戦争国家体制化、天皇制ナショナリズム、排外主義が暴走している。「弱い者は淘汰されて当然」というイデオロギーがまかり通るなかで、青年こそがまず自分より強いものと闘おう! 闘争のスクラムによって、人間の人間らしいつながりを取り戻そう! 闘うフランス労働者に学び、燃え上がるアメリカの階級闘争に続こう! 青年は世界を変革するラジカルたれ!
 多国籍資本のやりたい放題に強烈なNO!を浴びせたWTOシアトル閣僚会議粉砕闘争の画期的な勝利は、新しい階級闘争と国際主義の時代の始まりを告げ知らせている。
 21世紀を革命と人間解放の時代にするために、すべての青年は日本共産青年同盟に結集せよ! 

THE YOUTH FRONT(青年戦線)

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