月例国会前「19日行動」

10.19　いのちと暮らしを守れ
改憲と軍拡に向かう岸田政権打倒！
８００人で国会前集会

　10月19日、月例の国会前「19日行動」が午後６時半から衆院第２議員会館前で開催された。「統一教会との癒着徹底追及！改憲発議反対！軍拡反対！いのちと暮らしを守れ　10・19国会議員会館前行動」。集会には８００人が参加した。主催は「戦争させない、９条こわすな総がかり行動実行委」と９条改憲ＮＯ！全国市民アクション。
　この日の行動は、「９月27日に行われた列島をゆるがす安倍元首相国葬反対の闘いが『草の根』の人びとの総結集によって勝ち取られた」ことの意義を再確認した。自民党の国会議員は「国葬反対のデモには５００人しか集まらなかった」というとんでもないデマを流しているが、その一方で岸田政権の支持率は急激に低下し不支持が過半数を上回る状況になっている。その要因の一つは、何と言っても深刻な貧困の中で年を越せない人びとが急増する一方で、軍事費が急増するという状況にある。
　主催者を代表して菱山南帆子さんが発言。「今こそ『いのちと暮らし』を犠牲にして改憲・軍拡に向かう岸田政治を倒そう」と呼びかけた。菱山さんは「安倍政治を私たちの力で終わらせた、という実感を多くの人が持っている」と語ると共に「デマと戦争の一体化」という動きの深刻さを指摘し、「闘っている人が冷笑されるような社会を許さない」と強調した。

「統一教会内閣」
をやめさせよう
　　続いて野党各党の代表の発言。立憲民主党の近藤昭一衆院議員は「国会前や全国で怒りの声が沸き起こった。国葬反対の訴えは、民主主義を守るアピールだ。旧統一教会と政権とのもたれあいがますます明らかになっている。政権と統一教会のもたれあいを解明し、被害者救済を！」と呼びかけた。
　社民党の福島みずほ党首・参院議員は「文部大臣が統一教会に解散命令を出すまでがんばろう」とアピール。福島さんはさらに「河野デジタル担当相が国民保険証をなくすと言っている。許せない。マイナンバーカードと国民健康保険証の一体化をやめさせよう。軍事予算の11兆円までの拡張や、安保３文書や敵基地攻撃能力・先制攻撃に反対し、いのちと生活を大事にする政治を」と呼びかけた。
　共産党の井上哲士参院議員は「ただちに衆院解散を求める。統一教会は自民党の選挙を各地で支えてきた。その実態を明らかにする必要がある」と語ると共に「安保３文書の改定により『敵基地中枢攻撃』に踏み込むと言っているが『軍事対軍事』の路線は危険極まりない。今や射程１０００キロのミサイルを訓練で使うと言っている。自民党は軍事の保障のない外交は無力だと言うが、違う。９条を守ることが今こそ求められている」と訴えた。「沖縄の風」の伊波洋一さんからは「アクセルとブレーキを同時に踏んでいる『統一教会内閣』をやめさせよう」とのメッセージが紹介された。

医療負担の改
悪を許さない
　この日の集会にはさらに市民運動から多くのメッセージが寄せられた。非核市民宣言運動ヨコスカの新倉裕史さんは「19日行動に心からの連帯を」と訴えるとともに「リムパック軍事演習」に参加していた海上自衛隊の「いずも」「たかなみ」が横須賀に戻ったと紹介した。リムパック軍事演習には26カ国が参加しており、自衛隊は１９８０年から参加している。新倉さんは、この間の軍事演習が「存立危機事態」を前提にしたものだと紹介し、アメリカの戦争に自衛隊が参加するというシナリオになっている、と注意を喚起した。それは自衛隊は米艦が東京湾から離れるまで米艦防衛任務につくものになっている。「まさに自衛隊が守ろうとしているのは『日米同盟』そのものなのだ」と新倉さんはアピールした。
　反貧困ネットの瀬戸大作さんは「今まで正規の職に就いたことがない」という若者について紹介した。「友だちはいるがネットの中の話だ。希望なんかないですよ」と語る彼は「自分の生命を絶ってもう一度生まれ変わりたい」という。女性の相談も深刻の度合いを増している。「行き場のない難民」となった若者たちを中心に反貧困ネットの院内集会を行う、と語った瀬戸さんは、さらに次の国会で入管法の改悪が行われる可能性がある、と語り「政治の出番だ。状況を変えよう」と呼びかけた。
　民医連の山本淑子さんは、医療費負担の改悪となれば受診を控えざるを得ない、という高齢者の話を紹介し、高齢者の医療費負担の増額やめろ、と怒りをこめて訴えた。大軍拡によって、医療費負担が増額される政治のあり方を変えよう！というアピールだ。「憲法生かして命をまもる闘いへ」と山本さんは強調した。
　今年の11月３日憲法行動は、午後２時から国会包囲の大行動として予定されている。改憲阻止の闘いを全国で拡大しよう。　　（Ｋ）