12.22沖縄・相次ぐ米兵による性暴力に抗議し、基地撤去を求める
東京・新宿駅に400人、訴えとデモ
【東京】12月22日午後1時30分から、JR新宿駅南口で、沖縄県女性団体連絡協議会(女団協)の「終わりのない米兵による少女暴行事件に抗議する沖縄県民大会」に呼応し、「沖縄・相次ぐ米兵による性暴力事件に抗議し、基地撤去を求める東京行動」が基地・軍隊はいらない4・29集会実行委員会と沖縄・一坪反戦地主会関東ブロックの共催で行われ、400人が参加した。賛同団体も240以上の団体にのぼった。同時刻に開催された沖縄集会は会場を一杯にする2500人が集まった。那覇市、宮古島、石垣島、大阪、仙台、長崎などで同時に行動が行われた。
米兵による少女への性的暴行事件
実行委の青木さんが「岸田とバイデンの首脳会談があり、沖縄を戦場とする合意と少女暴行事件、沖縄の人権を踏みにじることが結びついている。米兵による性暴力を許さない声を上げていきたい」と主催者あいさつをした。次に「米兵による少女暴行事件に抗議する沖縄県民大会」実行委共同代表・高良沙哉(さちか)さんのメッセージ。
「昨年12月、16歳未満の少女が米兵によって誘拐され、性的暴行を受ける事件が発生した。沖縄では人間の尊厳を著しく、踏みにじる軍事性暴力が起こり続けている。1995年いわゆる少女暴行事件が起きた。沖縄中が怒りにふるえた。あれから29年になる。沖縄の置かれた状況は変わっていない。子どもたちが安心して暮らせる社会を作っていくことは重要な目的の一つだ」。
「被害者の勇気ある申し出にも関わらず、約半年間事件が隠されてきた。12月13日懲役5年の判決があり、加害米兵に有罪判決が出されたが少女の精神的苦痛は計り知れない。少女への精神的・身体的ケアーが届いたか。再発防止策もできず、後に4件もの米兵による事件が発生している。強く抗議したい。被疑者の身柄は米軍が確保し、日本側は身柄引き渡しを求めていない。地位協定による不平等条項による不利益を解消すべきだ」。
基地・軍隊はいらない4・29集会実行委からの9月13日の政府との交渉の報告があった。次にうた「童神」、沖縄で生まれ育った明有希子さんが「沖縄の問題を沖縄に任せるのではなく、本土が自分たちの問題として考え行動してほしい」と発言した。
自分たちの問題として考え、行動を
平安名流華(へいあんな るか)さんが訴えた。
平安名さんが、最初に1975年から米兵によって起こされた性暴力事件について怒りを込めて、一つ一つ明らかにし読み上げた。
「沖縄の米兵による性犯罪は分かっているだけで千件以上だ。防衛の名の下に犠牲になったこの人たちの顔や名前を覚え浮かべてほしい。沖縄は防衛のためにレイプが起きても仕方のない場所なのか。沖縄の空を飛ぶ戦闘機の音が防衛の音に聞こえるのか。私には人を殺すための殺人の音にしか聞こえない。日本本土防衛のためにいつまであきらめなければいけないのか」。
「安全で静かに暮らせる沖縄を取り戻したい。安全な沖縄を返してください。この新宿を歩いて皆さん、あなたたちの意識が変わらなければいけない。沖縄に基地を押し付けている自覚を持ってほしい。行動を起こしてください。いつまでウチナンチュ(沖縄の人)を表に立たせるのですか。あなたたちが変えてください」と平安名さんは強く訴えた。
横須賀で米軍のレイプの被害に遭い、闘い続けているジェーン・キャサリーンフィッシャーさんが発言する予定だったが体調不良で取りやめになった。
沖縄高校生平和ゼミナールからのメッセージが紹介された。
「米兵による事件が報道された時、おそらく、『性暴力』という言葉の意味すらわからない子どももいたと思います。事件の詳細が伝えられ、それが何を意味するのかを知ると、気持ちが悪く、驚きしかなかったです。そして外に出るのが怖いと思いました。もしかしたら私や家族、友達が被害に遭っていたかもしれないという強い恐怖と怒りがわきました。また、事件をすぐに沖縄県に知らせず、隠蔽し続けてきた日本政府にも強い憤りを感じました。このような被害に遭ったということを訴えるのはとても勇気がいるし、同時に明るみに出るのとはとても怖かったと思います。だからその少女や保護者の気持ちを大切に思うとともに、同世代の私たちも強く抗議の声をあげます」。(略)
次に、東京行動の抗議声明が読み上げられた。
最後に司会者が「アメリカ兵の性暴力を終わらせたい」というオンライン署名を県民実行委員会が立ち上げている。スマートフォンからも簡単に署名ができ、それが力になるので協力してほしい」と呼びかけがあり、新宿駅南口から東口に移動して新宿を一周するデモを行った。米兵による性暴力を許すな。
(M)

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