読書ガイド『エコ社会主義革命宣言』を読む(2)

第1章 なぜエコ社会主義革命なのか

 では、『宣言』の本文を読み進めていきましょう。まず第1章です。ここでは、資本主義というシステムがさまざまな矛盾を生み出し、それがますます激しくなり、圧倒的多数の人々が貧困や格差、生きづらさに直面していることに加え、化石燃料に依存した資本主義生産システムが気候危機という形で人類全体の生存を脅かしている現状について述べています。そして、その解決には、資本主義をあれやこれや手直しすることでは無理で、脱成長エコ社会主義革命によるシステムそのものの転換が必要であると結論づけています。
 第1章の最初にある「本章の要約」は、次のようにまとめています。

 今、世界は一部の超富裕層による富の独占と、資本主義が引き起こす環境破壊・戦争・差別という深刻な危機にあります。
 現在のシステムは、地球の資源や労働力を限界まで搾り取ることで利益を上げ続けています。その結果、わずか1%の富裕層が世界の半分以上の富を握る一方で、多くの人々が飢餓や貧困に苦しんでいます。この格差は、女性への家事・育児の押しつけや、特定の人種を汚染地域に追いやる「環境レイシズム」によって支えられています。
 科学的には、地球が耐えられる限界の多くをすでに突破しています。AI開発による膨大な電力消費や、見せかけの環境対策(グリーンウォッシュ)は問題を悪化させるだけです。資本主義を続けたまま「技術」だけで解決しようとするのは幻想であり、このままでは人類は破局へと向かってしまいます。
 解決策は、無駄な生産や輸送をやめ、富を平等に分かち合う「エコ社会主義的な脱成長」です。つまり、所有より生きることを優先する(利益ではなく人間と自然のケアを社会の中心に置く)、民主的な計画をおこなう、つまり資源の使い方を市場任せにせず、みんなで話し合って決めることです。
 かつて戦争を止めるために革命が必要だったように、現代の環境破局を止めるためにも、システムの根本的な転換(革命)が必要です。これは「自分たちがどう生きたいか」を問い直す、人類最大のプロジェクトなのです。

 第1章を読むことで、資本主義の危機的な姿と「システムの根本的な転換(革命)」の必要性をぜひ読みとってください。
    (大森/続く)

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