戦犯共犯のシャニ教授招聘に反対する(上)
チェ・ジョンヒョン
1月19日午後1時、高麗大学校SK未来館前で「パレスチナと連帯する高麗大学構成員及び市民社会一同」が「高麗大学校のユバル・シャニ・イスラエル教授招聘糾弾記者会見」を開いた。同日午後2時からヒューマンアジアと高麗大学国際人権センター、国際大学院などが主催する「国際AI人権章典セミナー」に基調講演者としてユバル・シャニ(Yuval Shany)エルサレム・ヘブライ大学法学部教授が参加することを糾弾し、これをボイコットするためであった。在韓パレスチナ学生、高麗大学学部生、大学院生、講師、パレスチナと連帯する市民社会構成員など多様な人々が記者会見を準備し参加し、ユバル・シャニ教授と高麗大学を声高に糾弾した。
記者会見の前後には、ユバル・シャニ教授の招待に反対する抗議行動が高麗大学各所で行われた。講演の5日前から主要掲示板にはユバル・シャニ教授と彼を招待した高麗大学を糾弾するビラが貼られ、学内構成員を対象とした連名署名が行われた。記者会見直後には講演場入口で「高麗大学はイスラエル戦争犯罪の共犯者と学術協力を凍結せよ!」などの抗議スローガンを共に叫び、講演後にはキャンパスを去るユバル・シャニを追って抗議のピケッティングを行った。
イスラエルによるパレスチナ植民地占領と集団虐殺が継続する中、集団虐殺を正当化するイスラエル人学者を招待することは深刻な問題である。それもイスラエルが学校・大学などの教育機関を対象に無差別爆撃と虐殺、いわゆる教育虐殺(Scholasticide)を自認したことを考慮すれば、高麗大学をはじめとする韓国大学とイスラエル学界の交流はそれ自体が糾弾対象である。
本記事はエルサレム・ヘブライ大学とユバル・シャニ教授が、イスラエルの集団虐殺と植民地占領に如何に貢献しているかを明らかにしたものである。その実態が露見すればするほど、協力する韓国の大学・学界がパレスチナ占領と虐殺に如何に深く共謀しているか、如何に無責任で近視眼的であるかが明らかになるだろう。以下、ビラ文言の一部を引用する。「講義室が豪華を極め、もっともらしい理論がマイク越しに明瞭に響き、講演者の声調が高まり、参加者の拍手が鳴り響くほど、その完璧なしつらえが、パレスチナの悲惨な現実との対比において、かえって講演の滑稽さを浮き彫りにする。祝祭のような雰囲気の下で繰り広げられる空虚な『人権と平和』の叫びが、集団虐殺と植民地占領を無視する沈黙を一層浮き彫りにするからだ」。
集団虐殺と植民地占領のシンクタンク
ユバル・シャニが在職中のエルサレム・ヘブライ大学とはどのような場所か。2024年9月20日、「パレスチナ大学教授・職員労働組合連盟」(PFUUPE)と「パレスチナ科学技術アカデミー」(PalAST)は、イスラエルの大学がどのようにパレスチナ占領と集団虐殺に寄与しているかを各大学の事例を挙げて説明し、これに対するボイコットと協力中止を促す共同声明を発表した。「教育虐殺(エデュサイド)」に直面するパレスチナ学界は、本声明を通じてイスラエル学術機関の責任を厳しく指摘した。同機関は、76年にわたる入植者植民地主義的な分離支配を支え、国際司法裁判所がジェノサイドと認定したガザ地区での大虐殺においても核心的役割を担ってきたと批判。国際法違反に加担し続けるこれら機関に対し、倫理的責務と国際法尊重の観点から、あらゆる関係を断絶すべきだと表明した。同様に、この声明はエルサレム・ヘブライ大学がパレスチナ人に対する集団虐殺と教育虐殺の直接的な共犯者であることを明確にしている。
ユバル・シャニはエルサレム・ヘブライ大学スコプス山(Mount Scopus)キャンパスに在籍中である。スコプス山キャンパスが位置する東エルサレムは、1967年にイスラエルが軍事占領した土地であり、ここに占領国の市民が居住することは国際法上違法である。占領地に建てられたキャンパスも、イスラエル入植地と同様に、その存在自体が第4次ジュネーブ条約に違反する重大な戦争犯罪に該当する。したがって、ここに所属する教授などの従事者個人も、積極的な戦争犯罪の共犯者としてボイコット対象である。
ヘブライ大学は、高校卒業生のうち少数精鋭を選抜し、先端軍事科学の人材として育成する軍事プログラムを運営している。このプロジェクトはイスラエル空軍と陸軍の支援を受けている。このプログラムを卒業した者たちは、軍務と高等教育を並行しながらイスラエル軍のR&Dと情報戦に動員される。プログラムは、李明博政権時期に国防部主導で高麗大学校に設立された契約学科であるサイバー国防学科の設立と運営のロールモデルともなった。
しばらく東エルサレムに注目してみよう。2024年7月、国際司法裁判所はイスラエルによるパレスチナ(東エルサレム・ヨルダン川西岸地区・ガザ地区)の軍事占領が違法であると判断し、これを受けて2024年9月、国連総会は各国に対し、イスラエルが違法占領地から撤退するよう経済的・外交的・軍事的及びその他あらゆる手段を動員した制裁を課すべきとする決議案を採択した。しかし今まさに東エルサレムでは正反対の事態が起きている。イスラエルの軍事占領と統制、入植者による暴力は日増しに強化されている。さらに1月19日にはイスラエル植民当局が東エルサレムにある国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)本部を撤去した。これは、イスラエル当局が2024年にUNRWAを非合法化し、UNRWA職員を標的殺害し、傘下の学校・病院などの救済施設を破壊してきた行為と密接に関連している。
皮肉なことに、ヒューマンアジアはわずか数日前、ヨルダンのパレスチナ難民キャンプで救援活動を行ったとSNSに投稿した。もちろん、こうした救援活動自体が不適切だというわけではない。しかしパレスチナ難民の救援活動は必然的に次の問いに直面する。パレスチナ難民の本質とは何か。その起源は、1948年のイスラエル建国に伴うナクバ(大災厄)にまで遡る。パレスチナの地で組織的に実行された民族浄化と先住民の追放。その過酷な帰結として、今なおヨルダン、エジプト、レバノンをはじめとする周辺国、さらには全世界へと離散を強いられている人々、それがパレスチナ難民である。悲惨な現状維持ではなく、パレスチナの故郷の土地への帰還こそが、世代を超えたパレスチナ難民の切なる願いである。パレスチナ民衆の自己決定権と帰還権は国連総会決議194に明記されているが、その実現のために先行すべきはシオニズム体制の廃止である。シオニズムを政治的・イデオロギー的に支える大学などイスラエル国家機構に対する断固たる拒否は、市民社会とNGOにも求められる責任である。エルサレム・ヘブライ大学もまた、ここで例外となることはできない。
自由主義的シオニストがイスラエル軍の集団虐殺を正当化
「国際AI人権憲章セミナー」の主催側は、ユバル・シャニをエルサレム・ヘブライ大学法学部教授、オックスフォード大学AI倫理研究所主席研究員、元国連自由権委員会委員長など華やかな肩書きで紹介した。これは他の学術行事で公開されたユバル・シャニの経歴と大きな違いはない。しかし、ユバル・シャニを歓待する者たちがあまり言及しない経歴がある。ユバル・シャニはベンヤミン・ネタニヤフ・イスラエル首相府とイスラエル軍、イスラエル法務省の顧問を務めてきた。虐殺者ネタニヤフとイスラエル占領軍は言うまでもなく、イスラエル法務省も占領と虐殺の体制を維持する国家機関の中核である。イスラエル軍と政府機関と共に働いた経歴により、2018年にユバル・シャニが国連自由権委員会委員長に選出された際、論争が噴出したこともある。選択的に列挙された経歴が、彼の手についた血まで拭い去ることはできない。
法律学者としてのユバル・シャニの専門性と学術的権威は、イスラエル軍の集団虐殺と植民地占領を擁護するために利用されている。ユバル・シャニは国際法専門メディア『ジャスト・セキュリティ』に、イスラエルの集団虐殺の正当性を主張する論説を継続的に寄稿している。これらの論説は、2023年に南アフリカ共和国が国際司法裁判所(ICJ)に提起したジェノサイド(集団虐殺)訴訟、2024年のアムネスティ・インターナショナルのパレスチナ集団虐殺報告書、国連など国際機構による集団虐殺糾弾などを主に標的としている。
2023年10月の論説を見ると、イスラエル国防相が10月9日に使用した「全面封鎖」は誤解を招く恐れがあり、イスラエル軍が民間人のガザ南部への移動を積極的に推奨したため国際法に準拠したと主張している。イスラエルが民間施設を標的に攻撃し公共サービスへのアクセスを遮断した動きについて、国連事務総長が言及した「集団処罰」に関しても、集団処罰規定は合法的措置には適用されないとし、イスラエル軍に免罪符を与えた。
2024年10月のアムネスティ・インターナショナル報告書反論記事では、イスラエルが民間人死傷者を減らすため複数の措置を講じており、複数の国際人道法違反が発生し保護対象集団構成員に相当な被害を与えたという事実だけで集団虐殺と推論することはできないとも主張した。同メディアのポッドキャストでは「イスラエルが民間人に対し特定地域からの事前警告を行うなど、被害最小化の努力を払っている」と主張した。 1月23日
(「社会主義に向けた前進」より)【次号へつづく】
朝鮮半島通信
▲第9回朝鮮労働党大会が2月19~25日に開催された。
▲2月25日の韓国株式市場で、総合株価指数が前日比1・91%高の6083・86となり、史上初めて6000台の大台に乗せて最高値を更新した。
▲韓国統計庁が2月25日に発表したデータによれば、2025年の韓国の出生数は25万4500人を記録し、出生率が2年連続で上昇した。
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