8.11「戦後80年」「昭和100年」を問う

北村小夜さん、池田五律さんが問題提起

 8月11日、国家・天皇による「慰霊・追悼」を許すな! 8・15反「靖国」行動は、「『戦後80年』『昭和100年』を問う」をテーマに講演集会(南部労政会館)を行った。

教育勅語の息の根を止めよう

 北村小夜さん(元教員)は、「『昭和100年』が喧伝される不穏な時代に」というタイトルで問題提起した。
 「勅語復活の企みは改憲を目指してしたたかに続く」という観点から次のように述べた。
 「現在使用中の中学校の社会科歴史教科書は7社とも教育勅語について簡単に触れている。内容は現代訳の一部を載せ、国民道徳の基本とされたが教育基本法が制定され失効したというような記述がほとんどであるが、育鵬社(自由社も)は、『親への孝行や友人どうしの信義、法を重んじることの大切さなどを説きました。また、国民の務めとして、それぞれの立つ場で国や社会のためにつくすべきことなどを示し、その後の国民道徳の基盤となりました』と、あたかも今日に及んでいるような書き方で要注意」。
 「最近、明治神宮や靖国神社に限らない、近所の神社に七五三のお参りにいったら教育勅語を貰ったという話をよく聞く。神社本庁などの指導であろうか、広く行われているようである。それらの多くは国定小学校修身教科書のコピーであるが、裏面に『教育勅語の口語文訳』なるものが載っている。『国民道徳協会』による訳文である。文面をきちんと読めば疑問がわいてくるはずであるが、巷にはこの期に及んでも教育勅語体制から脱却できていない人が少なからずいる。勅語に疑問を持ちながらも自分の生き方を糺すことなく勅語に代わるものを自ら作り上げる力を獲得できないようになっていた。名残は現存している。理に背いても法に反することもいとわず復活を目指す輩の活動に比べて、疑問を持つ仲間の足並みの弱さの原因の一つであろう」。

まだ間に合う

 「教育勅語の崩壊は敗戦によって自然に来るわけではない。教育基本法が公布されたからでもない。だから衆・参院の排除・失効決議が必要であった。確実な崩壊は、国民の学びと実践のなかで日本国憲法が定着し、教育基本法が守られていくことでしかあり得なかったはずである。油断が過ぎた。でもまだ間に合う。しっかり読んで、教育勅語の息の根を止めようではないか」。

日米共同戦争態勢を許すな

 池田五律さん(「戦争に協力しない!させない!練馬アクション」)は、「『戦後80年慰霊の旅』という象徴天皇制の政治」というテーマで問題提起した。
 池田さんは、「皇室総がかり“慰霊の旅”」と設定し、以下のようにピックアップし、批判した。
 ①アキヒト“慰霊の旅”の出発点(1994年)硫黄島 ②日米合同慰霊祭in硫黄島・鎮魂の丘(2025年3月29日)日米安保型慰霊祭
 ③ナルヒトの硫黄島慰霊の旅(4月7日)
 ④ナルヒト沖縄慰霊の旅(6月4日~5日)。「アキヒトの意思を継ぎ象徴天皇制国家への沖縄(再)統合を組織化・可視化する“慰霊の旅”」(池田)
 ⑤ナルヒト広島慰霊の旅(6月19日~20日)。「愛子売り出し+裕仁免罪⇓“戦後80年”=“昭和100年”奉祝」(池田)
 ⑥長崎訪問(9月) 国民文化祭に際して
 ⑦モンゴル訪問(7月6日~13日)「対中包囲網形成とモンゴル訪問」

不安と恐怖を煽る情報戦・認知戦に警戒を

 そのうえで池田さんは、「“慰霊の旅”は天皇神道祭祀だ。この流れから天皇は、被災地訪問と災害救援で若者にも“好感度アップ”している。自衛隊に近づく天皇、天皇に近づく自衛隊の流れがあり、靖国に近づく自衛隊まで到達している。アメリカが設定した舞台で対中最前線を担う自衛隊が英雄主義と自己犠牲を発揮させられようとしている。予算・権限・利権の拡大につながる防衛省・自衛隊幹部は大喜びだ。中国脅威論など不安と恐怖を煽る情報戦・認知戦が展開されている」。

植民地戦争責任と戦後責任を問う視座

 「『日本人ファースト』を掲げる参政党は、差別・排外主義、歴史修正主義勢力として台頭している。近代日本国家の植民地戦争責任とそれを回避し続けている戦後責任を問う視座が求められている。トランプと戦争責任を“清算”し『平和天皇』を『継承』する天皇が握手して日米共同戦争態勢へと民衆意識を同調・組織化することに対決していこう」と強調した。       (Y)

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