2.24秘密保護法対策弁護団などの呼びかけ

スパイ防止法と国家情報局法案に反対しよう

 【東京】2月24日、経済安保法に異議ありキャンペーン/秘密保護法対策弁護団/「秘密保護法」廃止へ!実行委/改憲問題対策法律家6団体連絡会/肉球新党などの呼びかけで「高市政権が進めるスパイ防止法制にノーの声を上げよう! 市民総監視のスパイ防止法·国家情報局法案反対! 2・24議員会館前行動」が衆議院第2議員会館前で行われ、900人が参加した。

来年の通常国会に対外情報庁法案を提出

 司会は菱山南帆子さん(「戦争させない・9条壊すな! 総がかり行動実行委員会」共同代表)。
 主催者あいさつを海渡雄一さん(経済安保法に異議ありキャンペーン/秘密保護法対策弁護団)が行い、「衆院選自民圧勝で、高市首相の『国論を二分する政策』の第一号のスパイ防止法のパート1として、国家情報局法案が、18日から開かれる通常国会に提出される。国家情報局は国内向けの市民監視組織となる。国が能動的サイバー防御法に基づいて集めた膨大なデジタル情報は国家情報局の下で市民監視のために用いる可能性がある。第2弾として外国代理人規制法案、外国勢力活動透明化法案が秋の臨時国会に提出される。この2つの法案は、国に対する登録なしに海外の人々と政治的、科学的、経済的活動を協働できない状況を作り出す。来年の通常国会には対外情報庁法案が提出される。内閣情報調査室があり、情報局へと格上げされる。これまで日本は戦争をやらないから情報局を作ってこなかった。戦争反対の声を上げ続けるため、スパイ防止法と国家情報局法案に反対していこう」と訴えた。さらに「スパイ防止法反対Q&A」を紹介した(別掲)。

戦争反対の声を上げ続ける

 国会議員の発言。
 有田芳生衆院議員(中道改革連合)は、「絶対にスパイ防止法を制定させてはならない。街頭で統一教会・国際勝共連合が『スパイ防止法に反対するのはスパイだ』などと宣伝をしている。過去においてスパイ防止法を廃案にしてきたが、今回は自民党・維新・国民民主・参政党が賛成し採決される可能性が高い。しかし断固として廃案にしていかなければならない。悪法に反対する勢力とともに闘っていきたい」と発言した。
 山添拓参院議員(日本共産党)は、「スパイかどうかは調べないとわからないから区別なく市民を監視し、情報を集める。思想・信条に介入し、行動の自由を阻もうとしている。人権と民主主義を壊そうとする。今でも日本は各情報機関が動いている。将来的には首相直轄の機関として各省庁の情報機関を統合しようとする。大垣警察市民監視事件、自衛隊情報保全隊による反戦派への監視、公安調査庁などの調査活動が法的根拠がなく、裁判でも違法とされてきた。戦争する国づくりの一環だ。排外主義、外国敵視を煽り立て戦争国家化にいきつく。国会内外の団結でスパイ防止法に反対していこう」と述べた。
 福島瑞穂参院議員(社民党)は、「みんなの力で国家情報局法案に反対していこう。すでに大垣警察市民監視事件ではプライバシー権の侵害だと判決が出ている。国家情報局法案は憲法違反だ。安保3文書がロシア、中国、北朝鮮を仮想敵国と認定し、この国と関係がある人たちの監視を強化する。でっち上げ事件、えん罪が増えていく危険性が強い。だからこそ平和外交で交流を深めていくべきだ。スパイ防止法はそのような交流を破壊するものだ。話合いを妨害し、阻害するものだ。国民監視法の制定、密告社会を許してはならない」と訴えた。
 続いて黒岩哲彦さん(自由法曹団・団長)、西村誠さん(日本マスコミ文化情報労組会議(МIC)、肉球新党、中島万紀子さん(大学非常勤講師)がスパイ防止法反対と制定阻止に向けた取り組みについて発言した。
 最後に参加者全体で「スパイ防止法反対!」のコールを行った。(Y)

スパイ防止法がやってくる・スパイ防止は戦争準備の合言葉だ
戦争反対の声を上げ続けるため、スパイ防止法と国家情報局法案に反対します。
市民総監視の国家情報局法案に反対します。

秘密保護法対策弁護団・経済安保法に異議ありキャンペーン


Q1 いつごろ、どんな内容のスパイ防止法案が提案されるでしょうか?

A1 衆院選の自民圧勝で、高市首相の「国論を二分する政策」第一号のスパイ防止法のパート1として、国家情報局法案が、18日から開かれる通常国会に提出されようとしています。提案時期は3月中旬、下旬には経済安保法の改悪案も提出されようとしています。
国家情報局法案は、内閣情報調査室を局に格上げし、いくつかの情報機関を、これに統合するものとなるでしょう。いわば、イギリスのMI5にあたる機関です。この法案が、スパイ防止法の第一号です。
これを通してしまえば、第2弾として、今秋には、外国通報目的の秘密漏洩を死刑、無期拘禁などの厳罰に処す法案、外国代理人規制法案ないしは外国勢力活動透明化法案という名の、日本市民が外国の人々と政治、経済、文化活動を協働する行為にスパイ予備軍との疑いの目をもって、情報局への広範な登録を義務付ける法案が提案されるでしょう。
そして、来年の通常国会には、対外情報庁法案が提案されることでしょう。対外情報庁は、アメリカのCIA、イギリスのMI6にあたる機関であり、日本製スパイを養成し、世界各国に派遣しようという計画です。諜報のため、日本のスパイには仮装身分を認める制度なども提案されるようです。


Q2 G7諸国にはどこにも情報局があると聞きましたが、ほんとうですか。なぜ、日本政府は戦後80年間情報局を持たなかったのでしょうか?


A2 戦前には、日本にも情報局という機関がありました。しかし、この機関は、戦争遂行のための宣伝と国内の新聞出版の検閲のための機関でした。他方で、いま、目指されている国家情報局は、戦前でいえば、憲兵や特高のような機関です。対外情報庁は、陸軍中野学校が養成していたような対外スパイ活動のための機関です。
敗戦後、GHQは、まず、日本軍を解散させましたが、軍国主義の一掃のため1945年の10月、治安維持法、国防保安法、軍機保護法などを廃止し、内務省は解体され、特高警察は解散させられました。
そして、日本国憲法は前文と九条で軍隊を持たないこと、交戦権の否定、国際紛争の解決のための手段としての戦争を放棄し、「日本国民は、恒久の平和を念願し、人間相互の関係を支配する崇高な理想を深く自覚するのであつて、平和を愛する諸国民の公正と信義に信頼して、われらの安全と生存を保持しようと決意した。」と宣言しました。このような国に、戦争に勝つために情報を集め、また他国に謀略を仕掛けるような情報局、ないし対外情報庁は不要だと考えられ、歴代の自民党政権も情報局の設立は検討はされましたが、見送られてきたのです。それが、戦後80年間、自ら戦争の当事国とならなかった日本という国のかたちなのです。


Q3 アメリカのCIAは、1月にベネズエラのマドゥロ大統領を拉致するような乱暴な作戦を行いましたが、過去に、CIAはどんな謀略行為を行ってきたのでしょうか?


A3 ・安倍首相の祖父にあたる岸信介元首相は、戦時の商工大臣でしたが、戦犯として責任を問われ巣鴨プリズンに収監されるますが、CIAの協力者となり、不起訴となり、CIAの支援を受けて首相に上り詰めていきます。戦後の自民党政治の中枢で、岸信介はCIAの協力者として活動していたことがわかっています。
・戦後の軍事紛争の多くがCIAの謀略に起因していました。1973年に、選挙で選ばれたチリの社会主義政権であるアジェンデ政権の転覆はCIAの違法工作によって支援されたピノチェト将軍によって遂行されました。CIAは議会への贈賄、世論操作、ストライキへの資金提供などによってクーデターを促しました。
・レーガン大統領の承認を受けて、CIAは、イラン革命後のイランに公式に禁止されていた武器輸出を行い、その代金でニカラグアの反共ゲリラコントラに資金援助を行いました。イランへの武器輸出と、反共ゲリラへの資金の横流しは、議会の了解を全く得ない違法工作でした。
・ソビエトのアフガン侵攻の際に、CIAは、パキスタン軍統合情報局 (ISI)を通じてムジャーヒディーン勢力への資金援助を行いました(サイクロン作戦)。ビン・ラーディンらの組織 (MAK)は、アメリカから資金提供を受けていたとされ、アルカイダのアメリカに対する憎しみの背景には、対ソ戦でCIAが彼らを利用しながら、その後に切り捨てられたことへの恨みがあるといわれています。
・現在の中東における軍事紛争拡大の契機となった2003年のイラク侵攻は、イラクが大量破壊兵器を保有しているとのアメリカの情報機関(CIAなど)による情報を根拠に、パウエル国務長官が国連で説明し、開戦の口実とされました。しかし、このCIAの情報は、拷問によって得られたもので、事実ではありませんでした。


Q4 アメリカの外国代理人規制法違反に問われた事件には、どんな事件がありますか?


A4 ヒップホップグループ「ザ・フージーズ」のメンバーであるプラカズレル・「プラス」・ミシェルは、大規模な外国影響工作計画への関与により、2025年11月に禁錮14年の判決を受けています。ミシェルは、米政府への登録なしに、中国政府やマレーシアの富豪ジョー・ロウのために米政府高官(オバマ政権やトランプ政権)へのロビー活動を行い、不法な選挙寄付を行ったとされました。本人は無実を主張しています。


Q5 情報局、対外情報庁を作り、スパイ防止法を制定することは、戦争につながりますか?


A5 戦前の日本を見ても、スパイ防止は戦争準備の合言葉でした。そして、スパイ防止法は戦争キャンペーン法となるでしょう。
国家情報局は国内向けの、市民監視組織となることでしょう。国が能動的サイバー防御法に基づいて集めた膨大なデジタル情報は国家情報局の下で、市民監視のために用いられる可能性があります。
今後提出予定の対外情報庁はアメリカのCIAに倣った謀略組織となるでしょう。
外国代理人規制法案、外国勢力活動透明化法案は、国に対する登録なしに海外の人々と政治的、科学的、経済的活動を協働できない状況を作り出すことでしょう。
戦争反対の声を上げ続け、民衆の力で平和を作り出するために、スパイ防止法と国家情報局法案に反対の声を上げましょう。

週刊かけはし

購読料
《開封》1部:3ヶ月5,064円、6ヶ月 10,128円 ※3部以上は送料当社負担
《密封》1部:3ヶ月6,088円
《手渡》1部:1ヶ月 1,520円、3ヶ月 4,560円
《購読料・新時代社直送》
振替口座 00860-4-156009  新時代社