何を掲げどう闘うか?613労働者大行進(中)
チョ・ゴンヒ
「故キム・チュンヒョン氏死亡事故の再発防止のための発電産業雇用安全協議体」(以下「協議体」)が2025年に実施した調査によると、業務中の事故を経験したと回答した割合は、発電公企業に比べて一次協力会社の労働者が3・73倍、二次協力会社の労働者が3・86倍に上ることが分かった。また、事故が発生しても報告しなかったと回答したケースが32・3%とかなり高く、特に発電公企業(40・2%)、1次下請け業者(31・6%)、2次下請け業者(42・2%)の労働者で顕著だった。これは現場で危険について自由に発言し、改善することが難しい雰囲気が醸成されているためである。「危険を感じて作業を止めれば、契約を打ち切られるのではないかと恐ろしい。だから作業を続けざるを得ない」という、ある下請け労働者の言葉は、こうした過酷な実態を端的に物語っている。
また、元請け・下請けといった階層化された雇用構造が、発電所の閉鎖の流れにおいてさらに劇的に作用している点は、すでに知られている。労働部でさえ「(発電所閉鎖局面における)人員削減は発電公企業では発生しておらず、特に協力会社(とりわけ2次)や子会社を中心に発生している。発電公企業―子会社―第1次協力会社―第2次(あるいは第3次)協力会社へと多層化した発電業界の雇用構造は、石炭火力発電所の閉鎖に伴う雇用への衝撃(悪影響)が、下請けの階層ごとに格差となって現れる要因となっている」と述べ、これを認めている。
発電所の閉鎖により労働者が直面する雇用不安は現在も続いている。前述の協議体の調査によると、2次下請け労働者の68・1%が現在、雇用不安を感じていると回答した。発電所の閉鎖が予定されているためという点が44・7%で最も高い割合を占めた。また、発電所閉鎖後、自身の雇用を維持できないだろうという回答は、子会社で66・4%、1次協力会社で85・8%、2次協力会社で89%と非常に高かった。実際、1年単位で再契約を繰り返してきた発電所の下請け非正規労働者たちは、閉鎖がすなわち会社の定員削減を意味すると認識している。「現場では誰もが互いの顔色をうかがい、『誰が先に辞めるか』という探り合いが続いている。これほど残酷な光景があるだろうか。資本の分断戦略は、昨日まで連帯していた労働者同士を、生存をかけて争わせる構造を作り出しているのだ」という韓電KPSの下請け労働者の発言は、発電所の閉鎖が労働者内部での席を奪い合う争いを誘発しかねないという憂慮を的確に表している。
雇用不安は、単なる心理的な動揺にとどまらない。双竜自動車の整理解雇によって数十人もの労働者が死に追いやられた悲劇や、韓国GMの工場閉鎖に伴う2人の労働者の死、そして閉鎖を控えた三千浦発電所における労働者の自殺。このように一方的な閉鎖や解雇が、労働者を「死」という最悪の結末へと追い込んだ事例は、枚挙に暇がない。
先に、発電所の閉鎖が慢性的、順次的、かつ一方的な性質を持ち、それに伴う不安や解雇の悪影響は累積していくと述べた。実際、すでに閉鎖を経験し、その過酷な現実に直面している当事者の存在が確認されている。例えば、保寧発電所の場合、2026年の6月30日と12月30日に閉鎖が予告されている。仮にその日程が多少前後したとしても、人員が半減するという事実に変わりはなく、「次は自分が対象になるのではないか」という不安が常に現場を支配している。発電5社などの元請けは、下請け労働者に対して自分にはできることはないとして、責任感を持っていない。唐津1号機の閉鎖を経験した唐津発電所の労働者たちは、定員外の不安定な状態のまま、すでに2〜3年目を迎えている。湖南発電所の閉鎖当時、下請け労働者たちは個別に生き残りの道を模索せざるを得ず、そのうちの一部は麗水発電所の2次下請け労働者として入り、毎年契約を更新しながら働いている。韓電KPS河東事業所の場合、下請け業者の労働者の雇用形態を短期労働者に一方的に変更し、閉鎖を名目に2026年12月31日までしか契約を延長しないと通告している状況だ。2024年、発電HPS支部のストライキ闘争の結果、自治体と発電5社、労働組合が参加する雇用保障協議体が構成された。しかし、協議体の議論は閉鎖延期と重なり、今年12月に先送りされた状況だ。
4.コスト削減資本主義、深刻化する気候危機
発電所を含め、多段階の下請け構造は数多くの現場に深く根付いている。この構造は、それ自体が不安定な雇用形態を量産してきただけでなく、労働者が危険な作業を拒否することを不可能にするという結果をも招いている。一例として、城東造船、現代重工業の標準請負契約書(2021年)によると、下請け労働者の団体行動、作業拒否、作業怠慢により元請けに損害を与えた場合、「直ちに契約を解除」することができる。また、安全管理などの減点管理においても、重大事故や労災隠蔽による減点だけでなく、一般的な労災や作業停止件数に対しても減点を科している。これは、元請け・下請け構造の中で懲罰的かつ統制的な安全対策が強化されているだけでなく、作業中止権をはじめとする労働権の侵害が「契約」を介して常態化していることを意味する。その結果、下請け労働者の間には、作業中止権の行使が危険の解決につながるという「期待」ではなく、むしろ不利益を被るという「不信感」が定着しており、これこそが現場を縛る核心的な仕組みとなっている。 ケーブル通信労働者も同様である。SKブロードバンドの通信網を維持・補修する労働者たちは、20社余りの二次下請け業者に分割されて雇用されており、契約を毎年更新している。これら現場の労働者を対象とした安全衛生実態調査では、命の危険を伴う猛暑警報が発令されているにもかかわらず、作業を続行せざるを得ないという回答が7割に上った。作業を中止できない理由として、手順が複雑であることや、会社側の報復を恐れて権利を行使できないという回答が80%と圧倒的だった。このように、業務委託や外注、アウトソーシング、請負、社内下請け、派遣といった、あらゆる形態の不安定な労働構造の量産は、もっぱら利益のみを追求する資本の戦略にほかならなかった。その帰結として、労働の不安定化と社会的不平等は決定的に深化したのである。
一方で、利益のみを追求する資本の止まることを知らない過剰生産は、それ自体が地球を破壊してきた。ある場所では経済的価値がないとして大量に廃棄される物品が溢れ出ているが、同時に別の地域では食糧や水の不足に苦しんでいる。「早朝配送」や「ロケット配送」に代表される、24時間絶え間なく稼働する生産・消費・流通のシステムがここに構築された。工場型畜産や半導体クラスターに代表される環境負荷の極めて高い産業の集約化、さらにはビットコイン採掘による資源破壊すらも、いまや日常の風景と化している。
しかし資本は、気候危機を招いた責任を巧妙に隠したまま、あたかも「気候危機の解決者」であるかのように振る舞っている。現代自動車の鄭義宣会長は、「環境に優しい電気自動車の生産を通じて未来を切り拓く」という計画を明らかにしている。HD現代建設は2024年、「気候変動の緩和」を財務上の重要課題の第1位、環境・社会上の重要課題の第2位に挙げた。これが単なる欺瞞であり、一種の「グリーンウォッシング(環境配慮の偽装)」にすぎないという事実を、私たちはすでに熟知している。利益創出に役立つ時には「グリーン資本主義」を語ることもあろうが、資本の焦点は「気候危機の解決」ではなく「利益創出」にあるからだ。これを示す事例は極めて多い。ドナルド・トランプ米国大統領は、就任初日にパリ協定からの再離脱をはじめとする行政命令に署名した。彼は就任前から気候危機を「詐欺」だと主張し、化石燃料の生産を拡大するという公約を掲げ、これを実行に移した。トランプはまた、自らの覇権を維持するために自ら引き起こした戦争の危機を、気候規制を緩和するための大義名分として利用している。2026年4月6日、米国環境保護庁(EPA)は、石油および天然ガスの採掘過程で発生する「天然ガスのフレアリング(Flaring、ガス燃焼排出)」規制を大幅に緩和する最終案を発表した。強硬な対イラン路線がホルムズ海峡封鎖の危機とエネルギー需給の不安を深化させ、これを再び「米国のエネルギー支配力の強化」という名目で、環境規制を撤廃する根拠として利用しているのだ。2025年頭、ドイツのフリードリヒ・メルツ首相は「早期総選挙で勝利すれば、ガス火力発電所50カ所を建設する」と公言した。尹錫悦前大統領は2024年11月7日の記者会見で、「24兆ウォン規模のチェコ原発建設事業の契約がまとまれば、原発産業をはじめとするわが国の産業全般にも、さらなる活力が吹き込まれるだろう」と述べた。李在明現大統領もまた、古里2号機の原子力発電所の寿命延長を承認し、「現実的」「技術的限界」などの理由を挙げて、温室効果ガス削減目標を途方もなく低く設定している。そして加徳島新空港をはじめとする破壊的な開発も強行している。HD建設がイスラエルに輸出した掘削機などの重機は、「いかなる掘削環境や作業条件においても最高の生産性を約束する」として、10年以上にわたりパレスチナの人々の生活基盤を破壊するために使用されてきた。HD現代をはじめとする数多くの企業がイスラエルの虐殺を後押しする間、膨大な量の温室効果ガスが排出され、数多くのパレスチナ人が殺害され、地球の生態系は破壊された。
5月22日
(「社会主義に向けた前進」より)
【次号へつづく】
朝鮮半島通信
▲ソウル中央地裁は6月22日、内乱重要任務従事、職権乱用権利行使妨害の罪で起訴された朴性載前法務部長官に懲役25年を言い渡した。
▲新型駆逐艦「崔賢」(排水量5000トン)の就役式が6月23日に南浦港であり、金正恩総書記が参加した。
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