ミャンマー親軍政権とのODA再開はNO!

10.9外務省要請行動

 【東京】10月9日午後6時半から、「ミャンマー軍の資金源を断て 真の国際協力は人びとのために ミャンマー親軍政権とのODA再開はNO!」と外務省要請行動が呼びかけ団体:メコン・ウォッチ、国際環境NGO FoE Japan、武器取引反対ネットワーク(NAJAT)、アーユス仏教国際協力ネットワーク、日本国際ボランティアセンター(JVC)、アジア太平洋資料センター(PARC)によって行われた。今回は「国際協力の日」ということもあり、外務省行動として取り組まれた。

日本のODAは誰のためかを問う

  メコン・ウォッチの木内さんがミャンマー情勢と日本政府の動きについて詳細に報告した(別掲)。長年ミャンマー人支援をしている熊沢さんが、「日本のミャンマー政策が問われている。ASEANも軍政寄りになってきていて、軍政を認めてしまうのではないかと危惧をもっている。軍は毎日のように国民を空爆で殺害し続けている。横滑りした政府を絶対に認められない」と述べた。
 日本国際ボランティアセンター(JVC)の木島さんは、日本のODAが日本が戦争被害を及ぼした東南アジアへの戦後賠償として始められたこと、それがアジア進出のきっかけになっていき、問題も起こしたこと、そして現在のODAも日本の利益になるように使われているなどの問題点を指摘した。そしてアーユス仏教国際協力ネットワークの大河内住職は「命の危険にさらされている人たちの視点から、この世界を見なおしていく」と話し、亡くなったミャンマー人のために黙とうを捧げた。
 参加した在日ミャンマー人は「ミャンマーの人たちが認めている大統領はウィンミン さんとアウンサンスーチーだ。日本の政治家がミンアウンフラインと会ったのにびっくりした。毎日自分の国民を殺している。そうしたことを日本の政府が認めたのか聞きたい。それはすごく不安だ」と訴えた。    (M)

メコン・ウォッチの木内さんの発言から

軍は弾圧を強めている
ODA再開はありえない

 10月6日は「国際協力の日」です。日本政府は、2021年2月1日にミャンマーでクーデターが発生して以降も、7400億円規模の円借款事業など、政府開発援助(ODA)を継続しています。これは、ミャンマーの人びとのためになるのでしょうか? 
 政治囚支援協会(AAPP)によれば、クーデター以降、2026年9月28日までに、民主活動家と民間人8433人がミャンマー軍とその協力勢力に殺害されています。拘束されている人は1万4847人にのぼります。
 国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)によれば、2026年7月末時点で、国内避難民は約400万人、難民は約160万人にのぼり、クーデタ―以降の強制移動は計560万人に達します。マグウェカン区域では、5月以降だけで約19万2千人が新たに避難しました。そして、空爆も続いています。AAPPは、7月から9月24日までにバゴー管区域で確認された死者27人のうち20人が、空爆によるものと報告しています。
 2025年12月から2026年1月、国民民主連盟(NLD)など、クーデターに対抗する勢力を一切排除し、みせかけの選挙が行われました。この憲法では議席の25%が軍人に割り当てられ、親軍政党の連邦団結発展党(USDP)が加わり、議会でミンアウンフライン前軍総司令官が「大統領」に選ばれています。しかし、この体制はクーデターで権力を奪った勢力と実質的に同一であり、何ら正当性もありません。
 日本政府はこの体制を公式には認めていないものの、明確に否定もしていません。私たちは4月27日、26団体とともに、新体制を正当な政府として承認しないと国際社会に表明すること、ASEAN各国に同様の働きかけをすること、武器・弾薬・軍事装備の移転と流用の停止を各国に求めること、市民社会を通じた人道支援を強化すること、などを要請しています。
 7月22日の日・ASEAN外相会合で茂木外務大臣は、暴力の即時停止、被拘束者の解放、当事者間の真摯な対話を含む政治的進展が不可欠だと述べ、ASEANの「5つのコンセンサス」を後押しし、人道支援を継続する方針を示しています。しかし、ASEANの複数の国は、見せかけの選挙後、この親軍政権と実質的な関係を強めています。
 7月には親軍政権の外相がASEAN非公式会合に参加し、ミンアウンフライン前軍総司令官が7月にラオス、8月にはタイ、9月にベトナムとカンボジアを公式訪問しました。ミャンマーからの難民問題を抱えるマレーシアも、前軍総司令官を公式に招待した。この親軍政権の代表がASEANの公式会合に復帰すれば、体制を正当化することに繋がります。
 2026年6月30日、親軍政権の報道官は、日本のODAの再開を求めました。また、9月14日には、自民党の武井俊輔衆議院議員(元外務副大臣)がネピドーでキンイー下院議長と会談し、同議長は両国議会の連携を提案したと報じられています。現地の発表によれば、武井議員は観光の再開や人材育成・経済分野の協力拡大が訪問の目的だと述べています。自民党の渡辺博道衆議院議員(元復興大臣)も9月22日に同議長と会談、訪日を招請したと伝えられています。両議員の訪問については、在日ミャンマー人の団体が懸念を示し、外務省へ要請書を提出しています。
 親軍政権の支配には正当性はなく、凄惨な暴力を用いてすらミャンマーの領土の一部しか支配下に置けていません。また、クーデター以降の軍の体制は、為替を不当に操作し公定レートと実勢レートの差額から、暴力を振るうための原資を得ていることも指摘されています。現状では、新規ODA再開はあり得えない選択です。また、日本政府が重んじる「法の支配」の理念に照らし合わせれば、日本政府はASEANに対しこの体制を承認しないことを積極的に働きかける必要があると私たちは考えます。そして、これまでも要請している通り、ミャンマーと日本の市民社会を通した人道支援をさらに強化することを求めていきます。

NGO団体が「ODAの再開はやめろ」と求めた

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