辺野古新基地反対！

県民の意思は不変だ

４月13日　沖縄　沖本裕司

　４月６日（土）、恒例の県民大行動（主催＝辺野古に新基地をつくらせないオール沖縄会議）がキャンプ・シュワブゲート前のテントで行なわれた。参加者は６００人。大浦湾の軟弱地盤に砂杭を打ち込む「地盤改良工事」に着手した政府・防衛省に抗議し、埋立工事の中止・新基地建設の白紙撤回を求める県民の不変の意思を明らかにした。
　進行役は福元勇司さん。はじめに、共同代表の一人、稲嶺進さんがあいさつに立ち「ハイサイ、グスーヨー」と切り出し、「戦後80年になるが、遺骨収容が進まないうちに新たな戦前が始まろうとしている。基地のない沖縄をつくるため皆で力を合わせて頑張ろう」と訴えた。玉城デニー知事のメッセージのあと、北上田毅さん（平和市民連絡会）が、玉城県政を中傷する沖縄自民党の折り込み新聞に対し、「多くの事実誤認があり無責任にも程がある」と厳しく糾弾した。
　４ページにわたるこの新聞は、県議会会派「沖縄自民党・無所属の会」が３月30日付で発行し、県予算、ワシントン事務所、安和桟橋死傷事故を取り上げ、玉城県政を不当に攻撃しているもので、地元両紙に折り込み配布された。今年7月の参院選、来年の知事選に向けた知事批判のキャンペーンに他ならない。
　そのあと、島ぐるみ会議いとまんの大城規子さんがメンバーと共に前に立ち、沖縄島の地図の周辺に７万１０００本のつまようじを立てたボードを持参し、「大浦湾に打ち込まれる砂杭がどれほど巨大なものなのかを実感してもらうために作り上げた。これは皆の怒りの声だ。国会に持って行く」とアピールし、大きな拍手を受けた。
　名護市議の東恩納琢磨さんは、「砂杭に使う海砂が安部の海岸で住民の反対にも関わらず採取されている。環境破壊が深刻だ。県は他人ごとのような対応を止めよ」と指摘した。沖縄ドローン・プロジェクトの奥間政則さんは、ドローンで撮影した数十枚の写真を張り付けた展示板を設置し、「軟弱地盤の砂は沖縄全島から採取される。海砂を取るな！という世論を高めよう」と呼びかけた。
　そのあと、前日船から辺野古・大浦湾を視察した孫崎享さんは、「今アジアで米中が戦ったらアメリカは負ける。米国が世界を支配する時代は終わった。米国にとって沖縄基地は必須のものではなくなった。アメリカと一体であれば日本は大丈夫と考えていた国民の意識も変わっていく。トランプの関税は日本を同盟国として見ていないことの証だ。安全保障も同じこと。根源の問題は日米地位協定だ」と訴えた。
　うりずんの会は、衆院の赤嶺政賢さん、屋良朝博さん、参院の伊波洋一さん、高良鉄美さんの四人が前に立ち、屋良さんが「赤嶺さんの永年勤続25年の演説は素晴らしかった。その信念の強さを見習い、政治家・赤嶺さんの姿を追いかけていきたい」、高良さんが「沖縄の抵抗はずーっと継続している。オール沖縄は県民の闘いの集合体だ。これからも工夫をこらしながら発展するだろう」と語った。
　県議会与党会派の10人が並び立ち、山里将雄さん（てぃーだ平和ネット）が代表して、「ワシントン事務所が閉鎖に追い込まれる残念な結果になったが、知事は再開を考えている。与党議員も共に支えていく」とアピールした。現闘部の瀬長和男さん（統一連）は「県民の暮らしを壊し将来を壊す。それが辺野古・大浦湾の新基地であり浦添軍港建設だ。価値ある基盤を国が破壊する。今さえよければ、自分さえよければということに未来はない。週一、月一でもいい、現場に来て欲しい。将来の沖縄のために力を尽くそう」と訴えた。

2025.4.5 キャンプ・シュワブゲート前。県民大行動に600人。 ガンバロー。

４・９宮城島から辺野古へ土砂を運ぶな！
採石場出口で連日の牛歩行動

　４月９日（水）、島ぐるみ南部の担当は本部塩川港・安和桟橋だが、午前中で搬出作業が終了予定とのことから、南城市島ぐるみ会議と島ぐるみ八重瀬の会の現地行動団は宮城島での石材・土砂搬出阻止行動に向かった。現地では、地元うるま市の市民と共に、採石場の出口で横幕を掲げて牛歩を続け辺野古・大浦湾への埋立石材搬出を遅らせる行動を貫徹した。この日の搬出は計５回、１３７台だった。ちなみに、塩川73台、安和５０７台の船積みがあった。
　宮城島からの石材は当初、ダンプで中城湾港に運ばれ運搬船で辺野古に輸送されていたが、沖縄防衛局は先月から、平安座島と宮城島の間に建設された石油貯蔵タンク群のある沖縄石油基地の桟橋から海上輸送を始めた。昨年6月、安和桟橋でダンプが抗議行動を行なっていた市民と警備員を巻き込み死傷させる事故を起こしたが、宮城島の現場でもダンプにひかれそうになる危険な事態も発生しているという。埋立工事を急ぐ防衛局によりダンプの危険運行が横行する限り、事故の危険はなくならない。

2025.4.9 宮城島。辺野古への土砂搬出に抗議する‘ムカデ行動’

週刊かけはし

購読料
《開封》1部：3ヶ月5,064円、6ヶ月 10,128円　※3部以上は送料当社負担
《密封》1部：3ヶ月6,088円
《手渡》1部：1ヶ月 1,520円、3ヶ月 4,560円
《購読料・新時代社直送》
振替口座　００８６０－４－１５６００９ 　新時代社

購読申込み