第96回日比谷メーデー

石破自公政権打倒し新しい政治を
労働組合をいのちと人権の砦へ

 【東京】5月1日、日比谷野外音楽堂を会場に第96回日比谷メーデーが同メーデー実行委員会主催の下に開催された。
 今年はさわやかな天候に恵まれ、会場内外に3000人(主催者発表)の労働者、市民が結集、若者の姿も目立った。また、メーデー式典とデモを通して、ガザやウクライナ、さらにミャンマーやスーダンで続く殺戮が一向に止まらず、トランプの登場を先頭とした人権への攻撃の世界的な高まりを念頭に、あらためて労働者の連帯と労働組合の闘いの拡大と強化が訴えられた。
 メインスローガンは「働く者の団結で生活と権利、平和と民主主義を守ろう」。この下に第96回中央メーデー(代々木公園で同時開催)との統一スローガンとして4本のサブスローガンが掲げられた。具体的には「大幅賃上げ実現! 労基法解体を許すな! 社会保障の充実を!」「ジェンダー平等! 均等待遇実現! なくせ貧困・格差・差別! 8時間働けば暮らせる社会を!」「被災者支援! 福島原発事故を忘れない! 原発のない社会を!」「反戦平和! 核兵器廃絶! 9条改憲反対! 大軍拡・増税反対! 辺野古新基地建設阻止!」。また第96回中央メーデーとの間では、相互に代表を派遣しエール交換が行われた。

労働者の団結した闘いによる反撃を

 式典は、壇上を埋めた争議団、メーデー合唱団による力強いインターナショナル合唱を受けて午前9時40分から。鎌田博一国労東京地本委員長が、ウクライナ、ガザで今なおいのちと人権が奪われている、即時停戦を要求する、いのちと人権破壊を許さない連帯メーデーを宣言する、と力強く開会宣言。
 それを受け中島由美子中小民間労組懇談会代表が主催者あいさつ。メーデーの起源が8時間労働制を求める世界の労働者の闘いにあることに触れつつ、ILOの労働時間関係条文をひとつも批准せず、副業を持ち上げ8時間労働で暮らせない状況をつくろうとする日本の政府と経営者の動きを厳しく指弾、さらに女性の低賃金を含む格差拡大、米価を先頭とする物価高騰による貧困の深まり、労基法改悪策動、女性への暴力と差別、さらに大幅な軍事費拡大や原発推進などを具体的に指摘し、労働者の連帯した闘いによる反撃を強く呼びかけた。
 連帯あいさつは中川崇都労連委員長と第96回中央メーデーから黒田幸一さん。
 中川さんは、統一メーデーをめざし都労連として日比谷メーデーを呼びかけた歴史に触れつつ、それが着実に進んでいることを確認して、日比谷野外音楽堂が改修のため来年は使用できないことを念頭に次の会場確保を含めさらに統一に向け努力したいと決意を述べた。
 黒澤さんは、トランプの登場が労働組合の重要性を改めて浮かび上がらせていると強調した上で、看護士の過労死をめぐる闘いを具体例に労働現場の劣悪化との闘いの重要性を指摘、その上でストライキを基軸とした闘いへの取り組みと対話と学び合いを通した大同団結の追求を訴えた。
 また社民党副党首の大椿ゆうこ参院議員が来賓あいさつし、自身の非正規労働者としての闘いをふり返りつつ労働組合の重要性を確認、政治家が排外主義を煽るようなおかしな社会と政治を変えるためにともに闘おうと呼びかけた。また迫る参院選の候補者として山城博司さんも紹介された。
 なお中央メーデーでは、日比谷メーデー代表として関口広行全労協事務局長が連帯あいさつを行った
 そして韓国の民主労総のメッセージが代読で紹介された後3人から決意表明。

命とくらしを最優先する政治めざして

 まず雇用共同アクションから柚木康子さん。現在政府が狙っている労基法骨抜き策動の反労働者性を具体的に明らかにし、特にこれではジェンダー平等は絶対不可能と断言、労基法改悪ノーの声を大きく広げようと呼びかけた。
 全統一アフリカユニオンのフィリップさんは、入管法改悪で永住権取り消しが可能となったことへの怒りを表明すると共に、団結することで強くなると労働組合の重要性を強調、移住者との連帯の発展も指摘し共にガンバロウと呼びかけた。
 5・3憲法大集会実行委員会の菱山南帆子さんは、血税を軍拡に向けたり、排外主義が跋扈する政治への徹底抵抗を呼びかけると共に、憲法を活かして平等で公平に生きたいと訴え、あわせて5・3集会への大結集も呼びかけた。
 これらの発言を受け式典は最後に第96回日比谷メーデーアピールと前記スローガンを全体の拍手で採択、渡邉洋全労協議長の音頭で団結ガンバローを三唱し、2コースに分かれるデモで、命とくらしを最優先する政治めざし共に闘うことを街頭に呼びかけた。(神谷)
  

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全統一アフリカユニオンのフィリップさんが発言(5.1)

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