5・3憲法大集会
つながろう 憲法いかして平和な世界を
公園を埋め尽くす5万人の参加
【東京】5月3日午後、東京有明防災公園で「つながろう 憲法いかして平和な世界を! 2026憲法大集会が同集会実行委の主催で開かれ、昨年の3万8千人を上回る5万人(主催者発表)が公園を埋め尽くした。旗を見ると、労働組合や平和団体など旧来の参加者が多数ではあるだろうが、家族連れや単独でやってきた若者たちも見かけた。この間の国会前に集まった若者たちのペンライト行動の影響も見て取れた。
本集会は安田葵さん(総がかり行動青年PT)と福本響さん(元高校生平和大使・大学生)が司会を行った。
実行委を代表して秋山正臣さんが「集会の成功のために始めたクラウンドファンディングに1158万円の寄付が集まった」と最初に報告した。
そして「イラン戦争を始めとしてすべての戦争を終わらせるよう当事国に求めたい。今年度所得税の1%が防衛費として来年から増税される。東日本大震災の震災復興特別税を1%引き下げ、徴収期間を10年間延長するごまかしだ。軍事輸出の解禁をも閣議決定した。ただちにもとに戻すべきだ」と日本政府を批判した。
その上で「国会は改憲派が多数を占める状況だ。改憲反対の声を草の根、地域から職場から、大きく上げていこう。高市政権を打倒しよう」と開会のあいさつをした。
国家と戦争
次にスピーチが行われた。
吉岡忍さん(ノンフィクション作家・日本ペンクラブ前会長)。
「国家というものが巨大化する。強い国がどこに行くのか、戦争をする国へだ。外国人の排斥が起きる。自分たちの内部を純粋化し、一体感を強めていこうとする」と国家の変化について述べた。
次に「広島のことを考えてみたい。原爆投下の年の暮れまでに、14万人の犠牲者が出た。12人のアメリカ人捕虜が原爆投下の日に死んでいる。日本政府も米国政府も一切触れてこなかった。なぜか、自国民を殺したということは政治的責任を問われるからだ。これを発掘したのは日本の被爆者だった」と国家の戦争と政治責任の問題を明らかにした。
「たくさんの外国人がいる。このことが攻撃を受けない最大の安全保障になっている。様々な考え方文化があってこそ、この社会が面白いと言われる。国家から自分を切り離す。この足場がどこにあるのか。日本国憲法にある。主権在民、戦争をしないさせない、平和主義、基本的人権、社会を動かすために、日本国憲法は大きな足場を与えている。楽しい面白い、段階に進んでいきたい」と吉岡さんは述べた。
性搾取との闘い
次に仁藤夢乃さん(一般社団法人Colabo 代表)が発言した。
仁藤さんは、「性虐待の中にいる女性を支える活動をしている」と自己紹介をしてから話を始めた。「日本は戦時中、アジア各地や沖縄で女性たちを慰安婦として性奴隷にした。戦争と性搾取は表裏一体だ。人の身体を支配し、商品化するものだ。今でも日本では性売買が社会の問題ではなく、売る側だけが責められ、買う側の暴力は見えなくされている。なぜ戦争で性暴力が起きるのか、人を尊厳のある人として扱わないからだ。女や子どもは支配していい対象として扱われるからだ」と戦争と性奴隷について述べた。
そして「今も行き場を失った少女たちに声をかけるのは、性搾取を目的とした人や業者ばかりだ。私たちは15年間活動を続けてきた。2022年に成立した『困難な問題を抱える女性への支援に関する法律(女性支援法)』の基となった検討会の構成員として、性搾取や困窮する若年女性の支援の必要性を訴えてきた。 その時最も攻撃はひどくなった。あろうことか行政が攻撃に屈し、支援から手を引いた」と、闘いの攻防を明らかにした。
「支援する人が攻撃され、孤立させられ、市民の連帯が奪われそうになる。私たちの手で繋いでいかなければならない。私たちが攻撃を受けた時、女性への攻撃に成果をあげた議員がいま、外国人差別を扇動している。運動の中でも、女性の人権、特に性搾取の問題は後回しにされてきた」。
「女性人権センター建設プロジェクトを立ち上げた。新宿歌舞伎町に、差別と暴力にあらがう活動拠点を市民の手で作ろうと呼びかけている。孤立せず、支え合う、声を上げ続けることができる場所を私たちの手で作りたい」と支援を訴えた。
政党と市民団体のスピーチ
政党の発言、吉田忠智・立憲民主党・憲法審査会/筆頭幹事 、田村智子・日本共産党委員長、山本ジョージ・れいわ新選組幹事長、福島みずほ ・社民党党首、伊波洋一参議院議員(沖縄の風)がそれぞれ連帯のあいさつをした。
こののち憲法9条の条文が読み上げられ、プラカードアピールが行われた。
市民連合の連帯のあいさつを佐々木寛さん(新潟国際情報大学教授)が行い、リレートークは福島の武藤類子さん(原発事故被害者団体連絡会共同代表)、核兵器禁止運動の中島優希さん(核兵器をなくす日本キャンペーン)、スパイ防止法反対運動の海渡双葉さん(弁護士)がそれぞれ行った。
核兵器や原発をなくすために
武藤類子さんの発言。
「ウクライナ・パレスチナ・ベネズエラ・イラン・レバノンそして、武器輸出、国家情報局、スパイ防止法、自衛隊演習事故、新聞やニュースを見るたびに、胸がざわざわと苦しくなる。この地球に住む誰もが平和を望むはずなのに、どうして戦争が起き続け、なくならないのだろうか。ふたたび戦争へ突き進もうとしていることを止めなければならない時だ」。
「今こそ日本中の原発を止めなければならない。東電原発事故から15年、原発事故はいまだ終息していない。放射能は今も海に流れ出ている。汚染土は復興再生土と名付けられ、全国の公共事業に使われようとしている」。
「小児甲状腺がんの続発、避難者の住宅追い出しなど理不尽で困難な問題が山積している。いま最先端の研究所が作られ、ロボット、ドローン、ロケット、放射線医療、エネルギーなどの軍備へ技術の開発が莫大な予算を使って行われている」。
「原発と原爆は同じ技術だ。戦争によって攻撃されれば、それは核兵器となる。ザポロージェ原発、チェルノブイリ原発はロシアに攻撃され、イランの核施設はアメリカの標的になった」。
「世界中でかろうじて保ってきた国際秩序ルールがどんどん壊され、力の強いものが支配し、裕福なものだけが尊重される価値観がどこか当たり前になってしまっている今、人類が危険な状況から脱却するために、私たちは何ができるのだろうか」。
「ウソではなく誠実に生きること、理不尽ではなく、共感できること、強く早く、大きなものだけを追い求めるのではなく、小さくて弱い者たちに学ぶ、そんな価値観を私たちの日々の暮らしの中で、こつこつと拡げていくことが大切だと思う。私たちは社会の根幹である憲法の価値をもう一度再認識し、戦争への道を止め、核兵器や原発をなくすために、力を合わせて行動していこう」。
スローガンの確認、合唱隊のエンディングの後、台場・豊洲コースに分かれてデモを行い、改憲反対・戦争反対を訴えた。 (M)
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