追悼 斉藤春光さん

 2025年1月28日に、JRCLの同志の斉藤春光(享年72歳)が病死した。斉藤さんは、脱原発福島ネットワークの主要なメンバーとして活動してきた。毎月開かれた東電交渉で厳しく東京電力を追及し、その交渉内容をネットワークニュース「アサツユ」に毎月投稿し続けた。子どもたちを放射能から守ろう2011年10月「いわき放射能市民測定室たらちね」が設立された。ママたちと一緒にたち上がって真っ先に行動した。東電旧経営陣3人の強制起訴後、東京地裁、東京高裁、そして原判決の破棄・差し戻しを求める最高裁行動と、毎回上京した。昨年12月、厳冬の最高裁行動には、体調をおして参加した。斉藤さんの追悼文がいわきから届いたので掲載する。(編集部)

 私たちの友人、斉藤春光が旅立ちました。
 春光さんはそのひたむきさとやさしさで、労働運動、護憲平和運動、脱原発運動の先頭に立ち続けました。
 春光さんは「闘いというのはどこにでもある。問題は自分がそのとき必要なのか感じることだ」と常々言っていました。元々考えより口が先に出る、口よりも先に手が出るという熱いタイプの人でした。物事を斜に構えないひたむきなその言説は私にはまぶしく映っていました。そのためかどうか、ほとんど単独決起の卒業式粉砕闘争が反権力のデビューになりました。
 とはいえ、最近は熟慮してから行動をする慎重派になり、そのため田中正造の研究が最近の春光さんのライフワークでした。何も考えず直情的に運動を進めようとする私とは随分議論をしたものです。
 原発事故の時私たち家族は、比較的原発から遠い彼の家に避難しました。そこには私たちへの気配りも、高齢の義母への介護もこなすやさしい主夫の姿がありました。
 春光さんの硬軟あわせもつナイーブな性格は、各運動団体の組織運営には欠かせなくなっていました。これからの人でした。惜しい仲間を失いました。
 願わくば、旅先でそのひたむきさとやさしさとそしてがんこさで、私たちを笑顔で見守ってください。

 いわき自由労働組合
      桂 武

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