26けんり春闘発足総会・学習集会
まず何より労働組合が行動を
時代の逆転を許さない役割果たす
誰もが安心して働ける職場・暮らせる社会へ
果敢な26けんり春闘へ意思統一
【東京】12月2日午後6時半から全水道会館を会場に、全労協、全港湾、全造船関東地協、民間中小労組懇談会、おおさかユニオンネットワークを幹事組合とする「26けんり春闘全国実行委員会」が26けんり春闘発足総会・学習集会を開催し、同実行委員会に結集する労働者によって同春闘の方針を決定、生活破壊が進行する現状にストライキをはじめとする正面からの闘いを対置し共闘を強め大幅賃上げを勝ち取ること、社会運動としての労働組合の役割を率先して引き受けること、を意志統一した。
また、今年特に強まった外国籍住民に対するヘイト攻撃や排外主義への対抗に向け、「移住者と連帯する全国ネットワーク」(移住連)共同代表理事の鳥井一平さんを講師に迎えた学習会が行われ、1993年以来けんり春闘として積み重ねてきた移住労働者との連帯・共闘の取り組みに踏まえて問題の現状に対する認識を改めて整理しつつ、労働組合が移住労働者を仲間として迎え入れ多文化共生の先頭に立つことを確認した。
高市政権との正面からの闘いを
発足総会は、同春闘共同代表の渡邉洋全労協議長の主催者あいさつで始まった。渡邉さんはまず、高市首相が自らの発言で日中関係を悪化させているなど、その危険な迷走を厳しく批判しつつ26けんり春闘の課題を提起した。特にこの政権が分配を後退させていることに注意を喚起し、25春闘結果が実質賃金低下継続になっている中で前年並み賃上げを経営者に呼びかけていることを、生活破壊の容認と厳しく批判、「官製春闘」に頼らない労働者の実力での闘いが求められていると強調した。
その上で、以下の3点を具体的な課題として提起した。先ず、高市政権が最賃目標を放棄したことに対し、労働者の働きかけが岸田、石破に曲がりなりにも最賃に配慮せざるを得なくさせたことに確信を持って、一律1500円/時の実現に労働組合として一層の牽引力を発揮しようと呼びかけた。
次が労働時間規制の緩和。現実には労災が増加していることを指摘しつつ、生活改善は長時間労働でのような、人間らしい生活への労働者の願いに逆行する姿勢に断固とした反撃を加えようと訴えた。さらに労政審で法的な労働基準を目安に変えようとする経営側の動きがあることを指摘、これをももろともにはね返そうと呼びかけた。
3点目は移住労働者をめぐる課題。政府の「秩序ある共生」方針には、自らヘイトを後押しし、排除を正当化する論理が透けている、とその本質を指摘、息苦しい社会にさせてはならない、その闘いの先頭に労働組合が立とう、と力を込めた。
そして結論として、これらの高市政権の政策がもつ時代を逆回転させる性格にきっぱり対決する役割をけんり春闘が果たそう、と呼びかけた。
差別のない生活と権利の防衛へ
このあいさつを受け同春闘の方針が関口広行同春闘全国委員会事務局長から提起された。
まず提案された闘いの柱は以下。
○貧困と格差の拡大を許さず生活防衛と権利の向上、大幅賃上げ実現! 最低賃金の引き上げ「誰でもどこでも、いますぐ最低賃金時給1500円をめざして」。
○8時間労働制をはじめとする労働基準法の破壊、労働時間の規制緩和反対、外国人労働者の人権・権利を守る闘い。
○改憲・軍拡・基地建設・原発の再稼働を許さない、反戦平和の闘い。
この柱に関しては、特に以下の点が強調された。高市首相の最賃目標放棄を前に最賃闘争の積極的展開がさらに重要になっていること。また外国籍住民に向けられる差別排外主義は、女性や社会的弱者、性的マイノリティ、沖縄、アイヌにも向けられていることをはっきり認識することの重要性。そして沖縄の辺野古新基地建設や南西諸島の基地化に反対する闘いの重要性。その上で賃上げ要求は、月額2万5千円以上、時給労働者は150円以上、最賃は、どこでも誰でも時給1500円/月額25万円以上の賃金保証が、また労働時間規制として一日2時間、月20時間、年間150時間以内の36協定締結が提案された。
また提案された基本スローガンは、
◎誰もが安心して働ける職場・暮らせる社会の実現を!
◎どこでも誰でも、いますぐ最低賃金1500円を!
◎差別排外主義に反対し、まっとうな移民政策を求めよう!
◎ウクライナ戦争の即時停止! ロシア軍は直ちに撤退を!
◎ガザへの攻撃をやめ、即時停戦を!
そして闘い方として、「正規―非正規、官―民連帯しての組合員が参加する大衆的な闘いで、生活できる大幅賃上げを実現させよう!」の総路線の下に、
◎職場、地域で闘い、生活できる大幅賃上げをめざす
◎全国キャンペーンの追求
◎社会運動としての労働組合の役割、が各々での具体的課題を挙げつつ提案された。
最後に、これらの闘いを支える組織・体制・財政、および現在確定している春闘スケジュール(2月20日、26けんり春闘第一波統一行動・東京総行動、3月1日、マーチインマーチ、3月7日、さようなら原発全国集会)が提案され、全体の拍手で承認された。
まっとうな移民政策確立追求を
続いて鳥井一平さんが「移民労働者に人権を まっとうな移民政策を もう始まっている多民族・多文化共生社会 ヘイトにはファクトチェックを 誰ひとり取り残されることのない社会へ」と題したレジュメに沿って、また詳細な資料をパワーポイントで示しながら講演し、最後に、まっとうな移民政策実現に向け労働組合に出番が来ている、と訴えた。
そこでははじめに、各地の講演に招かれているが、政治と社会に排外主義が強まっていることに草の根の危機感が示されていると現状を語り、この草の根の静かな声を形にするために計画している、6月18日の「ヘイトスピーチと闘う国際デー」に合わせた6月の全国運動への合流が呼びかけられた。
続いて外国人とひとくくりにされている人々に関する基礎知識、また日本における受け容れ政策の変遷と性格について、具体的な資料に基づいて再共有が求められた。
その上で、今にわかに高められている「外国人問題」キャンペーンが、2023年の入管法改定をめぐって外国籍住民、特にクルドの人々が国会前などではっきり反対を示したことがきっかけになっていることに注意を促した。そしてこれは、諸々の困難を移民のせいにするだけではなく、権利を主張する人々をたたく常套手段であり、参政党に典型的な民主主義への反動でもあることが強調された。
受け容れ政策に関しては、「外国人労働者」から「外国人材」に言葉が換えられたことに典型的に、「移民」という言葉を拒否し、都合のいい使い捨て労働力としての受け容れがむしろ強化されて続いていることへの明確な批判が求められた。そして政策は、今いる移民、ずっと前からいる移民との共生が先ず第一になるべき、と強調した。
しかし現場では多民族・多文化共生への歩みはすでに始まっているとして、草の根の動きの確認を求め、合わせて今年11月26日の「多文化共生社会の実現を目指す全国知事の共同宣言(国民へのメッセージ)」もそれに沿ったものとして紹介した。
そして結論的に、外国籍労働者とその家族の問題は日本の民主主義の水準を照らし出している鏡であり、それは日本社会全体の問題、ヘイトや入管法の前で憲法が立ちすくんでいるのでは、と現状を鋭くえぐり出し、民主主義深化のひとつの道筋としてまっとうな移民政策確立を求めてゆきたいと訴えた。さらにそこでは、労働組合に重要な役割があると強調し、移住労働者の権利救済に関し労働基準法が入管法に優先するとの国会答弁(1993年)や労働省通達(1994年)なども利用しつつ、移住労働者を共に働き地域で生きる仲間として、また共に労働者の権利向上を目指す仲間として、積極的に迎え入れ労働運動を強化しようと呼びかけた。
闘いの強化へ3労組が決意表明
議事日程の最後は参加労組からの決意表明。
最初は官公労を代表し全水道東水労。秋年闘争が人事院勧告どおりで決着したことを報告した上で、長年で蓄積されたノウハウを無視するような人員削減と業務委託などの効率化一辺倒の攻撃に対し、公共サービスの責任、委託先の処遇改善などを追求して引き続き26春闘に臨むと決意を述べた。
民間労組からは全国一般東京労組。定年再雇用をめぐる雇用打ち切り攻撃との闘いを報告すると共に、最賃引き上げの取り組みについてこの間の一定の手応えを明らかにし、それをさらに強める決意を表明した。
争議組合からは全日本建設運輸連帯労組。まず、労働基本権を完全無視した関生支部に対する大弾圧との闘いを通じ、裁判官が労働問題に全く無知であることを痛感したと語り、そうした事態にはこの間労組が無行動だったことが大きく影響していると指摘、行動が何より必要だ、行動を通じ労組の存在を広く可視化しなければならないと力を込めた。
結集した仲間はこれらの決意表明に満場の拍手を送り、連帯と闘いの共有を確認した。そして全体は、全造船関東地協代表の音頭で団結ガンバローを三唱、26けんり春闘の組織化に向け決意を固め合った。
高市政権の危険な性格が日毎に明らかになっているが、同時にかれらの足下の脆弱さも明確だ。いのちと暮らしを守り、生きるに値する社会を築くため、労働者民衆の自立した闘いが痛切に求められている。労組運動は活動を広く社会に広げることでその重要なツールにならなければならない。その意志を込めて取り組まれる26けんり春闘に連帯し、労組運動の再生にわれわれも挑戦しよう。(神谷)

高市政権との徹底的対決を呼びかけた渡邊26けんり春闘共同代表

労働組合が先頭で移住労働者を仲間に(25マーチンインマーチ)
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