3.28 さようなら原発 宮城県民集会に400人

福島原発事故から15年
フクシマを忘れない!

 【宮城】3月28日、仙台市勾当台公園で、春の暖かな日差しのなか400人を超える参加で、さようなら原発みやぎ県民集会が開催された。
 福島原発事故から15年目の本集会には、浪江町津島地区や大熊町から避難を余儀なくされた住民代表を招き、この15年を振り返り、あの様な過酷事故を起こしても責任もとらず反省もせず、被災住民に被ばくと塗炭の苦しみを押しつけ、事故がなかったかのように原発最大限活用を押し進めるこの国の現状を再確認し、それに真っ向から対決して原発ゼロ社会を実現していく壮大な闘いを進めて行くための出発の集会とデモになった。

反原発の闘いは、日本社会を変える闘い!それをやり遂げよう!

 さようなら原発みやぎ実行委員会を代表して多々良哲さんが開会あいさつ。15年前の原発の爆発を目撃し「怒り、憤り、悲しんだことを忘れられない。原発を絶対終わらさなければならないと思った」と語った。しかし15年経った今、あのような悲惨な事故を起こしても反省もしないで原発の最大限活用を叫んでいる原子力ムラを糾弾し、「反原発の闘いは、長く続く闘いであること。日本の社会を変える闘いでもあり、原発を推進している政界、財界、学会、マスコミ、ゼネコンはじめ大企業や利益共同体など日本の支配構造との壮大な闘いだ。みんなでその闘いをやりとげよう!」と訴え、戦争反対、平和を守れと闘われている反戦運動と連帯して本集会が開催されていることを確認し、集会とデモを成功させようと訴えた。

人間の尊厳が保障されるために、命をかけて闘う!

 3月9日仙台高裁で最終口頭弁論を終え結審した「ふるさとを返せ!津島原発訴訟原告団」の馬場績さんが登壇。膨大な借金をして基盤整備し家や畜舎を建て、百姓として土と牛とともに生きてきた。借金も返済しやっと普通に暮らせると思ったら、原発事故で全てを奪われ、失った。事故当時、浪江町民2万1500人は津島へ避難したが1450人の津島地区は1万人を超える避難者で溢れ、渋滞のるつぼの中で、食も暖もとれない命からがらの避難を強いられ、事故が悪化するなかで二本松へ避難を余儀なくされたと避難の苦しい実態を語った。ふるさとに帰れない一人として、原発がなく、戦争もなく憲法13条の「人間の尊厳が保障される」ためにともに命をかけて闘い続けようと訴えた。(津島訴訟の仙台高裁判決言い渡しは、10月16日14時)

二度と誰にもこのような経験をしてもらいたくない

 報告の二人目は、大熊町から新潟県へ避難し、現在は新潟で「柏崎刈羽原発再稼働の是非を考える新潟県民ネットワーク事務局長」の大賀あや子さん。大賀さんは新築中の家に入居することなく避難を余儀なくされた一人でもある。
 「廃炉アクション福島原発40年と私たちの未来」というシンポジウム開催を準備し、廃炉後の地域社会を考えていたときに原発事故が起き、恐れてきた惨事を食い止められなかった絶望感にさいなまれたこと、今も「地震が起きる度に緊張が解けず、胸が苦しむ」と語り、二度と誰にもこのような経験をしてもらいたくないこと、「原発事故で被害を受けた人々に二重の被害を負わさせてはならないと考えると胸が苦しくなる」と心境を語った。
 福一事故の放射能は海に8割、陸地に2割放出され、その2割で広範な汚染となり、農林、漁業、山、川、田畑、地域コミュニティなどあらゆるものが汚され壊されたことで、被災地でも避難先でも、貧困、病気、家庭崩壊、いじめ、孤独死、自死が増えていることを訴え、すべての被災者が救済されることを求めると訴えた。
 柏﨑刈羽原発の再稼働について、2024年4月東電の説明会で大賀さんが「福一事故は広範な地域に被害を及ぼした。何故、新潟県だけではなく、隣県(宮城県は群馬県など)からも同意を求めないのか」と質問した。それに対して東電の回答が「地元同意は法令等に定めがない。地元のご理解が大前提。安全対策を確認している」とまともに応えてないことを紹介。
 2024年から始まった再稼働を決める県民投票条例制定の直接請求運動で14万筆を超える署名を集め、マスコミの世論調査でも「再稼働は住民投票で」という県民が57%であったこと、2025年11月には県庁を包囲する1200人のヒューマンチェーンを展開してきたが、12月に花角知事と新潟県議会は地元同意を決めたこと、再稼働を許したが5月の県知事に向けてリーフレット41万枚を配布しながら、刈羽柏﨑原発を止める闘いを展開していく力強い報告があった。

このままでは引き下がれない!新たな大崎訴訟に注目とご支援を!

 宮城からの報告は、大崎住民訴訟・新原告団の芳川良一さん。福一事故で放出された放射性物質は、宮城県大崎市の稲わら等を大量に汚染した。環境省は、宮城県とともに汚染稲わらの焼却処分(一般ごみと混焼して一般廃棄物焼却場で焼却)を保管する自治体に求めた。周辺住民は、放射能の更なる拡散だとして焼却中止を求め平穏生活権を掲げて2018年仙台地裁に訴訟を提起したが、2025年12月最高裁は「国の基準は、受忍限範囲内」であり“我慢しろ”という門前払いで上告を棄却した。
 芳川さんは、昨年までの訴訟は「試験焼却中止」を求めたもので、このままでは引き下がれないとして今も自治体で続けられている「本焼却」を止めるための新たな訴訟として3月5日「仮処分申立」を仙台地裁に行ったと報告し、放射性廃棄物の側面から脱原発の運動と連携していくこと、訴訟支援と注目を訴えた。

原発に反対する国会デモや訴訟を知り、希望が持てた!

 報告の最後に「FFF Sendai」の鴫原宏一朗さんが報告。「2011年3月11日は郡山にいて小学生だったが混乱したのを覚えている。その後、原発に反対する国会デモや訴訟を知り、希望が持てその闘いが不正義の中身を教えてくれた」と話し、反原発運動は、世代の財産であり継続することが課題だと思うと語った。一方で、「社会運動がこのままで良いのかと思っている。集会やデモは社会を変えるきっかけになると思う。戦争に反対、反原発を闘う社会運動の仲間を増やしていくことを進めて行きたい」と決意を語った。
 あいさつ後、「原発大事故から15年が過ぎ、再び重大事故が起きる可能性が高まっているのに規制が緩められ住民を守る安全対策は進んでいない。女川原発を含めすべての原発の廃炉を求めて持続可能で人権が守れる社会、子どもたちに安心安全な環境を手渡せるように闘っていく」という集会宣言を採択して仙台駅前までの市内デモを展開した。   (m)

女川原発の廃炉を求めて仙台一番の繁華街をデモ行進(3.28)

宮城県全域と福島・新潟からも参加3.28)

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