7・1真の再審法改正をめざす法律家有志の会呼びかけ

問題だらけの政府の再審法案を許さず、被害者の人権を守る改正実現へ
えん罪被害者のための再審法改正を行え

 【東京】7月1日、真の再審法改正をめざす法律家有志の会(呼びかけ人:鴨志田祐美弁護士、村山浩昭(元裁判官)、壬生隆明(元検察官・弁護士)、指宿 信(刑事法研究者・成蹊大学法科大学院教授))は、中央省庁から国会周辺にかけて「ノーモア!えん罪 変えよう再審法!」「参議院での法案修正を求める請願行動」が行われた。えん罪被害者と家族、弁護士、支援者ら500人が参加した。

政府案はえん罪被害者救済に逆行
 政府提出の再審法(刑事訴訟法の再審規定)は、① 検察官抗告(不服申し立て)の例外規定による「骨抜き」の懸念原則禁止の例外(「取り消されるべきものと認めるに足りる十分な根拠がある場合」には例外的に抗告を認める規定を残した) ② 証拠の全面開示や「証拠一覧表(リスト)」開示の不備限定的な命令義務(「証拠の全面開示」や、どのような証拠が保管されているかを示す「証拠一覧表(リスト)」の提示規定が盛り込まれていない) ③「証拠の目的外使用」に対する一律禁止・罰則の新設利用の制限(禁止規定は、社会的な冤罪検証活動やメディアの報道、被害者の支援活動を著しく萎縮させ、妨げる) ④調査手続(審判開始決定)の導入による手続きのさらなる長期化(被害者の生存中に救済が間に合わない事態を助長しかねない)などの問題が含まれ、えん罪被害者救援にはほど遠い悪法となっている。
 法案は、5月26日に衆院本会議で審議入りし、6月16日の衆院本会議で自民党、日本維新の会、参政党の賛成で可決し、参議院へ送付した。

諦めるわけにはいかない

 会は、参院での法案制定阻止に向けて日比谷公園霞門前の集合を呼びかけ、前段集会が行われた。
 鴨志田弁護士は、「無実の人が捜査機関の捏造された証拠によって、あわや死刑になってしまったかもしれない。そういう人を救い出すために58年かかった。どうして罪がない人が、捜査機関の証拠を見せてもらえず、ようやく裁判所がやる気を出して証拠が出てきて再審開始が認められたのに、今度は検察官が抵抗する。それで何十年もかかっている事件がいくつもある。これはおかしいということで始まっのが再審法改正の議論だった。まず立ち上がってくれたのが国会議員だった。24年3月に国会議員連盟が超党派で立ち上がり、翌年には再審法改正法案を作った。その議員立法の法案は、再審請求人が証拠開示を請求したら裁判所は請求人や弁護人に直接開示するという命令を出さなければいけないという規定が入っていた。再審開示請求に対する検察官の不服申立ては、一律に全部禁止という内容だった」。
 「どうしてこれを成立させることができなかったのか。議員立法案を潰すために法制審が立ち上がった。ひどい法案を作って、政府案を作った。でも自民党の有志が頑張って、検察官の不服申立ての原則禁止をかちとることができた。しかし、議員立法案はやっとこれで国会に出せるところまできた。ところが衆院が解散して廃案となってしまった。修正案に参政党が賛成し、最後は裏切った。再審法改正を政治の道具にしていいのか。絶対に許せない。参議院では審議が止まっている。あきらめるわけにはいかない。今日はそういう思いを込めてデモ行進し、請願していきたい」とアピールした。

えん罪被害者・家族がアピール

 集会には、えん罪被害者の青木惠子さん(東住吉事件)、石川早智子さん(狭山事件第4次再審請求の申し立て人)、勝又イミコさん(今市事件の勝又拓哉さんの母親)、桜井恵子さん(「布川事件」の桜井昌司さんの妻)、前川彰司さん(「福井女子中学生殺人事件」の冤罪被害者)が参加。
 えん罪被害者・家族を代表して阪原弘次さん(日野町事件のえん罪被害者阪原弘さんの長男)は、「日野町事件再審請求人です。2月に最高裁判所が検察の特別抗告を棄却し、再審開始が確定した。6月19日の三者協議において検察が有罪立証を断念し、日野町事件は再審無罪になる確立がかなり高くなった。第二次請求審で検察の証拠捏造があきらかになり、阪原弘の無罪が確定しようとしています。証拠開示は絶対に必要です。国会論議は、われわれが望むように進んでいない。最後まで闘い、えん罪で苦しむ人々の救済になるような法改正のために最後まで闘っていきます」と発言した。
 集会終了後、デモに移り、衆参議員面会所前では請願行動が行われた。      (Y)

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