10.18 パネルディスカッションとDVD上映

ウクライナ戦争が問いかけていること

ウクライナ連帯ネットワーク

 【東京】10月18日、神保町ひまわり館で「ウクライナ戦争が問いかけていること パネルディスカッションとDVD上映」がウクライナ連帯ネットワークによって行われた。
 最初に、BSスペシャル『Four Years ウクライナ 戦時下の子どもたち』前編「ウクライナの子どもたちはどう変わったのか」(キーウ在住の映像ジャーナリストの山田功次郎の作品)が上映された。
 父親が戦闘で重症を負い、「ロシアが憎い、復讐したい」と軍隊に入ろうとしたが、両親に止められ、情報戦でサイバーセキュリティを学ぶ大学に入った少年。激戦地から救出されたが、父親が召集され、キーウの自宅も再び爆撃され、移住するが自宅に引きこもる少女。クリミアのキャンプに送られ「洗脳教育」を受けた少年。過酷な経験を持った子どもたち、教師や両親の生の声が描かれている。戦争が如何に子どもたちを蝕み、傷つけるか精神的な回復には何が必要問いかけている。戦場で傷つき、それが癒えるとまた戦場にいく父親の気持ちはいかにか。ロシアの侵略戦争の残酷さもひしひしと伝わってきた。

「自由と尊厳」を守る戦いだ

 次に、ネットワークの原隆さんが問題提起を行った。
 「プーチンの戦争」の目的は、領土の拡張にとどまらず、ウクライナから「自由と尊厳、自決権」を奪い、ロシアの一部とするものだ。そして、国際社会の傍観がウクライナの犠牲者を増やしている。ウクライナの侵略を止めようとせず他人事として済まして果たして「反戦・平和」を唱えられるか。
 「東西陣営間対立」や「ウクライナを米欧の代理勢力」、プーチンの「NATO拡大の脅威に対する自衛の戦い」などと擁護する言説さえある。
 「ウクライナで私たちは生きていく。1日でも長く、1人でも多く」と訴えるウクライナの切実な声に耳を傾けよう。

 提起者の山田さんが、10月9日、衆議院議員会館多目的ホール 「イラン・ウクライナ危機と変容する国際秩序ー日本は如何に対応すべきか」での講演者:鳩山友紀夫、駐日ロシア大使、駐日イラン大使、と孫崎享、乗松聡子のウクライナ侵略戦争を容認する立場を紹介し批判した。
 
 意見交換のなかで、憲法九条を守ることとウクライナ侵略戦争に対するウクライナ人の戦い擁護をどう考えるかなど意見がだされ、原さんが再度提起した。

ウクライナ抵抗から学ぶことは

 ウクライナの抵抗の戦いは、侵略に対する抵抗の話だ。歴史的にアナロジーすれば、かつて日本が侵略した加害者であって、侵略された朝鮮・中国アジアの人たちが抵抗戦争を行った。それを支持する立場に立てるかどうかだ。
 ドイツのAfD、フランスのルペンも、日本の左翼と称する一部親ロ派の人たちが言っていることとほとんど同じだ。NATO拡大がロシアの戦争を招いた。フィンランドはロシアと国境を接している。NATOに加盟した。ロシアが攻めていいという話になるのか。それは違う。
 もう一つウソがある。2014年に、ロシアがクリミア半島を一方的に併合した後のNATOはロシアに対して、ドイツのメルケルは拒否権を使い、戦略的なパートナーだという規定を変えなかった。ドイツはロシアの天然ガスの大半を輸入していたからだ。経済制裁と称しながら、安倍にしたってロシアに27回行っている。孫崎は安倍を称賛していた。
 NATOは全面侵攻してからやっと戦略的パートナーシップからロシアは脅威だという規定に変えた。
 侵略に対して、侵略された国の自決権と抵抗権は国際法上認められた権利だ。ICC(国際刑事裁判所)のローマ規程で定められた4大処罰対象犯罪(集団殺害罪、人道に対する犯罪、戦争犯罪、侵略の罪)。
 パレスチナの抵抗はまさにその抵抗権を行使している。ウクライナもそうだ。アメリカのお先棒を担ぐような日本の軍拡は抵抗権でもなんでもない。
 ウクライナ戦争は中国侵略戦争の前哨戦なんだという党派がいる。中国とトランプ政権は今年何度会うのか。今度はトランプが中国に行く。そんな間柄で戦争なんて起きない。
 中国脅威論。経済にとって生命線になる中国と戦争をしてストップしたら、日本経済終わりだ。それは財界が止める。
 平和について。正義なくして平和なし。単にウクライナは和平を望んでいるだけでなく、正義を実現したい。一日も早い平和を望んでいる。ウクライナにとっては自由と尊厳だ。尊厳が気づけられ、自由が奪われる。これが平和か。
 正義のない平和、誰かを犠牲にして成り立つ平和は欺瞞だ。侵略戦争がある現実に対して、日本だけが平和であればいいなんてことはねじ曲がっている。日本の平和憲法は二度と侵略戦争の過ちは繰り返さないと言っているのだ。

支援運動の強化こそ

 日本の中でのウクライナ連帯・支援行動は極端に減っている。これから5年目の厳冬に向かうウクライナ。ロシアはウクライナのインフラへの攻撃を苛烈に進めている。人命が生活が奪われている。ウクライナへの支援・連帯を。     (M)  

週刊かけはし

購読料
《開封》1部:3ヶ月5,064円、6ヶ月 10,128円 ※3部以上は送料当社負担
《密封》1部:3ヶ月6,088円
《手渡》1部:1ヶ月 1,520円、3ヶ月 4,560円
《購読料・新時代社直送》
振替口座 00860-4-156009  新時代社