石川さんに無罪判決を
袴田さんの次は石川さんだ
9.25狭山事件の再審を求める東京集会
【東京】9月25日、東京・台東区の台東区民会館で「狭山事件の再審を求める東京集会」が開催された。主催は「狭山東京実行委員会」。9階の大ホールに210人が集まった。
もはや一刻の猶予もない
狭山闘争は事件発生から61年、第3次再審請求から18年を迎えた。24歳で不当逮捕された石川一雄さんは84歳になった。完全無罪での奪還のために、もはや一刻の猶予も許されない情勢なのだ。
午後6時30分開会。司会を東京教組の佐谷修さんが務めた。主催者あいさつは実行委事務局長の桐田達也さん。「石川さんは逮捕されてからずっと『犯人』としての人生を送ってきた。今もその道を歩んでいる。弁護団は現在、事実調べを求めている。実現すれば再審への扉が大きく開く。犯人としての人生を終わらせる。権力は差別を利用する。差別のない社会を作る」。
同事務局次長の近藤登志一さんが基調提起をした。本集会の基調は、①事実調べの実現を、②袴田無罪判決の次は狭山だ! ③再審法の改正の実現を! などと掲げて提起された。
事件が捏造されたことを事実に基づいて論証
片岡明幸部落解放同盟中央本部副委員長が「第三次再審闘争の現状と課題」と題した約1時間の講演を行なった。事件の経過を追ったスライドを上映し、60年余の裁判のポイントや争点を、丁寧に解説した。
続いて、石川さんと早智子さんのビデオメッセージが上映された。
この日の集会の意義のひとつは、同じように冤罪を晴らすために闘ってきた「袴田事件」の再審判決を、翌26日に控えていたということだ。発言者の多くがこのことに触れた。言うまでもなく「再審開始の重い壁」を突き破った時点で、無罪判決が予想されている。日頃は事件を報じないメディアを通じて、世論の関心が冤罪裁判と判決に集まっている。このタイミングで、「袴田の次は狭山だ」を合言葉に、支援者らは石川さんの無実を訴え続け、運動を進めてきた。
若者たちが無罪判決を勝ち取るために行動
団体アピールでは、「東京平和運動センター」、「東京教組」、「狭山青年共闘会議」がそれぞれ発言した。狭山現調と学習会の報告等があった。とりわけ「狭山青年共闘会議」の仲間の若者たちは、毎回生き生きと駅頭情宣の様子を語り、参加者を元気づけている。
集会決議を真鍋孝幸さん(同宗連)が読み上げると、全体の拍手で確認された。飯塚康浩さん(同盟都連執行委員長)が集会をまとめる発言をし、「団結ガンバロー」の音頭を取った。雨の中集まった支援者たちは、石川一雄さん、そして袴田さんの完全無罪を勝ち取る決意を新たにした。
(大仲恵)

狭山再審・石川さん無罪を求めて東京集会(9.25)
週刊かけはし
《開封》1部:3ヶ月5,064円、6ヶ月 10,128円 ※3部以上は送料当社負担
《密封》1部:3ヶ月6,088円
《手渡》1部:1ヶ月 1,520円、3ヶ月 4,560円
《購読料・新時代社直送》
振替口座 00860-4-156009 新時代社