9.29横田配備と飛行再開に反対する
オスプレイ横田配備から6年 11・29墜落事故から10カ月集会とデモ
【東京】9月29日午後1時から、福生市の米軍横田基地沿いのフレンドシップパークで、「オスプレイ横田配備から6年、11・29墜落事故から10カ月~9・29横田配備と飛行再開に反対する集会とデモ」がオスプレイ横田配備反対連絡会(横田基地問題を考える会、横田基地の撤去を求める西多摩の会、横田基地もいらない市民交流集会実行委員会、横田・基地被害をなくす会、横田基地公害訴訟団、第3次新横田基地公害訴訟原告団)の主催によって行われた。参加者は110人であった。
墜落事故後、飛行再開したオスプレイ
進行役は横田公害訴訟原告団事務局の棣棠さん。「署名をやっている。今回、6団体がそろって集会・デモを行うのは初めてだ。オスプレイ5機が横田に2018年に配備された。10月1日に正式に配備された。これに抗議して基地公害をなくす会や原告団が毎月一の日、第2メインゲートで抗議行動をやってきた。今回重大な事故があり、その中で強行して、再度オスプレイは飛んでいる。横田の落ちたオスプレイはおそるおそる試験飛行から始めて、全機が飛ぶようになってしまった。オスプレイの運用に満身の怒りをもって抗議をしながら、今日の行動を続けていきたい」。
横田基地の軍備拡張が進められている
主催者を代表して撤去する会代表の奥富さんが発言した。
「横田基地を撤去するためのねばり強い運動が何としても必要だ。自民党の総裁はまさに戦争大好き人間がなった。一番戦争に近い方が今度は首相になる。野党のだらしなさもあり、戦争を阻止する大きな力になりにくい」。
「オスプレイが7月12日の再開以前の数値を見ると、オスプレイが来る前の数値に近くなっている。7月、8月の数値ではオスプレイがまともに飛んでいることが数値の上でも明らかになっている。私たちの頭上での訓練が長く行われている。こうした数値で示すことが証拠として重要だ」。
「もう一つは横田基地は工事だらけだ。工事をやってない所を探すのが難しいくらいだ。各貯蔵庫の地下深く掘り下げた土が山のように盛り上がっている。そして燃料の貯蔵庫も三つまで作られて、しかも地下に貯蔵庫も。そして地下のパイプラインも。トラックでの輸送も考えられている。まさに戦争準備が着々と進められている」。
「米軍基地だけではなくて、日本中の自衛隊基地が地下に深く掘り下げられ、戦争の準備を進めている。私たちの命は守られるのか。地下のシェルターもない。もしミサイルが飛んで来たら、私たちは死ぬしかない。しかも日本には50カ所以上の原発がある。攻撃を受け電源がストップすれば自動的に核事故につながっていく。日本人だけでなくて、ヨーロッパもアメリカ人も含んでの放射能汚染、まさに人類が破滅するようなそういう危険をはらんでいる」。
「軍備をどんどん強化する政府のやり方で私たちの命は絶対に守れない。社会保障を削り、軍備を広げていき私たちの生活を苦しめる政治を今度こそ変えていこうではないか」。
オスプレイ墜落事故はどのようにして起きたのか
横田基地公害訴訟原告団の団長が基調提起。
「11月29日、オスプレイ3機が横田基地から嘉手納基地に向かう途中、1機が屋久島沖で墜落する大きな事故が起きた。3月に沖縄の普天間基地で海兵隊仕様のオスプレイが飛行を再開した。続けて木更津の自衛隊基地で陸自のオスプレイが再開した。横田は7月になってやっと飛び始めた。一機一機細々と飛行を再開し始めた。5機が飛び始めたのが9月19日だ。飛行時間としては非常に短い時間。9時を過ぎても飛行したのは3回だけ。それまでは9時を過ぎても横田基地の中でホバリング、その状態で物を吊り下げたりする訓練が行われていた。それが始まると音が途切れない。1時間以上も続く。そういう訓練はまだやっていない。昼間はこうした訓練が行われている」。
「8月になって、米軍の方から事故原因が明らかにされた。東京新聞に載った記事を掲載した。ギアの所がエンジンからプロペラに動力を伝える。これが破損したことにより、片側エンジンの動力がバランスを崩して、墜落した。墜落する前に炎上している。ギアボックスの中に、金属片が出来てそれがギアに影響を与えて、ギアが壊れてしまった。そして破損して、片方のギアが全部使えなくなった。そのために、エンジンの回転が片方のプロペラに伝わらなくなり、真っ逆さまになった」。
「もう一つは、金属片が出たという警報が5回出た。その時に操縦士が警報の重要性を全然認識していなかった。そのために、4回目の時に初めて着陸しようとした。その時には屋久島の近くだった。屋久島には管制官がいない。屋久島飛行場から離陸する飛行機が来た。離陸するまで待ってくれという状況があった。待っている間に、空港の南側に行ったところで途中で墜落した」。
「歯車の不具合があったことと、操縦士の認識不足があったと言っているわけだが、金属片の歯車がなぜ破断したのか、なぜ金属片が出来たのか、そういうことは発表されていない。本当の事故原因が明らかになっていない。操縦士が警報が出たにもかかわらず、着陸をしなかった。これが悪いと発表にはなっているが、警報の重要性について、どう認識していたのかかなりあやふやなものだ。安全だから飛んでいると言っているが、安全だから飛んでいるのではなくて、すぐ着陸できる30分以内の所を飛ぶようにする」。
「オスプレイはいつ落ちるか分からない状態で飛んでいる」。
「ギアボックスの不具合は何件も起きていてわかっていた。9月19日、アメリカ本土の方で、エンジンから火を噴いて火災が起きたという事故が起きている」。
危険な飛行を続ける米軍機の実態
メッセージ 普天間と木更津から届いている。読み上げられた。
一の日行動。ひとり楽団佐藤さんの演奏と歌。
参加団体からのアピール。
東京全労協が呼びかけて作られた米軍基地はいらない実行委員会の大森代表の発言。
「飛び続ける限り事故は絶対おきる。飛行させない。配備をさせない。沖縄で女性への性暴力が何度も起きている。米軍や日本政府は事件を隠してきた。横田の泡消火剤が漏洩して、事故になった。これを調査しなければならないという運動が盛り上がっていることで、隠ぺいしようとした。私たち住民が生きるために、声を上げ運動をする。一方的に押しつぶしていこうとする。抗議の声を上げていかなければならない。横田基地を撤去しないかぎり、根本的な解決にはならない」。
「秋に解散総選挙になるだろう。生きる道を確保するには政治の流れを変えなければいけない。米軍基地を撤去し、オスプレイが飛ばない社会、戦争が行われない社会を作っていこう」。
あきるの九条の会の前田さん。「2・5キロ離れている私の家。上空をオスプレイをはじめ米軍機が毎日のように飛び回っている。何時何分にどのような飛行機が飛んだのかブログにアップしている。9月25日、夜の8時過ぎに2機のオスプレイが飛び回った。再開して、2機で飛ぶのは9月に入ってからだ。夜間に飛ぶのも9月に入ってから。横田にいるオスプレイが日常的な訓練を開始した。普天間基地には22機オスプレイが駐留している。この飛行機が宜野湾市の上空で訓練飛行をするかと言えばしない。岩国基地にはジェット戦闘機をはじめいるが、しかし岩国市の上空で訓練飛行をすることはない。太平洋の上で訓練をしている」。
「おかまいなしに、私たちの上空でオスプレイはじめ米軍機が日常的に訓練飛行をやっている。こんな所は日本中探しても横田基地の西側の地域だけだ。人が大勢住んでいるその上で、落ちそうになったらどうするかなどの訓練飛行がやられている。市民が住んでいる上空で訓練をするなと強く言いたい。安保条約を廃棄していく」。
三多摩平和運動センターの石野さん。アジア・アフリカ・ラテンアメリカ連帯委員会の松井さん。東アジアを戦争のない社会にしようと10年間活動している。昨年はインドネシアのASEAN本部を訪問した。沖縄の石垣・宮古にミサイル基地を作っている。24人が4回目の訪問をしている。非核・非同盟を求める団体だ。
新横田原告団の北村さんがまとめの発言。
「オスプレイ飛ぶな。砂川闘争での伊達判決を思わずにはいれない。判決は合衆国軍隊の駐留はわが国の要請と国に対する施設、区域の提供、費用の分担、その他の協力があって初めて可能となるからである。……わが国が外部からの武力攻撃に対する使用の目的で合衆国軍隊の駐留を許容していることは……日本国憲法の第九条第二項によって禁断されている陸海空軍その他の戦力の保持に該当するものと言わざるをえず、駐留する合衆国軍隊は憲法上許すべからざるものである、と違憲判決を下した」。
「1977年9月27日、厚木基地を飛び立った米軍F4ファントムの事故を想起させられた。横浜市緑区に墜落し、母親と2人の幼い子どもが亡くなった事件だ。2人のパイロットはパラシュートで脱出。ジェット燃料を満載した無人の機体は火を噴き、体を焼き尽くした。50万人が住む地域でオスプレイが墜落したらどんな惨劇になるかこの事件を見たら明らかだ。オスプレイは日本のどこにもいらないの声をあげよう」。
昭島市民連合の方が、「10月6日投票の今の市長は東京都がよいというのだからよいというような市長だ。ぜひ市長を変えたい。オスプレイが飛び、PFAS汚染と巨大開発の昭島市長選について」、アピールした。
集会後、米軍第二ゲート前を通り、福生駅近くの公園まで、元気よく「オスプレイはいらない」「オスプレイは出て行け」「横田基地撤去」とコールを繰り返した。
(M)

横田基地へのオスプレイ配備をやめろと訴えデモ(9.29)

基地に反対する6団体が統一した集会とデモを実現した(9.29)

オスプレイがいつ墜ちるか分からない(9.29)
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