11.4水戸検察庁、水戸警察署糾弾!
天皇制弾圧をはね返そう!
茨城育樹祭ビラ弾圧救援会
11月4日、茨城育樹祭弾圧をはね返せというテーマによる水戸市内の集会・デモが呼びかけられた。デモ参加者は、水戸地裁を含む庁舎、その向かいの水戸警察署、少し離れて水戸検察庁などが立ち並ぶ界隈を練り歩いた。9月30日に19日間の勾留からから帰ってきた2人が拉致拘束され、正当な理由なく勾留延長を決めた当事者たちへの抗議のためである。
茨城県警の不当なデモ規制をはね返す
50人近くの参加者は「理由もないのに拘束するな」、「裁判官は自分の頭で考えろ」、「森も、海も、天皇のものではない」などのコールをぶつけた。茨城県警は交差点で隊列を分断する行為を繰り返したので、デモ参加者からその都度、強い抗議を浴びた。
その後、生涯学習センター会議室で集会がおこなわれた。救援会を中心で担う仲間から今回の弾圧の経緯、その意図を振り返る発言があり、警察のデジタル監視についても警戒をしてほしいなどの発言があった。強い憤りが感じられた。
警察機関と密接な常磐大学当局
続いて今回の弾圧に対して救援に奔走した吉田哲也弁護士から発言があった。改めて弾圧する側の意図は何だったのかということを考える機会になった。
2023年11月に秋篠宮を呼んでおこなって全国育樹祭を開催した茨城県潮来市内(茨城県南東部の水郷地帯)での反対デモをはじめとした育樹祭反対デモのように、天皇制に異議を唱える行動そのものに対し、けん制し、情報を集め、嫌がらせする国家権力に対し、どういった方法で対抗するか考える機会を持てた。
また、学内ビラ貼りの制限に見られるように、学内自治がすっかりなくなった大学キャンパスの問題についても提起された。弾圧を準備すると、フリーハンドで情報をほしいままにする警察、検察のペースに乗ってはいけないという吉田さんの話に、多くの人がうなずいていた。
弾圧を受けた2人の「建造物侵入」被害を届け出たとされる、常磐大学は、前身が裁縫の教習所で、ほかの大学と比べても保守的な面がうかがえるという。一例として前学長(~2019年)の冨田信穂は犯罪被害者学という領域を専門にしていて、2021年に茨城県公安委員長を引き受けるなど、警察機関との親密な関係も築いているようだ。
被弾圧者の2人からのアピール、11月23日の集会告知がされた後、小林成彬さんから天皇制と日本社会の距離について講演があった。小林さんによると、今回の弾圧も衝撃だったが、こういう出来事に対する周辺の人々の無関心には、より衝撃を受けたという。小林さんが天皇制に関心を持ち始めたきっかけは2016年の天皇退位ビデオメッセージと、影響を受けた研究者竹内芳郎の死だったという。そして「近代天皇像の形成」などで知られる安丸良夫の著作、大江健三郎「万延元年のフットボール」の一節などを引用して、一揆などにみられる民衆エネルギーの発露、そのエネルギーを奪っていくかのように天皇制が存在する有様、民衆の抵抗のありようが語られた。小林さんは哲学者サルトルの研究をしているという。
こうして天皇を対象化する言論を活発にすることが、わずかでも学内民主化、社会全体の民主化につながるということを感じさせられる集まりともなった。
(海田)
水戸警察署の不当弾圧を徹底的に糾弾!(11.4)
不当逮捕・弾圧をはね返し、反天皇闘争を広げていこう(11.4)
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