11.20辺野古・大浦湾を埋め立てるな!今どうなっているの?
辺野古の海を土砂で埋めるな!首都圏連絡会、辺野古への基地建設を許さない実行委
【東京】11月20日午後6時半から、東京・文京区民センターで「辺野古・大浦湾を埋め立てるな! 今どうなっているの? 11・20集会」が辺野古の海を土砂で埋めるな!首都圏連絡会、辺野古への基地建設を許さない実行委の共催で行われ、105人が参加した。
この集会は「#辺野古・大浦湾を埋め立てるな!」ということを広く知らせるキャンペーン(12月20日まで)のスタート集会として開かれた。
厳しい状況だが跳ね返していこう
最初に加藤宣子さんが主催者あいさつをした。
「先日、辺野古・安和に行ってきたが厳しい状況になっている。辺野古のゲート前では25人くらいが座り込みをしていた。朝だけで192台のトラックが土砂を積んで入って行った。トラックは一台2900万円もする新車のみ。見ているしかできない状況だ。心が痛い」。
「また、安和桟橋ではオレンジ色のネットで妨害され、車の前には出られない。一日1520台搬出されている。6~7人で抗議行動をしている。これから完成まで10年から20年闘わなければならない」。
「話は代わるが、昨日、沖縄県女性団体連絡協議会があり、12月22日(日)に相次ぐ米兵による性暴力事件に抗議して集会を開くことを決めた。こうした運動に繋がり沖縄に行く。そして、ヤマトを変えていく」。
続いて「辺野古・大浦湾の状況」について、動画によって埋め立ての様子(8月20日から杭打ちが始まり、A護岸だけで直径1mの杭が千本、打ち込まれた)、サンゴが白化されている様子、辺野古の座り込みと排除の様子が映し出され、見ていると怒りが沸き上がった。
埋め立てが大浦湾の生物多様性を破壊している
次に、花輪伸一さん(沖縄環境ネットワーク世話人)が「埋め立ては今どうなっているの? 大浦湾にはどんな生き物がいるの?」と題して講演を行った。
「辺野古・大浦湾は生物多様性の宝庫であり、2019年にはHope Spot国際NGOミッション・ブルーにより認定された。新基地建設工事により、棲息していたジュゴンの一頭が死に、二頭が行方不明になっている」。
そして、大浦湾の軟弱地盤の改良は無謀でムダであると結論つけた。理由は以下のようなことだ。
・技術的な問題。海面下90mに達する軟弱地盤を70mまでしか改良できない。
・災害発生のおそれ。地震と津波で崩壊する可能性が指摘されている。
・環境保全上の問題。生物多様性への悪影響。採取地の環境破壊、資材の陸上・海上輸送による悪影響。
・ムダな政策を強行することの無意味さ。普天間基地の返還は? 辺野古新基地の目的・意義は? 地方自治の無視、住民生活の軽視、税金のムダ遣い。
工費も工期も明確にせず税金の投入
続いて、中沢誠さん(東京新聞デジタル編集部デスク)が「辺野古工事を問う」と題して講演した。
辺野古は公共事業にもかかわらず、①工費も工期も明確にしないまま着工②コスト度外視③軟弱地盤が判明しても工事続行。目的は普天間返還ではなく辺野古建設では?
湯水のごとく税金投入。埋め立て土砂「岩ズリ」同じ工事現場で価格差3倍。契約変更の乱発、工費膨張。契約変更(2014~18年度)、77事業のうち66件、契約額から247億円増。
隠されていた軟弱地盤。17年度に着工したが認めたのは土砂投入後の19年1月。
計画の大幅変更へ。大浦湾側の埋め立て海域の7割。防衛省の設計変更案。砂の杭など7万本以上、地中に打ち込み、地盤を固める工法。海面下70mまで。改良の深さは世界でも例がない。70mを超えても「軟弱」データがでた。「建設可」の根拠揺らぐ。
工費さらに膨らむ? 当初計画3500億円以上、軟弱地盤が見つかると、9300億円へ。
密接な産官学。①設計変更案を審議する技術検討会の2委員は、「日本工営」の社内委員を務め、報酬を得ていた②日本工営は辺野古の設計業務を独占的に受注③受注した日本工営には防衛省OBが天下り。「原子力ムラ」ならぬ「辺野古ムラ」。
辺野古工事の一方で普天間にも。2023年度、米軍普天間飛行場の補修費217億円を日本側が負担。返還ではなく、強化されている。PFAS汚染対策も肩代わり。「おもいやり予算ではなく、おもてなし予算だ」。
地区での連帯活動報告
参加した①沖縄と連帯する東京東部集会実、川崎・沖縄の映画を見よう、松戸沖縄とつながろう実行委、沖縄と所沢を結ぶ会の4団体により、それぞれの地区での取り組みをリレートークで紹介した。
最後に、今後の行動提起が行われた。11・30国会包囲行動、12・2防衛省定例申し入れ行動、12・14「くとぅば じんじけー~琉球・島じまのナラティブ」、12・22相次ぐ米兵による性暴力事件に抗議して東京集会(予定)。
「#辺野古・大浦湾を埋め立てるな!」キャンペーン(12月20日まで)に参加し行動を。 (M)
大浦湾の現状について報告する花輪伸一さん(11.20)
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