12.2 防衛省にレッドカード
本格化する土砂搬出を止めよう
沖縄と東京を結び12・22米兵による女性への性暴力に抗議し行動へ
【東京】12月2日午後6時半から、東京市ケ谷の防衛省に対して、辺野古に新基地を作るなと月例申し入れ行動を辺野古に基地を作らせない実行委の呼びかけで行った。
6月安和桟橋で、土砂の搬出に抗議し、大けがを負わされた女性からの「レッドカードを突きつけよう」との訴えに応えて、レッドカードを用意して「防衛省は事故の責任をとれ」「でっち上げ逮捕を許さないぞ」「防衛省にレッドカード」「辺野古新基地建設反対「大浦湾埋め立てるな」「サンゴを殺すな」と防衛省に抗議した。
塩川港からの土砂搬出再開
最初に辺野古実から、行動に当たって話があった。
「速報。本日朝9時40分から、塩川でダンプの搬出が再開された。事故が起きたが抗議をしている人の責任ではなく、ダンプが無理をおして起こしたものだ。奄美大島からも土砂搬出がいよいよ本格化されようとし、今日から開始されている。奄美大島からの土砂搬出を止めるとの声をあげてほしい。うるま市の宮城島からも土砂搬出が始まっている」。
「地盤改良のために本格的な工事が始まった。工事の入札結果は来年の2月に決まる。工期は2028年3月まで。これは第一期工事だ。1万3300本の杭打ち。最終的には7万本を超える砂杭が打ち込まれる」。
「しかし、このような砂杭を打ち込んだといって、90mの軟弱地盤の地盤改良ができるというがそれを専門としている会社すら、そんなことはやったことはない、という。どういう結果になるか分からない。ますますこの工事は見通しがたたなくなっている」。
「11月20日から12月20日まで、『辺野古大浦湾を埋め立てるな、今どうなっているの?』というキャンペーンを展開している。横浜の桜木町駅で、神奈川県下の反基地運動をやっているグループが大規模なキャンペーン活動をやった」。
「12月22日、沖縄で今年相次いだ米兵の性暴力に抗議する集会が沖縄の女性団体を中心に行われる。それと同時刻に、新宿駅南口でそのテーマに合わせた行動を行う。ぜひ参加を」。
沖縄からの報告はないが、うるま市出身の女性が土砂搬出反対行動に参加した思いを伝えるメッセージが紹介された。(別掲)
米兵による女性への性暴力を許すな
次に、12・22行動の呼びかけが行われた。基地・軍隊があることよる、女性への性被害に対して、防衛省は何ら責任を取っていないと、痛烈に批判し、沖縄の女性たちと共に、性被害をなくすために行動していくと力強く訴えた。沖縄・相次ぐ米兵による性暴力事件に抗議し基地撤去を求める東京行動。共催:基地・軍隊はいらない4・29集会実行委、沖縄・一坪反戦地主会関東ブロック。12月22日午後1時半から2時半。JR新宿駅南口。
続いて、土砂連協が奄美からの土砂搬入についての報告をした。「最初は埋め立ての土砂の7割を西日本から持ってくることになっていたが、60万以上の反対署名が集まった。決定的だったのは沖縄県がさまざまの制限を課す土砂条例を制定したことにより、搬入を断念した。新たに、沖縄県南部地域からの調達が出された。遺骨混りの土砂の搬入に強い反対が起こり事実上頓挫した。あと7割をどこから取ってくるのかが何にも決まっていない。防衛局にとってのアキレス腱だ。奄美は30年間に渡って土砂の搬出によって苦しめられてきた歴史がある。土砂搬出によって、被害を受けている。ぜひそのことを共有したい。南部からも奄美からも土砂を搬出させない。そうすれば辺野古基地建設はできない」。
沖縄・一坪反戦地主会関東ブロックが、琉球文化イベント「くとうばじんじけー~琉球・島じまのナラティブ 」、12月14日(土)午後2時から(日比谷コンベンションホール)への参加を訴えた。
今回の防衛省申し入れは労働運動活動者評議会と基地・軍隊はいらない4・29集会実行委が行った。来年は1月6日月曜日。 (M)
うるま市出身の女性からの訴え
皆さん、寒い中、防衛省前行動お疲れ様です。
私は、東京在住、沖縄県うるま市出身の20代女性です。本日は帰省中で沖縄にいるため、代読で参加させていただきます。
先日20日、沖縄防衛局は宮城島の採石場の土砂を辺野古新基地建設のために使用すると発表し、土砂搬出を突然開始しました。
この発表を知った時、私はなんとなくこの展開を予想できていました。
というのも、私は、宮城島の先の伊計島に1年間住んでいた事があり、2022年頃は毎日採石場の前を通って帰宅していました。日に日に緑がはげていく様子に心を痛め、島の方々に話を聞くと誰も何に使うのか分からないという不気味な状態でした。その上で、「辺野古に使っているのでは?」という噂が広まっていました。
伊計島の区長は、2017年に「宮城の砕石工事中止」の請願書を県に提出しています。その中で、「採掘した土砂が辺野古の新基地建設に利用される事への危惧」を盛り込んでいました。
この様に、島民は何となく警戒しているが「何も知らない」という不気味な状態が長く続いていた中での、突然の土砂搬出の発表でした。
帰省のタイミングも重なり、居ても立ってもいられず、宮城島に座り込みに行きました。
本島から宮城島へ向かうためには、海中道路(橋)を渡る必要があります。その途中、きれいな金武湾の海には似つかわしくない大量のダンプが駐車場に10台以上ずらーっと停車していました。
海中道路、平安座島を渡り終え、宮城島の豊かなウージ畑(さとうきび畑)の細い農道を、巨大なダンプカーが1日何百台も通っていきます。採石場へ向かうための路面は痛みもひどく、運転のしずらいでこぼこ道で危険な状態です。加えて、採石場への一本道は、昨年の台風6号による土砂崩れの被害が残っているため、一方通行となり渋滞もよりひどくなっています。
既に事故の危険性や住民への影響はかなり大きい状態です。その上で、宮城島のまーす(塩)産業への打撃や伊計島の5年一度の豊年祭への影響も計り知れません。
今回は、うるまの島ぐるみ会議のメンバーと抗議運動を行いました。土砂を積んだダンプが出ていかない様に座り込み、それを機動隊が排除し、そしてダンプが土砂とともに宮城島を後にしていく。これが、1日4回程度続いていく。
なんなんだろう、これは。
こうやって、うちなーんちゅの民意は無視されていく。
こうやって、うるまの島嶼地域は搾取され続けていく。
悔しくて悔しくて、涙が止まらない。
泣いている私を見ておばぁが私の肩を抱いてくれる。
こんなにも小さなおばぁに今まで闘わせていたのか、とっても心が痛い。
これが、私の宮城島での抗議行動であり、人生初めての座り込みでした。
今、防衛省前行動に来ている東京の皆さんに伝えたい事があります。
うちなーんちゅが、人間関係などの様々なしがらみの中で現場に立って声を上げ続ける事のストレスを想像してください。座り込み後、同じうちなーんちゅに排除される痛みを想像してください。苦しい中でも抗議し続けるのは別に「凄い」ことでも何でもなくて、ただ単にそうしなきゃ自分が家族が友達が危ないからってだけなのです。そうせざるをえない状況だから、選択肢が無いからなのです。
そこを想像しながら、ぜひ皆さんは東京にいる特権を活用してください。こんな沖縄の現状を絶対に変えましょう。よろしくお願いします。
辺野古新基地建設を断念せよ(12.2 防衛省に抗議)
毎月第1月曜日に防衛省に対して、辺野古新基地建設をやめろと訴え
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