投書 8・14 日本軍「慰安婦」メモリアル・デー集会に参加した
SM
8月14日・水曜日、13時30分開場、14時開始、16時終了予定で、東京ボランティア・市民活動センター会議室A・B(飯田橋)で「2024年第12回8・14日本軍『慰安婦』メモリアル・デー 正義を求める声は世代を超えて」が開催された(対面・オンライン併用開催)。主催者は、「日本軍『慰安婦』問題解決全国行動」だ。録音・録画は主催者と許可をえたメディアのみで、他の人はひかえていただきたいとのことだった。なので、後日配信された動画をくりかえし見てメモしながら、この文章は作成した。非常に時間がかかったことをおわびする。参加者は270人だった。
司会者の梁澄子(ヤン・チンジャ)さん(共同代表の1人)があいさつする。
構成団体の活動紹介の後、山西省の性暴力被害者たちの遺族で今回の訴訟の原告のお1人でもある楊秀蓮(ヤン・シウリェン)さんの証言を「希望のたね基金(キボタネ)」の若者たちが朗読した。
川見公子(かわみ・きみこ)さん(山西省における日本軍性暴力の実態を明らかにし、大娘たちと共に歩む会)が、「中国人被害者遺族の山西省高級人民法院への提訴について」報告する。
次に、具良鈺(ク・リャンオク)さん(京都のウトロ出身で朝鮮学校に小・中・高と通った後日本で弁護士資格を取りその後イギリスで国際法を学び現在は韓国の高麗大学で国際人権法を学びながら弁護士活動もなさっているという方)が基調報告をおこなった。
具良鈺さんは語る。「外国を被告として訴訟をするのは可能性はゼロというのが伝統的な国際法でした。被害者の国の裁判所に加害国を被告とする訴訟を提起すること自体この主権免除(国家は他国の裁判権には服さないという考え)の壁に邪魔されてほとんどがそういったアクションをおこさなかったです。そんな中で韓国における判決がだされました。2つの判決ですね。2021年1月8日の方はソウル中央地方法院で『慰安婦』被害者12名ですね、2013年に提訴したんです。2021年1月はこの『被告となった国家が普遍的な価値を破壊し、反人権的な行為によって極度の被害を与えた場合』この場合に主権免除の例外がみとめられて外国を被告にして訴訟ができるんだというルールですけど、さらに2023年のソウル高等法院の判断は1歩進んでこれがね国際慣習法であるかどうかまで判断した、ここが非常に画期的なんですね。国際慣習法(すべての国家を拘束するルール)であるというふうに宣言したのは非常に大きな前進だというふうにいえると思います。この判決の考え方自体がやっぱり国家中心の国際法から人権中心の国際法へむかっている大きな世界的な流れを反映したものというふうにいえると思います」。
「日本でいうとかりに主権免除例外について重大な人権侵害の場合は例外をみとめるってなった場合に、原爆被害者が原爆投下行為について日本でアメリカを被告として提訴することができるようになることもひらけます。そういう可能性がひらけますし、さらにベトナム戦争において韓国軍がいろんな性加害行為をしたことについてベトナムにおいて韓国を被告に提訴する可能性もまたひらけてくる問題です。さらに難民が自身を迫害した国を相手に避難した第3国で避難している国家の裁判所で自身を迫害した国を相手に訴訟する、こういったことも可能になってくる。だからこれ非常に大きな国際法の発展・変化の1つではないかなというふうに感じます」。
基調報告の後、質疑応答がおこなわれた。
司会者が語る。「ベルリンにたてられている平和の少女像が日本政府の圧力によって非常に危険な状況になっている、撤去されかねない状況になっているということがこのかんにわかりました。『神奈川新聞』(2024年8月9日・金曜日、2024年8月10日・土曜日、『論説・特報』欄)を読むとこのかんにどういうことがあったのかというのがよくわかると思います。きゅうきょですねベルリンに平和の少女像を建立した団体であるコリア協議会の韓静和(ハン・ジョンファ)さんからこの集会にむけてメッセージをいただきました」。
韓静和(ハン・ジョンファ)さんのメッセージがうつされる。
司会者の話が続く。「全国行動ではベルリン市長とミッテ区長に対して、この少女像の撤去しないでほしいという手紙をおくりました。このかん300人の署名を集めて第1次でおくったんですが、第2次第3次といま署名を集めています。日本の市民が日本政府とは違って、この少女像を記憶するための像として、また日本軍『慰安婦』問題にかぎらない戦時性暴力をふせぐための像として大切に考えているんだっていうことをドイツにその声をとどけたいと思いますのでぜひご協力をお願いします」。
「希望のたね基金」が運営するマリーモンドの商品が説明される。
集会アピールを共同代表、全国共同行動代表の柴洋子さんが読みあげた。
最後に、この集会にメッセージをおくってくださった議員のみなさんの名前(高良鉄美〈たから・てつみ〉さん〈「沖縄の風」〉、田村智子さん・倉林明子さん・もとむら伸子さん・吉良よし子さん・紙智子さん〈日本共産党〉、大河原まさこさん〈立憲民主党〉、大椿ゆうこさん〈社民党〉、大石あきこさん〈れいわ新選組〉)が紹介された。
(2024年11月28日)
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