三里塚・横堀農業研修センター控訴審を闘おう/2026反対同盟旗開き・横堀デモ
三里塚闘争60年! 第3滑走路のための土地取上げ
許さない! 横堀農業研修センター控訴審を闘おう!
横堀農業研修センター裁判
控訴審の争点とポイント
①千葉地裁判決は、シンポ・円卓会議合意への成田空港会社の信義則違反に関する判断を間違っている
成田国際空港会社は、23年8月2日、千葉地裁に三里塚闘争の拠点である横堀農業研修センター破壊に向けて「所有権確認、持分全部移転登記手続き、共有分割、建物等収去土地明渡請求事件」を提訴した。
被告の柳川秀夫さん(三里塚芝山連合空港反対同盟代表世話人)ら共有者4人と弁護団は、空港会社の不当な提訴に対して三里塚闘争の歴史と大義、一坪共有地運動の正当性、横堀農業研修センターの闘争拠点の意義などについて反論し、裁判闘争を闘いぬいてきた。
しかし、千葉地裁(斎藤顕裁判長)は、25年6月16日、①空港会社の土地の所有権を認める ②登記名義の回復を原因とする各持分全部移転登記手続きをせよ ③判決が確定したときは工作物を収去して、土地を明け渡せなどとする不当判決を言い渡した。空港会社の建物等収去土地明渡請求に向けた仮執行宣言については判決が確定するまでは認めなかった。
被告は、不当判決に対して東京高裁に控訴(25年6月27日)し、控訴理由書を提出した(8月12日)。以下は、控訴審を闘うにあたって控訴理由書の主なポイントを明らかにする。共に控訴審闘争への支援を訴える。
第12回円卓会議(1994年10月11日)の隅谷調査団の所見「成田空港問題円卓会議の終結に当たって」が発表された。合意事項として、「平行滑走路のための用地の 取得のために、あらゆる意味で強制的手段が用いられてはならず、あくまでも話合いにより解決されなければならない」と明記され、参加者全員が合意した。すなわち想定範囲が土地収用法に基づく収用手続に限定されていたものではないことは明白である。
しかし、判決は敢えて「あらゆる意味で」という歴史的文言を末梢して「強制的手段」のみの文言で表記し続けて、その想定範囲を狭く判示している。明らかに円卓会議の歴史的意義の改竄だ。
しかも土地強奪のために民法258条に基づく全面的価格賠償(2021年民法改正で明文化)を適用した。民事訴訟手続きによる持分権移転だから土地収用法に基づく収用とは違うと主張する。
しかし全面的価格賠償には、「共有者間の実質的公平が害されない場合に限られる」と明記している。だが成田空港会社は、被告に対して一方的な「土地をよこせ」の手紙と提訴という手段による強制圧力を行使し、「共有者間の実質的公平を害」していることは明らかである。
②横堀農業研修センターの土地取得には緊急性がない
第1は、誘導路の設計位置は、未だ流動的である。
2024年7月に公表された「『新しい成田空港』構想とりまとめ2・0概要」では、第3滑走路からの誘導路はへの字型には曲がらず、B滑走路方向へ一直線に伸びている想定図(新旅客ターミナルと新貨物地区の配置イメージ)が掲載されている。ところが提訴時(2023年8月2日)の訴状では、成田空港会社が主張していたものとは大きく異なっている。
このような誘導路建設構想の変遷は、その計画が未だに流動的であり、係争地取得の緊急性がないことを証明している。
第2は、第3滑走路建設に必要な用地の取得時期が、未だ不明である。第3滑走路用地の取得率は約8割強でしかない。
毎日新聞夕刊(20
25年6月5日)によれば「用地買収を8割強しか終えていない」と報道している。毎日新聞(2025年6月17日)千葉版は、「未買収地は現在の空港用地にも11ヵ所2・9ヘクタール残る。こちらの買収も進まなければ、2030年代前半から段階的に旅客施設を新たなビルに集約する『ワンターミナル構想』に支障が出る」と報じられている。
また、日本経済新聞(2025年6月21日)は「成田空港、藤井社長が就任」の記事の中では、「延伸や新設で関連する土地の取得率は8割を超えるが、『この先が大変。滑走路に直接かかる部分は少しでも取得できなかったら、大幅延期か最悪、頓挫の可能性も』」という空港会社幹部の見方を紹介している。
なお成田空港会社は、この実態が裁判中に明らかとなっては不利になるため必要な情報を開示していなかった。
第3は、成田空港拡張計画に必要な未買収の土地は、第3滑走路用地のみではない。
空港会社は、「ワンターミナル構想」「新旅客ターミナルと新貨物地区の配置イメージ」を明らかにしているが、この場所には木の根ペンション、横堀鉄塔、案山子亭が存在している。配置イメージ図は、意図的にこれらの存在を抹殺している。
そもそも横堀鉄塔と案山子亭、木の根ペンションと隣接する木の根プールの地権者は、加瀬勉さん(元三里塚芝山連合反対同盟大地共有委員会(Ⅱ)代表/多古町)だ。さらに木の根プールを中心にした一坪共有地を、一般社団法人三里塚大地共有運動の会に移転登記する事業が展開中だ。
このような事情も明らかにすることもなく、土地強奪を画策しているのが実態だ。
③横堀農業研修センターの破壊は、憲法第13条(個人の尊重と幸福追求権)、第29条(財産権)違反である
全面的価格賠償の分割共有の強制は、横堀農業研修センターを軸にして長年にわたって積み上げてきた利用者たちの共同施設の破壊である。
田んぼくらぶ、壁画運動の仲間たちは取り組みの思いを語り、個人の自由、表現の自由、自然環境の保護の権利を主張している。これらの侵害は憲法第13条(個人の尊重と幸福追求権)違反である。
さらに利用者の財産の破壊と強奪は、憲法29条(財産権は、これを侵してはならない)違反である。
横堀農業研修センターには占有移転禁止と現状変更禁止の仮処分(1989年11月17日)がかけられている。この仮処分によって「債務者らに限り使用を許した」となっており、「居住や生計を営むといった恒常的な利用」を妨げ、困難にする状態が続いているのである。
だが地裁は、利用状況に対しても意図的な事実誤認を強行し、「居住や生計を営」んでいないから土地を売り渡せと言う。明らかに憲法第13条(個人の尊重と幸福追求権)と、憲法29条(財産権は、これを侵してはならない)違反である。
このようないいかげんな手法は、「物件目録5(本件各建物等)」の事実誤認でも露呈している。つまり構造物を特定できておらず、杜撰な書類で建物を収去することを認めようとしている。明かな違法行為を容認することはできない。
以上述べてきたように成田空港会社の訴えは、被告人らに対する著しい信義則違反があり、係争地を取得する必要性・緊急性もなく、憲法第13条、第29条違反である。千葉地裁判決は取り消され、成田空港株式会社の請求はいずれも棄却されるべきである。
(山下一夫/一般社団法人三里塚大地共有運動の会事務局)
2026年反対同盟旗開き
&1・11横堀デモ
2025年6月16日、千葉地裁は横堀農業研修センター裁判で成田空港会社の一方的な主張を認め、被告にされた三里塚芝山連合空港反対同盟(柳川秀夫代表世話人)と柳川さんら4人の共有者に対して、センターの共有地の全面的価格賠償方式による強制買収と建物強制撤去を命じる不当判決を出しました(仮執行はつかず)。
一審判決は民事裁判での土地取上は強制的手段ではないという空港会社の解釈を追認するすり替えを行い、さらに滑走路建設計画の中身を問うことなく、研修センターは誘導路上にあるから必要だという空港会社の主張を追認しました。
不当判決に対して、柳川秀夫さんら共有者と反対同盟は6月27日に東京高裁に控訴。8月12日、控訴理由書を提出。藤井直樹・成田国際空港会社社長、空港拡張に同意した熊谷俊人・千葉県知事の証人申請を行いました。
26年春までに予想される控訴審・東京高裁口頭弁論への傍聴行動(日程未定)、引き続きの支援を呼びかけます。
「第2の開港」28年度第3滑走路計画は破綻する
成田空港は「第2の開港」と称して、2028年度年間発着回数50万回化のための機能強化計画を強行しています。空港会社は25年5月第3滑走路本格工事着工式を行い、同10月には年間発着回数を30万回から34万回に拡大しました。機能強化は空港敷地を倍増させ、第3(C)滑走路建設・B滑走路延伸・夜間発着制限緩和を行う計画です。
着工されても第3滑走路用地の確保率は民有地で74%に過ぎず、用地確保のめどが立っていません。空港労働者やインフラ・燃料の不足などの空港の現状を見れば28年度滑走路完成計画には疑問符がつけられます。
ディズニーランド20コ分の緑の大地を破壊して気候対策に逆行し、住民の騒音被害を拡大させ、有事には軍事利用される巨大空港拡張計画は不要です。
現空港と第3滑走路をつなぐ誘導路の結節点の位置にあるのが横堀農業研修センターであり、機能強化の狙いであるワンターミナル構想は反対同盟の現地拠点である横堀鉄塔・案山子亭、木の根ペンションがある限り実現不可能です。
2026年は、1966年に佐藤栄作政権が住民への一言も相談もなしに三里塚地区への空港建設を閣議決定したのに対して、農民が三里塚芝山連合空港反対同盟を結成、三里塚闘争が始まってから60年となります。
1月11日、三里塚・横堀で第3滑走路建設、裁判による土地取上げに反対の声をあげましょう。 (25年12月)
2026反対同盟旗開き
◦日時:2026年1月11日(日)正午
◦主催:三里塚芝山連合空港反対同盟(代表世話人・柳川秀夫)
◦場所:横堀農業研修センター(山武郡芝山町香山新田125─1 連絡先:03─3372─9408)
◦参加費:1000円
【会場への行き方】京成上野駅9 時33分発(成田空港行き)→京成成田10:42着/乗換 京成東成田線 〈芝山千代田行き〉10:54発 → 11:00着 東成田着 (地上で迎車あり)※乗車希望は事前に連絡を
1・11横堀デモ
◦日時:2026年1月11日(日)午後2時
◦場所:横堀農業研修センター(山武郡芝山町香山新田125─1)
◦主催:三里塚大地共有運動の会、横堀農業研修センター裁判を支える会/連絡先:03─3372─9408
【会場への行き方】デモから参加は、東成田駅地上13時30分集合 迎えの車待機 ※乗車希望は事前に連絡を
京成上野駅 11:34発(京成成田行き)→12:38着 京成成田/乗換 京成東成田線〈芝山千代田行き〉12:54発→13:00着 東成田

2025反対同盟旗開き
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