3.23カジノも万博もいらない

「夢洲危ない、やめてんかカジノ・万博 パレード」実行委員会

 【大阪】大阪・関西万博の開催日4月13日を前に、「夢洲危ない、やめてんかカジノ・万博 パレード」実行委員会主催の御堂筋パレードが行われ、1000人の市民が参加した。

万博は問題噴出だ

 万博で政府を頼りたい日本維新の会は、予算案賛成で少数与党と合意した。万博入場前売り券の販売は低迷している。企業などに直接販売した623万枚が、販売数のほとんどであり、前売り券の目標の1400万枚の半分ほどにとどまる。「命輝く未来」といわれても、さしたるも魅力もないのに、1日入場料大人6700円、中高生で3700円、11歳未満1700円も払って行こうと思う人は少ない。今もメタンをはじめ何種類かのガスが、日量二トンも発生している。会場は日陰の休むところもない。生ものの持ち込みは原則禁止だったが、一転解除された。入場時のX線検査により、持ち物の食品を見分けられることが分かったためだとしている。
 アクセスの不便を改善するのは不可能である。2030年秋のIRカジノの開業をめざす大阪府・市(大阪IR株式会社)は、25年春にも施設本体の建設を開始。万博協会は開催中の工事の中断を要請していたが、大阪府・市との溝は埋まらず、万博を所管する経済産業省が仲介し、大型重機が稼働する工事のピーク期を閉幕後とすることで折り合った。万博会場とIR・カジノ予定地が隣接することによる景観や騒音の問題もあるが、やはり交通の渋滞が非常に危惧されている。
 府下の小中高生を万博に招待(入場料は公金で賄う)することで、小中学校の校外学習を万博に誘導しようとする動きが進んでいるが、今年になって、熊取町・交野市・吹田市は学校単位の万博校外学習を全校で実施しないことを決めた。積極的に行くことを表明している学校は少ない。理由は、熱中症対策が難しい・交通渋滞・ゴミの島である夢洲のガスの危険・トイレの問題・混雑による予期せぬ事態・会場に震災対策がない等だ。

カジノ業界の狙い

 パレードの前に大阪市靫公園でミニ集会が開かれた。佐々木さん(豊中市・万博校外学習を心配する親子の会)は、実際に予定されているルートを歩いてみて、熱中症のリスク、空気の悪さなどを調べたことを報告。現在は市立小中学校で11校が不参加を決めているが、学校ごとに判断させるのではなく、市としての判断を求めて署名を提出し交渉を持った。
 三宅さん(大阪港港湾労働者協議会)は、万博で渋滞が発生すれば物流が停まり、港で働いている労働者は仕事ができなくなると訴えた。
 藤永さん(おおさか市民ネットワーク)は、万博・カジノの事業に関わる監査委員会のむちゃくちゃについて3団体で提訴していると報告。無駄な開発を止めようと訴えた。   新川さん(いちょうの会)は、困っている人の生活再建の支援活動をしているが、会場カジノは時代遅れだ、公営賭博もスマホを使って公然と行われている、警察は取り締まっているが、ネットのアクセスを禁止したりブロックすることはやっていないと批判。スポーツ界からは、オンライン・賭博による寄付を期待する声が上がっている。カジノ業界の狙いは、夢洲にカジノをつくらせて、客が来なくてもIR・カジノを拠点にオンライン・ギャンブルで儲けることだ。そうなれば、若者や未来は大変なことになると、万博・カジノ中止を訴えた。
 最期に、西谷文和さんがアピールをした。    (T・T)

25.3.23 カジノ・万博パレード

集会で次々と仲間たちが発言(3.23大阪)

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