11・26排外主義NO!院内集会

誰もが人間として尊重され差別なく共に生きる社会を

 【東京】11月26日正午から、参院議員会館講堂を会場に「排外主義にNO! 誰もが人間として尊重され差別なく共に生きる社会を」と訴える院内集会が開かれた。参院選を前後してにわかに高まった排外主義や移住者へのヘイト煽動、そして高市政権自らが外国人の存在の危険視を前提とする外国人管理の強化を率先している状況に、それにきっぱりとノーを突き付け押し戻す闘いの推進を共に確認する集会だ。移住者と連帯する全国ネットワーク(移住連)や反貧困ネットワークなど、移住者や難民の人権問題に取り組んできた8団体が共催した。
 集会は会場と全国をオンラインで結ぶ形で進められ、全体で420人の参加が報告された。そして最後に読み上げられ提案された、「私たちは、改めて排外主義にNOを突きつけ、誰もが人間として尊重され差別なく共に生きる社会の実現に向けて、共に声を上げ、行動することをここに宣言します」とする先の8団体の共同声明を全体の拍手で確認、連帯して闘いを強化する決意を共有した。なお同声明には全国の1159団体から賛同が寄せられていることも報告された。

参加団体の発言

 集会は司会を務めた移住連事務局長の山岸素子さんの、安心して暮らせる共生社会を実現しよう、との呼びかけで始まり、長い間現場で奮闘してきた方々がさまざまに問題提起を行った。
 移住連共同代表理事の鈴木江里子さんは、詳細な資料も示しながら、政府が今打ち出している「秩序ある共生」なるものが連綿と続く管理と排除の歴史を引き継ぎ、一度は掲げられた「多文化共生」が再び消え去っているようにそれを改めて強化するものであることを浮き彫りにした。そして、「共生」を消せないほど移住労働者に依存している現実を政府が認めているならば、それにふさわしい人として暮らせる環境をつくることこそ政府の責任だと力説した。
 ジャーナリストの安田浩一さんはまず、不安を煽る現在の風潮はをれを放置している政府の責任、ときっぱり断罪し、それに各地で対抗しているのは草の根の民間、とはっきりさせた。そして今年のデマとヘイトの急増では、政府と自治体が先頭に立っていると糾弾し、こんな社会でいいのかと問題を投げかけた。
 ヘイトで特に深刻化しているクルドコミュニティについては「在日クルド人と共に」の温井立央さんが発言。まず、地元(埼玉県川口市)では今年も第3回さくらフェスタでの交歓が賑やかに行われた、と草の根における共生への取り組みを報告。他方、「不法滞在者ゼロプラン」によりトルコ語を話せない日本生まれの子どもも含んで3組の家族が7月以後帰国を強制されると共に、クルド人の存在をないかのように振るまう地元自治体に力を得て、ヘイト行動はその後も続いている、と政府と自治体の明確な排外主義を指弾した。そしてこれへの草の根からの対抗を続けると決意を述べ、連帯した取り組みを訴えた。
 反貧困ネットワークの瀬戸大作さんは、国籍や在留資格を問わず貧困状態に置かないことをめざしている、と同ネットワークの基本姿勢を明らかにしつつも、日本人、外国人問わない貧困化の進行の中で財政状態がピンチ、と厳しい現状を明らかにした。同時にその貧困化が日本人の中に不安感を醸成していると指摘、前述した同ネットワークの基本姿勢の大切さを強調した上で、今強制送還の危機に直面している関係者を守りたい、と支援と連帯を訴えた。
 「外国人人権法連絡会」の師岡康子さんは、日本には外国人に人権を保障する法制度がない、現状は入管法が憲法も人権条約も超える位置になっている、と指摘し、それを変える法の構想を説明しつつ、その制定を何としても実現する必要がある、と訴えた。

排外主義と対決する行動へ

 加えて「LGBT法連合会」の西山朗さんと日教組の山崎拓也さんが連帯発言。
 西山さんは、直面する問題が性的マイノリティの課題と同じ、排外主義に対決する行動を共につながって強めたいと決意を述べた。
 山崎さんは、子どもの権利条約は差別されないことを謳っている、その条約を批准した責任が問われていると政府を厳しく批判した。
 この集会には、10人を超える国会議員も参加していた。その中から、立憲民主党衆院議員の平岡秀夫さん、有田芳生さん、同参院議員の岸真起子さん、石垣のり子さん、打越さく良さん、古賀千景さん、日本共産党の山添拓参院議員、本村伸子衆院議員、社民党の福島みずほ参院議員が発言。各々、政府の事実を歪める発信や差別的方針を厳しく糾弾、排外主義丸出しの入管行政を抜本変革し真の多文化共生社会実現を追求したい、と決意を述べた。

共生社会へ

 最後に鳥井一平移住連共同代表理事がまとめを行い、ヘイトには明日がない、われわれには明日がある、地域から声を起こし、共生社会を市民社会から押し上げよう、と呼びかけ、それも満場の拍手で共有された。
 危機が世界的広がりで進行している時代、排外主義にはまさに明日がない。未来を開く力を労働者民衆の側から作り上げる闘いとして、排外主義ノーの声を草の根から響かせよう。     (神谷) 

 

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「ヘイトには明日がない」と訴える鳥井一平さん(11.26)

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