セウタでの事件を受けてのアンチキャピタリスタス(第四インターナショナルスペイン支部)声明
2026年8月2日
時間の経過とともに、セウタでの悲劇はますます大きな規模になっている。すでに90人を超す死者が報告されており、この数は今後さらに増加するだろう。私たちが一番に強調したいのは、北アフリカの国境体制の残酷さが、世界で最も貧しく脆弱な人々の命を直接に奪っているという点である。私たちは、このシステムがもたらす無関心さと人間性喪失に直面して、これが何よりも人間の命を奪う不当な悲劇であることを明確にしたい。
地中海が巨大な墓場と化してきた中で、毎年何百人もの命が失われてきたが、それに加えてこの事件で新たな命が奪われたのである。彼らの命が失われたのは、欧州連合(EU)とスペイン国家が推進し、モロッコ王国が共犯となって成立している国境体制に原因がある。
モロッコを支配するアラウィー王朝体制と寡頭支配勢力が、この悲劇に対して大きな責任を負っていることは明らかである。こうした連中は自国民の悲劇的な状況を自らの利益のために利用し、自らの利益に沿うよう人々の移動を誘導している。彼らがアメリカやイスラエルと結びついていることやアルジェリアと長年にわたって対立していることはよく知られている。モロッコ政権は、西サハラを植民地化したり、リフ族などの諸民族を抑圧し、自国民による抗議行動を弾圧したりすることを躊躇しないという嫌悪すべき独裁政権である。
しかし、アラウィー王朝体制が自国民の絶望を自らの利益のために利用してきたという事実があっても、この事態の現実の姿を覆い隠すことにならない。つまり、貧困と機会の欠如により絶望に追い込まれた多くの人々が、より良い生活を求めて帝国主義国家へと移住しようとしているのである。こうした人々は、新植民地主義と国内寡頭支配勢力によって貧困へと追い込まれたのであり、侵略軍などではない。彼らは世界プロレタリアートの一部なのであり、階級的な観点から見て、私たちの連帯と人道的な支援を受けるに値する存在である。今日これを疑問視して一面的な見方をし、事態を単なる陰謀論に矮小化する左派の人々は、一連の悲劇におけるスペイン国家とEUの責任を隠蔽しようとしているに過ぎない。2022年6月にさかのぼると、スペインの進歩的連立政権はモロッコ軍とともに攻撃を開始し、メリリャ国境での悲劇において、22人の死者と何百人もの行方不明者を出した。
今日、公開の討論においては、軍国主義的な言辞が幅を利かす傾向がある。「侵略」や「国家主権の侵害」といった概念にもとづく言辞は、右派や極右が社会全体に押し付けようとしている考え方が、自らを進歩的とみなす層にまでいかに浸透しているかを物語るものである。
EUと(「歴史上最も進歩的な政府」によって統治されている)スペイン国家は、国境警備の多くをモロッコ政権に外部委託する一方で、同政権による西サハラの植民地化を正当化し、西サハラ人民の歴史的な闘いを切り捨てた。しかし、それだけではない。スペイン国家とEUは、帝国主義的・軍国主義的ブロックであるNATOに加盟している。NATOはアメリカとの緊張を抱えてはいるが、グローバルサウス諸国人民とその諸国家に対する支配ネットワークの一部なのである。欧州とスペインの資本家の富は、自国の労働者階級やポスト植民地国家の労働者階級への搾取、およびそこでの土地や経済の略奪が組み合わさったものに基礎を置いている。したがって、これをナショナリズムの文脈での争いとして位置づけることは、帝国主義によって強制されている複雑な権力関係を見誤り、戦争につながりかねない対立を扇動することになってしまう。
私たちは、ナショナリズムという文脈で労働者階級同士が対立している場合、私たちは両国の経済的・政治的エリートがこの状況から利益を得ていることをはっきりと指摘しなければならない。国境は移民を妨げない。国境は、移民することをより残酷なものにし、移民を罰するだけなのである。国境によって、資本家が移民を超過搾取できる状況が作り出され、その結果、労働者階級全体の生活水準を引き下げられている。スペインの資本家はこの状況を恥ずかしげもなく利用し、低賃金から利益を得て利益を維持している。
この関係には、非常に具体的な経済的表現もある。アクシオナ[スペインの財閥グループ]、インドラ[スペインのIT会社]、レプソル[スペ人を本拠地とするエネルギー企業]といった大企業や、サンタンデール銀行のような金融機関は、占領下西サハラの資源搾取やモロッコの経済モデルを維持することから利益を得ている。一方で、モロッコはフランス、スペイン、アメリカにとって、農業、介護産業、サービス部門への安価な労働力の供給源として重要な存在であり続けている。友好善隣関係という言辞の背後には、経済的・地政学的・ビジネス上の利益にもとづいて築かれた同盟が存在する。同盟の中でときには緊張や利害の食い違いが表面化することもあるが、最終的には同じシステムモデルと同じ階級的利益に対応しているのである。
私たちの立場ははっきりしている。私たちは、合法的で安全な移住経路の確保を防衛し、国境の軍事化の停止を要求して、移民の人権を最優先に考えている。これにより、人道的な惨事や、移住が恫喝の道具として使われることを防ぐことができる。私たちはレイシズムと一貫して闘っているし、出身国に関わらず労働者階級の統一された組織化を提唱している。私たちはスペインとモロッコの経済的利益と政治体制を糾弾し、闘っている。そして、両国人民間の連帯によってのみ、根本的な問題の解決が可能になると信じている。
私たちは甘い幻想を抱いてはいない。資本主義・帝国主義システムの下でも、一定の改良をかちとることは可能であり、そのために闘うことは奈落へと落ち込まないためには不可欠である。しかし、このシステムを社会主義的・国際主義的な方向で変革し、一部の経済的・地政学的利益に左右されない、諸国人民間の、中央集権的でない、連帯にもとづく、協調的な関係を築くことによってのみ、真に安全で開かれた移動の自由の形態を確立することができる。私たちはそのために闘う一方で、すべての移民の人権を断固として防衛し、この悲劇的な状況に責任のあるすべての国の支配階級を特定し、それらと闘わなければならない。
したがって、今ここでの力関係を改善するために、以下のために闘うことが不可欠であると私たちは信じる。
*入管法の撤廃。
*EU移民・亡命協定の終了と欧州国境沿岸警備機関の解体。
*移民受入体制の即時強化
*手続なしの即時強制送還」の停止。
国境の残酷さ、レイシズム、諸国人民間の対立に抗して、国際主義と階級的連帯を!
The KAKEHASHI
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