7.11北上田毅さん(沖縄平和市民連絡会)講演会

代執行下の辺野古工事を問う

「止めよう!辺野古埋立て」国会包囲実行委員会

 【東京】7月11日午後6時半から、文京区民センターで「代執行下の辺野古工事を問う」北上田毅さん(沖縄平和市民連絡会)講演会 が主催:「止めよう!辺野古埋立て」国会包囲実行委員会で行われた。この日の午後には辺野古埋立てをめぐって政府(防衛省・環境省)交渉&院内集会が行われたが、政府からの明確な回答はなかったとのことだった。

安和での交通事故死について

 北上田毅さんが講演を行った。
 まず最初に安和の事故について話をした。
 警備員さんが亡くなり、われわれの仲間である女性が抗議行動の中で重傷を負った。その日の夜遅くにはかなり深刻な事態だった。体の三分の一が出血した。重傷というよりは重体だった。出口の所で三人が牛歩行動をやっていた。ダンプトラックが二列になって出てくる。週刊新潮、産経新聞などは本当にひどい記事が出されている。ネットの世界でも反対派の行動によって警備員が死亡した、悪いのは反対派だ。それを許してきたのは知事だと。事故の背景、どこから発生したのか、理解してほしい。
 ダンプの出方と牛歩の仕方について一定のルールが出来ていた。ダンプは必ず一台ずつしか出ない。ダンプが出た後に牛歩して、牛歩したら、次に違うサイドのダンプが出てくる。5年半何の事故もなかった。
 今年の初めくらいから、元請けのJVの責任が大成建設から大林組に代わった。去年には警備員が全日警からアルソックに代わった。この二つのことが理由だろうが、ここでのダンプの出方が強引になった。1月から3月まで、立て続けに3件の交通事故が起きた。今回の事故は偶然ではなかった。工事を急がしてきたことに原因がある。
 今回は女性は車道に出ていない。二人の被害者はダンプのタイヤに巻き込まれて7mから8m引きずられた。ダンプはよっぽどの勢いで走っていたとしか考えられない。
 事故が起きた別の所でも交通事故死があったが、この加害者運転手は逮捕されたが、今回の安和での加害者運転手は身柄確保もされていないし逮捕もされていない。一方的な情報が意図的に出ている。不可解で許しがたい。
 7月1日の産経新聞、「警察も手を出せない、牛歩による妨害をなぜ取り締まれないのか、辺野古ダンプ事故」。結果的には抗議活動が招いた事故にされている。悪いのは牛歩行動だというキャンペーンが始まっている。週刊新潮は牛歩戦術をゆるした玉城知事の罪と書いている。沖縄県議会でも自民党の幹事長は飛び出すことによって警備員さんが巻き込まれたと発言している。知事はその日のうちに、防衛局に対して、事故原因が究明され、安全対策が取られるまでの間は土砂搬出作業を中止するように求めた。6月28日から、搬送作業は一切行われていない。止まっている。
 事故の原因、経過そういったことが明確に分からない限り、土砂の搬出はしないことを約束しろと何回も求めたが明言はしなかった。
 土砂の搬送が再開される時には、すさまじい警備体制がとられる可能性がある。ぜひ工事が再開される時には、現地に駆けつけていただきたい。 

大浦湾埋立て工事の本格着工

 8月から本格的に着工される。試験打ちが7月始まった。大浦湾の地盤改良工・護岸工・埋立工はどう進むのか。①海上ヤード造成のため捨石投下②海底への敷砂投下③地盤改良工事④護岸工事⑤埋立工。
 「県、阻止へ手詰まり」を打破するために―民意を結集するための「新たな一手」を。埋立承認後の事情の変化等を理由に、再度の埋立承認撤回を。
 県は、個々の事業・許認可に毅然とした対応を。
 住民の抗告訴訟が閉塞状況を突破した。住民の3件の抗告訴訟の支援を
 沖縄南部地区からの遺骨混りの土砂調達を許さないために。

生物多様性を守れ

 次に、湯浅一郎さん(辺野古土砂全協顧問)が生物多様性を守ることで、埋め立てを阻止しようと訴えた。
 1.生物多様性の保持・回復に関する最新の動き
 2.国の事業はすべて生物多様性国家戦略に沿うものでなければならない。
 3.大浦湾埋立ては3つの観点から「国家戦略」に反する。①大浦湾の埋立てそのもの②土砂盛り込みによる外来生物の侵入③海砂採取による海底生態系の破壊。
 生物多様性で大浦湾埋立て承認の再撤回を・共同漁業権区域は「海洋保護区」・「海洋保護区」での海砂採取の禁止も。
 世界的な生物多様性の宝庫をつぶすな。
 続いて、辺野古土砂搬出反対全国連絡協議会、平和をつくり出す宗教者ネットそして、埋立て受注企業への7・17一日抗議行動への参加が呼びかけられた。沖縄基地反対の運動がさまざまに呼びかけられている。参加を(M)

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