投書 すべての悪と抑圧と暴力を一掃せよ
SM
6月15日・土曜日の『しんぶん赤旗』4面に「NHK「映像の世紀」 安保闘争 描かなかったもの」という「テレビ・ラジオ部長 藤沢忠明」の文章が掲載された。藤沢忠明はいう。「NHKテレビ「映像の世紀バタフライエフェクト」は3日、「安保闘争 燃え盛った政治の季節」を放送(13日再放送)しました。番組は……、結論からいうと、ニセ「左翼」暴力集団の挑発と破壊の役割を美化する内容となっていました」。(唐牛(かろうじ)健太郎の)「全学連は、民主的な学生を暴力的に排除して指導部をトロツキストが占拠したものでした」。(「新左翼」の)「実態は、「左翼」でもなんでもなく、暴力と破壊行為をこととする挑発・かく乱者集団でした」。
私は、「親日本共産党」でも「反日本共産党」でもないつもりだ。連合会長の芳野友子が都知事選で敗北した蓮舫に関して「共産党で票が逃げた」と発言したことについて、日本共産党書記局長の小池晃がおこなった「だいたい連合東京は小池百合子を『支持』したではないか。対立候補を応援された方に、とやかく言われる筋合いはない」という意味の批判はもっともだと思っている。
しかし、日本共産党には間違ったところもたくさんある。日本共産党は、ソ連の核実験を支持したり、原発を支持して反原発運動に敵対したり、系列の出版社からスターリン全集を出してスターリンを美化したりしてきた。間違っていることは間違っているといわなければならない。真実は歴史が明らかにする。
ソ連共産党は、共産党とはことなる考えの左翼を左翼と認めず、「反社会主義分子」「スパイ」などのレッテルをはり、弾圧した。スパイ(ラモン・メルカデル)を使って、プロレタリア民主主義を求めるトロツキーを暗殺した。ラモン・メルカデルには後日、勲章が送られている。トロツキーの主張と関係なく意見のことなるものに「トロツキスト」のレッテルをはり排除しようとするのはソ連共産党らスターリニストの特徴だ。私の誤解でなければ、日本共産党はトロツキー暗殺を一度も批判したことはない。トロツキー暗殺を支持しているのだ。スターリンに命令されたのが日本共産党だったら、日本共産党(スターリニストインター日本支部)がラモン・メルカデルになっていたかもしれない。こうしたことを見ると、日本共産党が単独政権を樹立したら、日本共産党を批判する左翼はみんな抹殺されるのではないかという懸念をいだいてしまう。たくさんの死者を出している内ゲバ主義の元凶もスターリン主義の反対者否定・プロレタリア民主主義欠如の思想にあることは明らかだ。
私は、日本共産党がスターリン主義を革命的に克服して「革新リベラル政権」を樹立した後で、「革命政権」を樹立しうるまでに民衆に信頼される政党になることを願う。そのためには、間違いはすなおに謝罪するべきだ。原水協と原水禁も和解して統一する。そういう日がくることを希望する。「人間の顔をした社会主義」を。「差別も暴力もない世の中」を。「未来の世代をして、人生からすべての悪と抑圧と暴力を一掃させ、心ゆくまで人生を享受せしめよ」(トロツキー、1940年2月27日)。
【注】敬称は省略した。
(2024年7月16日)
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