11.10米軍Xバンドレーダー基地を撤去せよ
第11回米軍基地いらんちゃフェスタin丹後
年々拡充される基地内施設
【大阪】11月10日午後、京丹後市の丹後文化会館で「米軍基地いらんちゃフェスタ」が400人の参加で開催された。主催は「米軍基地反対丹後連絡会」と「米軍基地を憂う宇川有志の会」。Xバンドレーダー基地は丹後半島北端部、宇川地区の経ヶ岬に建設されている。
「フェスタ」の開催に先立って、「米軍Xバンドレーダー基地反対・近畿連絡会」は基地正面ゲート前で抗議行動を行った。基地開設当初はフェンス越しにXバンドレーダー施設のみならず、日本海まで見通せたのだが、年ごとに基地内の施設は拡充され、今年は遂にフェンス際まで建造物が建てられ、基地内も日本海も一切見通せなくなっていた。
拡大する経ヶ岬での日米合同軍事演習
主催者挨拶は米軍基地反対丹後連絡会代表の藤原さん。
藤原さんは「ノーベル平和賞を受賞した原水爆被害者団体協議会等の地道な運動があったから、戦後は核兵器を使わせなかった。米軍基地を巡る情勢も変えることができる。米軍基地はいらないの声を丹後半島から上げていこう」と力強く会場に訴えた。
現地報告は京丹後市議会議員で「宇川有志の会」の永井友昭さん。永井さんは経ヶ岬が重要土地規制法で特別注視区域に挙げられたことによる影響、今年の4月に基地付近の海で全窒素の数値が基準値の6倍から7倍に上ったこと、経ヶ岬での日米合同軍事演習等について報告した。
「行政当局は全窒素の数値が上がったのは海が荒れて海底の窒素化合物が舞い上がったため、米軍も、自衛隊も経ヶ岬では有機フッ素化合物使用も保管もしていないとしている。しかし、日米地位協定によって米軍基地の排水の検査はできない」と糾弾した。
そして、「日米合同軍事演習の回数が年々増え、また規模が拡大している。今年の10月23日から11月1日に実施されたキーン・ソード25=日米共同統合演習では、旧宇川中学校に自衛隊車両30台、隊員100人以上が入り、自衛隊基地には単距離地対空ミサイル搭載車や16機動装甲車も配備された」と報告した。
京都での日米共同の基地強化を許さない
記念講演は共産党の京都府議会議員の水谷修さん。
水谷さんはまずキーン・ソード25の概要を説明し、先島諸島の自衛隊の基地が今や「米軍基地化」していると指摘、豊富な映像を使って「敵基地攻撃とミサイル防空の実戦化」に向けての「統合対艦攻撃訓練」や「統合防空ミサイル防衛訓練」の実情について解説した。
そして、「キーン・ソード25で京都府北部では通信訓練及び沿岸部・内陸部監視訓練が行われ、宇治駐屯地では迎撃ミサイル展開訓練がなされた。米軍と自衛隊の組織改編で京都でも大軍拡・基地強化がなされることになる。敵基地攻撃能力の獲得であり、ミサイル防空の強化であり、継戦能力の向上である。そのために、祝園(ほうぞの)弾薬庫で火薬庫が8棟増設され、舞鶴総監部でも火薬庫が増設される」。
また、「防衛省は横須賀、舞鶴、佐世保に配備しているイージス艦8隻を改修し、搭載するトマフォークは射程1600キロで、北朝鮮や中国本土も射程に入る」と解説した。
最後に、水谷さんは「アジア・太平洋戦争で京都の基地は軍事拠点になった。朝鮮戦争でも京都は米軍の出撃拠点になり、後方支援地域になった。二度と京都を軍事拠点にしてはならない。京都から大軍拡をストップしよう」と会場に訴えて、講演を締めくくった。
次に協賛団体の「Xバンドレーダー基地反対近畿連絡会」「止めよう!経ヶ岬の米軍レーダー・危険な戦争準備を許さない緊急京都府民の会」「米軍基地いらない京都府民の会」の発言を受け、集会アピールを採択し、京丹後市内のデモ行進に移った。 (山三)
「米軍基地撤去!」を訴え京丹後市内をデモ(11.10)
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