大椿ゆうこを国会へ!
2・8キックオフ集会
【東京】2月8日午後6時半から、文京シビックセンター4階ホールで「大椿ゆうこを国会へ! 2・8キックオフ集会」が「大椿ゆうこを国会へ!女性の会」の呼びかけで開かれ、会場を埋め尽くす130人が集まった。
今年の夏の参議院選挙で、大椿ゆうこ参議院議員を再び参議院議員として送り出すために開かれた。大椿議員は自らの非正規雇用の労働者や解雇されそれとの闘いの経験に基づいて国会活動を行っている。そうした経験に基づく国会議員は大椿さんしかいないという貴重な存在だ。女性や外国人労働者、弱者のための政治を作り上げるためにも大椿さんを再び国会へ送り出そう。
集会での呼びかけ人スピーチはさらながら、労働運動現場での証言のような闘うアピ―ルで「同志」としての大椿さんを強く支援するもので、お互いが肩を組み、シュプレヒコールを上げたくなるような場になり沸き返った。久々に「闘う仲間たち」の集会へと変身した。
呼びかけ人から推薦する声
司会を呼びかけ人の柚木康子さんが行った。
山口菊子さんが「少子化の原因は働き方にあるということの政府答弁も引き出した。女性たちが集まって何としてももう一度、大椿さんを国会に送ろうと会を作った。まじめに暮らしのことを一番考えている人たちがなかなか当選しない状況がある。人々に寄り添う政治を実現できる大椿さんを」と開会のあいさつをした。
次に国会での質問など大椿さんの活動を動画で映し出した。続いて呼びかけ人のスピーチ。
ビデオメッセージ。竹信三恵子さん(ジャーナリスト)。
「今でも非正規の7割が女性。正社員になっても、女性の賃金が男性の賃金の3割から4割くらいの企業があちこちに見られる。実際に働き方改革なんて出来ているのか考え直さなければいけない。大椿さんは現場で非正規として働き、そうした所から声を上げてきた。真の働き方改革は大椿さんから女性から。そしてそれは男性を幸せにする」。
清末愛砂さん(室蘭工業大学専任教員)。
「同世代だ。大椿さんは断固として差別を許さない、という姿勢。貧困、将来の先行きが見えない若者が自己責任を内面化させられている。こうした社会こそが日本国憲法が認めない社会だ。社会権をいかに充実させて若者に希望を与える政治ができるかどうか。大椿さんが国会でその姿を見せてもらうために、猛烈にがんばってもらう必要がある」。
和田靜香さん(ライター)さん。
「2020年まで10年間最低賃金のアルバイトで暮らしてきた。店長に歯向かい、すぐに首になってきた。何にもできないと自分のことを思ってしまう。人生に悲観することばかり。ありがたいことに、ライターの本業があり本が話題になった。いっしょに働いていた人たちは今も最低賃金で仕事を続けている。最賃は上がるといっても10~30円。本当にいつも怒りがわく」。
「政治家はそういう話を聞いてもくれない。大椿さんはいっしょに『そうーだ』と怒ってくれる。すごく頼りになる人だ。いっしょに歩いてくれる人が絶対に必要だ。国会に行き続けてもらわないとこまる」。
森本孝子さん(朝鮮学校の無償化排除に反対する連絡会の共同代表、福島みずほ下町応援団)。
「大椿さんは非正規労働者の代表として国会に行っている。その非正規労働者を増やしたのは誰ですか。小泉と竹中平蔵だ。彼らによって、雇用者の首を切りやすいということで、進めてきた政策。それが今の経済貧国日本を作ってきた。国民の負担率が社会保険料と税金を合わせて 48%くらいになっている。本当にひどい。大企業の内部留保は600兆円を超えている。これに1%税金かけてみなさいよ、6兆円が浮く。今政府は増税増税と考えている。ふざけるなと言いたい。一方で軍需産業が大儲けしている。戦争する国に向かって平和憲法はズタズタだ。過去の戦争責任を清算しようとしない。その一つが朝鮮学校の無償化に対する差別だ。いっしょに闘いたい」。
野田静江さん。
「フラワーデモ埼玉をやっている。職場で性暴力に合う女性がどれほどいるか。何でこんなに職場が荒れているのか。非正規がこれだけ多いからだ。男女の賃金格差をきちんとしていかないとこの国はダメだ。会社が人材育成をしないから企業が疲弊した。女性差別撤廃条約で皇室典範(男系継承)の改正を勧告した。すると年が明けてから宮内庁の方や外務省から、国連におカネを出さないと言い出すしまつだ。私たちの国を19世紀に戻すのか。われわれはへこたれない、未来の私たちのために」。
鴨桃代さん。
「個人加盟ユニオンの『なのはなユニオン』の委員長をしている。すき間バイトがどんどん広がっていて雇用がよくならない。女性たちが育児を抱えて、フルで働けない人たちがどんどんすき間バイトを活用している。高齢者の方たちにも広がっている。2008年の時に、日雇い派遣について問題で原則禁止にさせ、雇用責任がはっきりと派遣会社にあった。ところが今回のすき間バイトは雇用責任がどこにあるのかはっきりしない」。
「包丁を持たない精肉の職場にいた時、『女だから、包丁くらいできるだろう、当たり前だ』と言われた。そういうハラスメントも横行している。雇用の破壊についてはしっかりと声を上げないといけない。職場の中でも一人でも春闘をやろうということで準備している。会社は時給を上げてくださいと言ったら、うちは上げられないよ、ダブルワークでもやればいいじゃないか、ということで、企業の責任を果たしていない」。
「大椿さんは国会で非正規労働者の問題を取り上げているのは、実感を持って生きてきた。その実感は国会の中で本当に必要なものだ。いっしょにがんばる」。
次に、大椿ゆう子参議院議員が熱意のこもった決意表明をした(別掲)。最後に、会場からの支援する発言や応援歌が披露された。大椿ゆう子さんへ再び国会へ。読者の皆さんのご支援・協力を(M)
大椿ゆう子参議院議員の決意表明
労働者の使い捨てを許さない
2019年に国政選挙に初めて挑戦をした。当時の服部社民党衆院議員に、『あなたが非正規労働者として働き解雇され、労働組合で闘ってきた。そのことを前面に打ち出して、選挙をしたらいい。むしろそれしか言わなくていい』と言われた。それだったら出来ると思った。それから何回かの国会選挙に出たが落選した。社民党から国会議員になる難しさを感じていた。繰り上げ当選で国会議員になるというチャンスをもらった。しぶとく社民党を応援してくれた人たちのおかげだ。
厚生労働委員会に所属している。労働者の使い捨てを許さない、というスローガンで一貫してやってきた。労働問題をやりたいと思っていたので、生き生きとワクワクしながらやっている。非正規労働者だった時、いろんな葛藤を抱えていた。有期雇用の労働者として、雇い止め解雇をされる直前に労働組合に入って、継続雇用を求めて闘った経験がある。その当時、なぜこの国は非正規労働者を増やし続けていて平気でいられるのだろうか。いつまでも私たち非正規労働者が黙って言うことを聞いて働き続けるのだろうか。そんな憤りを感じながらも、どこにそれを持っていけばいいのか、その核的なものをつかむことはできていなかった。
国会の中で、さまざまな疑問や怒り、そしてこの社会を変えたいという思いを質問という形に変えて、国に大臣にぶつけることができる。私、非正規労働者として首切られてよかったと思っている。この経験がなかったら私は国会議員にならなかった。
次の6年間、めざしている。今の社民党、それが実現していくのがどれだけ困難かは分かっていると思う。だからこそ、本気で大椿ゆう子を押し上げないといけないとここに来てくれた皆さん、私は引き続き働きたい。もっともっと国会の中で、労働問題を追及したい。これから年度末多くの人たちが4月から仕事がないという状況を迎えるでしょう。その人たちの声を私は伝えていく役割があると思っている。
国会議員になる前に、実現したいことがあった。非正規雇用、有期雇用で働くなにがいやか。期限の定めがあるということだ。いつか首を切られるという不安にさらされながら、日々働くということの恐怖だ。働く人々は原則期限の定めのない雇用が当たり前の社会にならなければいけない。個人事業主、フリーランス、すき間バイトなどがどんどん増えている。簡単に首を切れると思っている雇用者をのさばらしていけない。
非正規労働者の中心は女性たちだ。賃金格差、家事・育児を女性に強制する。女性が働くのは尊厳を守ることでもある。女たちがまともな雇用を求めて何が悪いのか、男と同じ給料を求めて何が悪いのか。雇う入り口の部分できちんと規制をかけていく。
さまざまな問題は労働問題に通じている。一番闘いたい『労働者の使い捨てを許さない』をスローガンにした。もう一つ、差別を先導する国会議員の多い中で、人権・差別は許さないの闘いを。これらを国会でやっていきたい。ご支援を全国に広げてください。
(発言要旨、文責編集部)。


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