2.11東京 天皇制の記念日はいらない
2・11&2・22連続行動実
戦後80年と「昭和」100年を祝うな
【東京】2月11日、「紀元節」と「天皇誕生日奉祝」に反対する2・11&2・22連続行動実行委員会は、「反『紀元節』デモ─虚構の『建国記念の日』はいらない!」を行い、80人が参加した。
「建国記念の日」(紀元節)は、1967年、自民党政権が神武天皇の即位によって日本が「建国」されたという天皇神話を天皇制民衆統合強化に向けてデッチ上げた「祝日」だ。さらに即位後6回目となるナルヒトの「天皇誕生日(2月23日)」(天長節)が祝われようとしている。日本会議、神社本庁など天皇主義右翼は「紀元節」の政府式典の復活、憲法九条改悪をねらっている。
この日、石破茂首相は、従来通り「建国記念の日のメッセージ」を公表し、時代錯誤の「建国神話」を前提にして日本は「固有の文化や伝統を育んできた」のであり、「直面する課題に立ち向かい、世界に誇れる日本を将来の国民に繋いでまいります」と述べ、天皇制を強化し、民衆を国家主義的に統合していくことを強調した。
天皇主義者の日本の建国を祝う会は、「建国記念の日 奉祝パレード」を表参道~原宿駅前神宮橋のコースで行い、明治神宮会館で中央式典を開催した。また全国の神社が中心になって「紀元節奉祝」キャンペーンを展開した。
産経新聞(2・11)にいたっては、「『建国記念の日』になってからは、祝日としての意義が国民の間に十分浸透しているとはいいがたい。政府主催の式典も開かれておらず、学校教育でもきちんと教えられていない」などと嘆きつつ、「政府は盛大な式典を主催」せよと言わざるをえない右派状況が追い込まれていることを吐露せざるをえないのだ。
実行委の闘争基調
実行委は、反「紀元節」デモ、「天皇誕生日奉祝」反対を以下のように確認してきた。
①国家の権威主義化や軍事支配もまた膨張しており、その危険性が増している。局地的な戦闘は、軍事同盟による総力戦で国際支配秩序のヘゲモニーを争うものとなり。「情報」技術や、「宇宙」技術が軍事技術を質的にも転換させており、それは国内支配の武器として向けられている。
②国内的な民族排外主義やヘイト、差別主義の拡大は、より危険なものとなっている。日本国家は、新「国家安全保障戦略」、「国家防衛戦略」「防衛力整備計画」を策定し、米軍の決定的優位に基づく日米地位協定に従う「日米同盟」をさらに強化するに至っている。武器輸出や国際的な武器開発が、基幹事業と位置づけられる事態になっている。琉球弧の島々に対する米軍・自衛隊の基地支配が拡大し、これを批判する民意は踏みにじられている。
③「日本国家」の虚構の「建国記念の日」も、ナルヒトの誕生日も祝わない。天皇も「国歌」君が代も「国旗」日の丸も祝日も必要ない。すべてのハラスメント、性加害、差別、搾取に苦しむ人々と共に連帯する。戦後も延命し、とくに現「上皇」のアキヒトのもとで「国民的支持」を拡大したかにみえる天皇制、そしてこれと共犯してきた日米安保、自民党政治の解体を目指していく。
実行委の仲間たちは、神宮通公園(渋谷)に集合し、前段集会を行った。
主催者あいさつが行われ、「政府は歴史上、神武天皇が実在したと考えていないだろう。ただ日本国民として共有されてきた神話として正当性がある。明治神宮周辺で大規模なパレードや集会を行っている。右派は、政府の式典をきちんとやれと要求している。政府は建国記念の日は定着している。だから2005年まで政府後援で式典をやっていたが、それ以降はやっていない。私たちは、天皇記念日として日本国家の共同体記念日であると位置づけていることに対して抗議していこう。今年は敗戦80年、来年は昭和天皇が即位して100年にあたるとして政府式典を行う。2月22日に天皇誕生日に戦争・植民地支配責任の追及を!掲げて『天皇誕生日奉祝』反対集会を取り組む」とアピール。
続いて実行委参加団体からの連帯アピールが行われた。
警察と天皇主義者の合作による闘争破壊を許さない!
デモに移り、渋谷一帯にわたって「天皇制はいらない!『建国記念の日』反対!」のシュプレヒコールを響かせた。
天皇主義者は、デモ隊に対して挑発を繰り返してきた。機動隊は、右翼の挑発を利用してデモ規制を強化してくる。仲間たちは警察と右翼が一体となった闘争破壊をはね返した。 (Y)

「紀元節反対!民主主義に天皇はいらない!」と渋谷一帯にアピール(2.11渋谷)
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