「3・8福島原発事故を忘れない」集会・ミニステージ

「気候変動と原発」

 【東京】3月8日、東京・渋谷区の代々木公園B地区で「3・11福島原発事故を忘れない」集会があった。主催は「さようなら原発」一千万署名 市民の会。主催者発表で3千人が集まった。
 12時からは、「気候変動と原発」をテーマにした小集会が、公園内のミニステージにて行われた。FOEのメンバーらによって、原発と気候変動の関係が問いただされた。
 FoE Japanの吉田明子さんが最初に挨拶した。
 「2023年、再エネ100%と公正な社会をめざす『ワタシのミライ』というネットワークを作った。もう地球を人まかせにしない。まもなく3・11から14年。今日はこんなに寒いなかお疲れさまです」。
 吉田さんは以下のように訴えた。「生活困窮者との連携が重要だ。電気代が高く猛暑の中で耐える人々がいるが、東電やガス会社の電気を使わざるを得ないことが皮肉だ。パワーシフトで何とかできないか」。「再生エネルギーの価格の高さを何とかしようと考えた。私たちは新電力の協力を得て、生活困窮者支援団体のシェルターの一部を再エネに変えた。小さな連携だが『パワーシフトHOMEプロジェクト』を開始した」。
 「Fridays For Future Tokyo」の 足立心愛(ここあ)さんは、中学1年生の時にグレタ・トゥーンベリさんの活動を知った。学校を休み、エジプトで開かれた「国連気候変動枠組み条約第27回締約国会議(COP27)」(2022年)に参加した。「金曜アクション」として新宿でスタンディングをしている。
 「未来は深刻化していくしかない。核のゴミの管理も明確ではない。自分はこのゴミの中で生きたくない。気候変動も深刻だ」。「人と人とのつながりが消える。文化が消える。未来にそんな社会を残したくないという思いで活動している」。「明日から陸前高田に行く。農業と再エネを絡める活動です」。
 「Fridays For Future Tokyo」の二宮リム虹さんは、「2月から署名活動をしている。政府の『第7次エネルギー基本計画』策定について公正な審議プロセスを求めたが、閣議決定を強行された」。「いっぽうメガソーラーの開発でも環境破壊が行われている。これからも声を上げ続ける。そうしないと何も変わらない」。

韓国の気候正義運動

 原子力資料情報室の高野聡さんは、「原発は差別や人々の犠牲の上に稼働している」と前置きし、「私たちは脱原発と気候危機の解決のために活動している」と紹介した。「韓国の気候正義運動について報告したい。ソウルでは3万人規模のデモが行われ、10代から30代の若い人ばかりが参加している」。「韓国では社会のシステムを問題にしている。これが日本とは違う点、日本には欠けている点だ」。「さまざまな団体が気候危機を自分のこととして考え、運動に参加している」。「心愛さんとリム虹さんは当室のスタッフとして活動することになる。より力強く脱原発を訴えていきたい」。
 ミニ集会の締めくくりに、スローガンが紹介された。
 「気候政策に原発いらない」「将来世代も原発いらない」「未来を守る電力選ぼう」「みんなの力で原発なくそう、再エネ増やそう」「地球を守ろう、地域を守ろう」。     (秋谷静雄)

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