3・9マーチ・イン・マーチ2025
私たちはここにいる
差別ノー!共に立ち上がり声を!
【東京】3月9日午後、移住労働者の春闘行動、マーチ・イン・マーチ2025が行われた。主催は同マーチ実行委員会。移住労働者が日頃受けている差別に対し労働者の権利を主張する声を上げる取り組みとして、1993年から回を重ねてきた行動だ。今年もここ数年と同じく、上野水上音楽堂横広場を出発し、JR御徒町駅に隣接する大通りを通過、御徒町公園解散のコース。
この行動はまた、多様なルーツをもつ労働者が各々の思いを確認し合う場にもなっている。出発点の広場には、行進開始時刻の午後1時15分のかなり前から参加者が三々五々到着、あちこちで歓談する光景もいつも通りだ。名古屋入管によるウィシュマさん「見殺し」の責任を問う国賠訴訟が遅々として進まない現状を知らせ、真相の解明と人権に基づく判断を求めるチラシも配布された。
共に立ち上がれば闘える
マーチは、ブラジルの仲間が編成するサンバチームが先導して予定通り始まった。次々と続く隊列は、もちやすいように工夫された多数のプラカード、また移住労働者を中心とした労組をはじめとする多数の労組の旗や市民団体の旗を林立させ、ヒューマンライツ・イエス……、永住権取り消し・ノー……、とリズミカルで力のこもったコールを間断なく響かせて進んでいく。
このエネルギーが一杯の行進には、日本でも有数の商店街の買い物客でごった返す沿道からは注目がひとしお。特に外国人観光客とおぼしき人たちの関心はひときわ高いように見え、多くのスマホが向けられた。
連帯発言
この行動の意義を確認し、闘いへの意志を固める集会は、到着点の御徒町公園で行われ、多くの参加団体が各々の思いを語った。特に日本人の参加団体からは、共に連帯して日本に強い異質排除的風潮を変える決意が表明された。
たとえば全労協の渡邉洋議長は、今年は労働組合オルグに力を入れ、結果として連合の民間労組も含め新しい参加を得た、移住労働者が日本社会を支えているという現実に背を向けない日本に変えるためにさらに一層力を尽くそう、と訴えた。 移住連の山岸さんは、世界的に排外主義、自国第一主義が強まっている中で、日本でも入管法が改悪され、技能実習制度が実質的に据え置かれている現状を変える闘いがさらに重要と訴え、声を上げることが大きな力になる、国会状況も変わる中一層声を強めようと力説した。
ラテンアメリカの闘争歌でスクラム強化へ
移住労働者からは、全国一般東京南部のフェルナンドさんが発言。多くの問題に直面しているが、ユニオンに結集することが大事、共に立ち上がれば闘える、あきらめず立ち上がろう、組織化を、と力強く呼びかけた。
そして最後に神奈川シティユニオンのラテンアメリカ出身の仲間たちが、ラテンアメリカの闘争歌を高らかに謳い挙げマーチ・イン・マーチ2025を締めくくった。主催者からは今年の参加人数が300人を超えたと報告された。
移住労働者との連帯・団結は、後退著しい日本の労働者運動の再生にとっても重要な意味をもっている。この取り組みを広く知らせさらに力強いものにしよう。 (神谷)

移住労働者との連帯・団結を深める(3.9)
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