8.17 大阪市廃止をとめよう市民ネットスタートアップ集会
都構想を断念させ、維新政治を終らせよう
「副首都」のための大阪市廃止、騙されないぞ
【大阪】大阪市廃止をとめよう市民ネットスタートアップ集会が8月17日、大阪市立住まいの情報センターホールで開かれ、210人の市民が参加した。賛同団体は32団体、連携団体は3団体で、いずれも公表されている。
大阪維新の
「都構想」とは
自民と維新の連立政権合意書に「副首都法案の今国会での成立」が盛り込まれ、今年の通常国会会期を延長してこの法律は成立した。非常時の首都機能を分散する必要性は以前から指摘されていて、論議の末3箇所ほどその候補地が決められたが、その中に大阪は含まれていない。
今年成立した副首都法はそれまでに積み上げられてきた論議を無視したものである。法案の段階で副首都が露骨に大阪を指しているとの不満が出たため、修正された経緯がある。それでも、維新の会は大阪を副首都とし、従来からの政策の柱である「大阪都構想」を完成させたいとのあからさまな野望をかくさない。
維新の都構想とは、大阪市を解体して、新たに特別区を設置する。そのことを前提にして、解体した大阪市の周辺の中核都市(10市)を特別区に再編する、これら特別区の財源を大阪府に一元化するというものである。
これらの統治改革の根拠法は、2012年成立の大都市地域における特別区の設置に関する法律である。政令都市大阪市を廃止するために住民投票が必要だが、周辺中核都市を特別区に再編するのに投票は必要なく、議会で決めることができる。
大阪市を活かすべきだ
集会は二木洋子さん(市民連合高槻・島本)の司会で進行した。
梅田章二さん(大阪市廃止をとめよう市民ネット)が主催者あいさつを行い、「都構想の住民投票は過去2回行われ、大阪市廃止は否決された。副首都法と都構想は全く関係がない。2回目の都構想が否決された後、維新は財政1元化条例を大阪市と大阪府の議会で可決し、大阪市の財源を大阪府に吸い上げた。都構想を断念させるだけではなく、維新政治を終らせよう」と述べた。
4人から連帯のあいさつがあった。 野々上愛さん(立憲民主党府会議員)「今、維新は、基礎自治体の機能強化に関する調査特別委員会をつくり、中央集権的行政に向け、府下の市町村の合併を画策している」。
井上ひろしさん(共産党大阪市会議員)「大阪市は介護保険料・国民健康保険料が全国で一番高いが、4区になったらもっと高くなるだろう。
公園の時計は止まったまま。汚い公衆トイレは直せない。ゴミの処理ができなくて、堺市に依頼してやってもらっている。ゴミ処理関係の職員新規採用は何年も停止されている。水道管はあちこちで破損。マンホール蓋の隆起に起因して発生した道路損傷。抽水場の水没。このように、大阪市は公共の役割を果たしていない。大阪市廃止ではなく、大阪市をもっと活かすべきだ」。
西谷文和さん(路上のラジオ)「前回の大阪市長選では、カジノと万博について事前にアンケートを取り公開討論会を開いた。北野たえこ候補は来てくれたが、横山ひでゆき候補(維新)は不参加だった。彼らは公開討論を嫌がる。
今維新の間では、維新候補だからというだけで当選できるわけではないという声を聞く。定数1の選挙区で勝つことが肝心だ。無投票だけはなくすこと。焦点は大阪市長選だ」)。
中山直和さん(大阪をよくする会事務局長)「よくする会は選挙母体で、1979年の大阪市長選のときにできた。以来、9回市長候補を擁立してきた。10回の特別区設置協議会(法定協議会)が決められ、先月の5回目では、維新単独で4区の区割り案を決めた。維新内にも3度目はおかしいという声がある。橋下徹は、区割り4区の頭に大阪市をつければいいと言っているが、そんなことできるわけがない」。
住民投票・維新の手口を許さない
続いて、薬師院仁志さん(帝塚山学院大学名誉教授)が特別講演を行った(別掲)。
講演の後、馬場徳夫さん(設立相談会事務局)から統一署名活動など行動提起があった。地域団体からとして貝田達男さん(大阪市住吉区)、籠谷成幸さん(大阪府吹田市)、山川よしやすさん(夢洲カジノを止める府民の会)、西村幸一さん(生きる私たちの会)の4名の発言があった。最後に、澤賢一さん(大阪市市民連合事務局長)がまとめをした。 (T・T)
薬師院仁志さんの講演
特別区設置は否決済み、住民投票の結果に従え!
ビラには『日本の副首都大阪4区になるか、大阪府の中の政令指定都市のままか』と真ん中に大きく書かれている。
一見して3回目の住民投票用につくられた政策ビラかと見まがうが、これは2020年の住民投票の時のもの。まさに、維新が3回目の住民投票で問う内容のものであるが、これは既に否決されている。この事実は絶対に譲れない。
どうして3回目の住民投票ダメかと聞かれたら、「前回やって否決された」と応えてほしい。住民投票の結果に従わないものに、住民投票をさせられる理由はない。これに異論のある人はいないと思う。
橋下徹・維新とカジノ
橋下徹は自民党大阪と公明党大阪に担がれて大阪知事になり、彼らを裏切って維新をつくり、2011年大阪府知事(松井候補)・大阪市長(橋下候補)ダブル選に打って出てた。そして彼らは勝った。維新に対抗した現職の平松市長は前回よりかなり票を伸ばしたが、それでも橋下人気には及ばなかった。
維新は政党だから知事選開始から市長選開始までの間に、知事選政策ビラと明記して都構想の宣伝をしたが、平松さんはその間に活動はできなかった。当選した橋下徹は2012年1月から市長に就任するが、前年の12月に大阪市幹部に会っている。
そのときのことを読売新聞は、『平松市長が進めていた人工島夢洲での液化天然ガス発電所計画を凍結し、カジノ建設を検討中であることがわかった』と報じた。橋下の狙いは、大阪市の財源と権限をむしり取ってそのお金でカジノをつくるということだった。
最後のチャンスの住民投票だったが
2015年5月17日の住民投票は、松井一郎のことばでは、究極の民主主義と言われた。その時の維新のHPの1問1答では、『大阪の問題を解決する最後のチャンス。2度目の住民投票の予定はありません』とあった。ところが、曖昧な投票用紙であったにもかかわらず、住民投票は都構想案を否決した。投票が終わって3ヶ月も立っていないのに、橋下徹は同年8月8日、『1度の否決がすべてを決定づけるものではありません』と、維新最高顧問として発言している。デタラメな理屈だが、この理屈によれば、2回否決されたから、少なくとも3回可決しなければいけないことにもなる。
ずるい投票用紙・
勝つまでジャンケン
2015年1回目の住民投票の投票用紙は、何を選択するのかがよくわからず、有権者は、大阪市は廃止されず、24区から5区への区割り再編を問う住民投票だと勘違いした人も少なからずいた。というのは、維新はそのように周りの住民に宣伝していたからだである(この維新の宣伝は詐欺行為だ)。2020年2度目の住民投票が行われるとわかったとき、議会に陳情書を提出し、『大阪市を廃止し……』と投票用紙に明記されることになった。陳情書は提出されたら必ず議会に上程されるから、効果がある。
2回目の住民投票の時は、維新は二重行政の解消を宣伝文句にしてやったが、都構想は再び否決された。その翌日の朝、東とおる(維新参院議員)はSNSでこう言っている、『大阪の成長発展……のためにはどう考えても大阪都構想しかありません。必ず3度目の挑戦をする時が来ます』。 このように、維新には住民投票の結果を尊重する考えなど初めからない。勝つまでジャンケンなのだ。こんな連中の政治は終わらせない限り、色々真面目な考えは実を結ばない。
府と道州制とは
最後に道州制について一言。維新がいうから道州制はいいものだと考えている人もいる。江戸時代の300以上あった藩を、廃藩置県のときに5~6の道州制にまとめようとしたが、強い反対があり、人口の少なかった北海道を除いてうまくいかず、その結果、47都道府県になった。道州制を採用するなら、大阪市ではなく大阪府を解体しなければいけない。北海道には県がないのがその例だ。
これからも、『一度決まったことの住民投票は不要、特別区設置は否決済み。住民投票の結果に従え!』と、陳情書をたくさんの団体が出してほしい。

薬師院仁志さん
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