「ひょうの話」
コラム「架橋」
連れ合いが玄関ドアを開け「街で一袋100円で買ってきた」「何して食べんの?」と声を上げ「ほれ!」と手渡される。多分「ひょう」では? と思い本棚の山野草本を見るが無し。ではと「西川の郷土食」(月山のある町 西川町)にあるではないか「ひょうのからし和え」。
普段目にするのは、畑や道端などにあるちっちゃなもので、各地に自生し「畑の邪魔者」扱いされているようだ。買ってきた「ひょう」は一本の茎から枝分かれした堂々たる?姿であり山形では「野菜」として保存食として食べているようだ。
4月には懐かしい「凍み餅」が葛尾村から送られてきた。氷点下の気温、阿武隈降ろしのふきっ晒しの風で水分を飛ばしてカラカラになったのが「凍み餅」だ。山野に自生するヤマゴボウの葉を入れ搗(つ)いた素朴な味。原発事故、全村避難。放射能は豊かな自然を汚し、漸く復活した故郷の味だ。
「原発再稼働」や「原発リプレース」等と政府・財界は騒ぎ立てているが決して許せないことだ。「裏金・闇金」の怒りで包囲されてきた自民党議員は『黙して語らず』を貫き、与党はシナリオのように猿芝居を演じ切り第二自民党維新の「おねだり」で「大ザル法」を成立させた。
尻に火がつく狸たちは一斉に地元・支援者に平身低頭でお詫び行脚や、性懲りもなく「お詫びパーティー開催」だと!! 所詮、バッチなければただの「ムジナ」。どさくさ紛れで成立させた「食糧供給困難事態対策法」(食糧安保法)。減反政策に怒る農民が田圃に建てた「農政はNO!政」を思い出す。
農林水産省の概要版では、従来「単収の増加」「収穫面積の増加」で対応してきた。更なる増加は限界だから不測の事態時、国が生産転換指示、従わない場合は罰則もと言う。この10年で東京都を上回る農地が消失したと言われている。自民党政権が採ってきた一次産業の犠牲による輸出産業主導の経済政策の行き詰まり。急激なインフレで生活苦に喘ぐ国民にいま一番何が必要かは明白だ。国会議員の使命は政治を良くし社会を良くすることが「仕事」である。国民が愛想尽かしてんの判らんか!と︿ひょうのからし和えを食む﹀。(朝田)