12.7新基地建設を必ず止める!

辺野古ゲート前県民大行動に700人の熱気

 12月7日(土)午前11時から、2024年最後の辺野古県民大行動が名護市キャンプ・シュワブゲート前で開かれ、小雨のぱらつく天候にもかかわらず、各地から700人が集まった。進行はオール沖縄会議事務局長の福元勇司さん。
 稲嶺進さん(元名護市長)の主催者あいさつの後、県外参加者の発言に移った。はじめに、土砂全協(辺野古土砂搬出反対全国連絡協議会)の共同代表を務める阿部悦子さんがマイクを取り、奄美大島からの土砂搬出に反対する全国署名への協力を訴えた。阿部さんは「土砂採掘による環境汚染、赤土流出など奄美の住民生活が深刻な危機に直面している。5年前、10年前とはまったく姿を変えた。沖縄は“兄弟島”だ。辺野古へ奄美の土砂を送りたくない。特定外来種が持ち込まれる危険も大きい。奄美からの土砂搬出を止めよう。全国署名を成功させよう」と呼びかけた。
 続いて、韓国から金福童(キム・ポクトン)ハルモニの足跡をたずねる平和ツアーで沖縄を訪問した「金福童希望の種」の17人がそろって前に立ち、あいさつした。一行は、読谷村の恨之碑やチビチリガマ、渡嘉敷島のペ・ポンギさんの足跡、さらに嘉手納基地・普天間基地などをめぐり、辺野古ゲート前の集会に参加したとのことだ。代表者は「世界中の軍による性暴力の解決のためには平和が最も重要だ。沖縄の戦争被害、沖縄戦への朝鮮人強制動員、さらに日本軍慰安婦被害者の歴史の現場を見てきた。韓米日軍事同盟を打ち破るために力を合わせよう。最後に、金福童ハルモニの“希望をもって生きていこう”という言葉を伝えたい」と述べた。
 玉城デニー知事のメッセージは福元さんが代読した。「ハイサイ、グスーヨー、チュウウガナビラ。平和で豊かな沖縄へ向けて戦略的に取り組んでいきます。辺野古新基地建設の強行に反対し、対話による解決を求めます。私は現在の状況を変えることができると信じています。未来を自分たちで考え行動していきましょう」とアピールした。
 女団協(県女性団体連絡協議会、22の団体で構成)の伊良波純子会長は12月22日に予定されている県民大会への参加を呼びかけた。
 うるま市島ぐるみ会議共同代表の照屋寛之さんは、「宮城島からの石材搬出が始まった。急きょ現場に行き1時間20分にわたり止めた。風光明媚な島を壊しアメリカに捧げる、安保に捧げる。許されない。島から中城湾港への道はほとんど農道であり、一日の通過台数は15~40台未満とされている。まもなくサトウキビの製糖が始まる。石材ダンプの使用をやめよ」と熱をこめて主張した。
 辺野古新基地建設をめぐる抗告訴訟の原告の金城武政さんは、「今回の裁判は地元地域だけの問題ではない。デニー知事を支えるためでもある。たとえ県が負けても住民が国に対し争う。県民の力を大きくしよう」と訴えた。
 そのあと、沖縄選出の衆参議員5人が並び立ち、衆院を代表して赤嶺政賢さん、参院を代表して高良鉄美さんがあいさつした。赤嶺さんは「国会の力関係が大きく変わった。野党が団結すれば自民党政治を変えることが可能だ。彼らは改憲提案を出来なくなった。辺野古も、県民の思いを全国に伝え、日本の民主主義を切り開いていこう」と述べた。高良さんは「なぜ憲法に地方自治が明記されているのか。平和を守るためだ。9条と一つのものとして地方自治をとらえることが大事だ」と語った。
 県議会与党議員団のあと、統一連の瀬長和男さんは「新聞報道などで辺野古の埋立が加速しているなどといわれるが、違う。加速していない。いつ完成するとも分からない。沖縄の海も山も県民のものだ。辺野古、安和、塩川、そして宮城島の現場に、週一、月一でもいいから足を運んでほしい」と呼びかけた。最後に、高里鈴代さんのリードで、ガンバロー三唱を行った。次の辺野古県民大行動は、2月1日第一土曜日に行うことが発表された。
 なお、発行されたばかりの『沖縄報告 辺野古・高江10年間の記録』(柘植書房新社、3000円+消費税、電話03-3818-9270)がテントの一角で販売され好評を博した。
     (沖本裕司)

2024.12.7 辺野古ゲート前。県民大行動に700人。辺野古NO!

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