投稿「6・29ブルーインパルス飛行抗議アクション」に参加した
SM
6月29日・土曜日、集合時間13時30分・集合場所は等々力(とどろき)緑地正面広場で、「ブルーインパルス飛行抗議アクション!」がおこなわれた。主催は、「川崎の空にブルーインパルスを飛ばさないで!実行委員会」だ。私は、少し遅れて参加した。
「沖縄の映画を観よう!かわさき」のチラシから引用したい。
「…… 川崎市は、100年前に町から市になり、そのお祝いの記念行事で自衛隊のアクロバット飛行隊『ブルーインパルス』の飛行を決めました。6月29日の土曜日、中原区の等々力緑地の上空を飛ぶとのことです。…… 現在ウクライナやガザで空爆が行われ、多くの市民が亡くなっています。日本では曲芸飛行に手を振ったり、喝采の声があがると言われています。空爆で亡くなられた方の遺族の人たちからすれば、全く考えられない行動です。川崎市はこのような人々に思いを馳せることはできないのでしょうか」。
「…… ブルーインパルス飛行は、1982年に静岡県の浜松航空祭でパイロット1名が死亡、13名の市民が負傷する事故を起こしています。その他これまでパイロット計5名が事故で亡くなっているのです。地元の中原区の住民からも不安の声があがり、飛行中止の文書が市長に提出されています。これに対し福田市長は記者会見で『飛行機が飛ぶこと自体にリスクがあるような言い方はものすごく変な論理だなと思う』と珍妙な答弁をしているのです。…… 日本には憲法9条があり、『陸海空軍その他の戦力は保持しない』と謳っています。しかし、防衛費はぐんぐん伸び、3年後には年間11兆円になる予定です。物価高などで多くの国民が生活に苦労している中、国の予算は軍備の増強に使われ、米国、中国に次ぐ世界で第三位の軍事費となるのです。すでに鹿児島県の南から台湾へ連なる『南西諸島』と言われる島々では、自衛隊の基地が建設され、ミサイルなどが配備され始めています。自衛隊は現在隊員不足に悩んでいます。セクハラ、パワハラなども起きています。ブルーインパルスはそうした中で『カッコよく』宣伝の第一線に立っているのです。…… 戦争に向けた体制づくりに手を貸すことにNO!です」。
今回の問題のポイントについて、斎藤彰さん(沖縄の映画を観よう!かわさき)に話を聞いた。
「やっぱり軍用機をね、100周年に呼ぶこと、そしてその理由をまったく答えない・答えられないっていうことが行政に対する不信感もあるし、許せないというふうに思いますね。そして軍用機が飛ぶことに喝采をしている川崎市民または日本の国民に関してもどういう考えなのか、本当に私としては残念に思います」。斎藤彰さんはそう語っていた。
なお、杉原浩司さん(NAJAT・緑の党)のツイッター(X)には「同機(ブルーインパルス)の飛行は、敵基地攻撃能力保有や殺傷武器輸出、日米指揮統制の一体化など、自衛隊の攻撃軍化を覆い隠すものであり、加害の末に空襲を受け、平和都市を宣言した歴史を反故とするもの。異議申し立ては重要です」という書きこみがあった。
「『戦闘機』とコールされていますが、ブルーインパルスは戦闘機ではありません。初代機の元になったのは戦闘機でしたが、2代目、そして現在の3代目は練習機です。なるべく正確に批判すべきだと思います。」という書きこみもあった。軍用機はいらない。自衛隊はいらない。福田紀彦(ふくだ・のりひこ)川崎市長は退陣するべきだ。私はそう思う。「抗議アクション」の参加者は、だいたい50人ぐらいだった。
なお、今回のブルーインパルスの飛行について、6月29日・土曜日の「報道特集」は「ブルーインパルス 川崎市民を魅了」などと批判的視点ゼロで報道していた。「抗議アクション」は無視された。「報道特集」よ、お前もか。
図書館で6月30日・日曜日の新聞をくらべてみた。6月30日の『東京新聞』は全体としては朝刊1面と17面(川崎版)で「報道特集的記事」を載せつつも、朝刊17面(川崎版)では「市民による抗議行動」にも触れていた(竹谷直子記者)。 『東京新聞』はすでに5月9日・木曜日の15面(川崎版)でも「市民による抗議行動」に触れている(北條香子記者)。
6月30日の『毎日新聞』は19面(神奈川版)で一言だけ「市民による抗議行動」にも触れていた(和田浩明記者)。『朝日新聞』『読売新聞』『産経新聞』『神奈川新聞』は「報道特集的記事」のみで「市民による抗議行動」にはまったく触れていなかった。
『神奈川新聞』は6月27日・木曜日の25面で「市民による抗議行動」を大きく取り上げていた(萩野功輝記者)が、6月30日の記事はそれを裏切るものといって良い。杉原浩司さんのツイッター(X)には「残念。」の書込みがあった。
『日本経済新聞』『日刊スポーツ』26面(社会面)は「川崎市制100周年イベント」についても「市民による抗議行動」についてもまったく触れていなかった。メディアはこれでいいのか。
(2024年7月1日)
等々力緑地正面広場(6.29)
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