9.1東北電力は女川原発再稼働をやめろ!地震の国に原発はいらない!

STOP!女川原発再稼働宮城実行委員会デモ

 【宮城】「さようなら原発宮城実行委員会」に参加する住民団体や市民団体は、東北電力の目論む9月女川原発再稼働に対抗する取り組みとして、8月25日の「再稼働を問うシンポジウム」と9月1日の「STOP!女川原発再稼働宮城県民集会」を連続で取り組む準備をしてきた。しかし、東北電力は、7月18日、突如、規制庁による稼働前検査での不具合を指摘されたことを理由に11月に再稼働を再延長することを発表した。

沸騰水型原発再稼働の突破口にさせるな!

 9月1日、仙台市内で開催された県民集会には350人が参加した。実行委員会の多々良哲さんが開会あいさつ。「東北電力樋口社長は、これ以上の再稼働延期はない」と大見得を切っていたのに簡単に変更する姿勢に「社長の言葉の軽いことか!」と鋭く批判し「こんな会社に再稼働をする資格はない!延期ではなく永遠の中止、廃炉を!」と訴えた。そして7100億円もの安全対策費を費やしてでも女川原発を再稼働させる目的は、「福島事故以降実現していない沸騰水型(BWR)原発の再稼働の突破口、露払いの目的が原発回帰の岸田政権と電力会社にあること」「被災原発の再稼働を強行することで被災地での根強い不安と反対を押しつぶし、諦めさせる狙いがある」と強調して「諦めずに反対の声を上げ続けよう」と訴えた。

一番の安全は原発を動かさないこと!

 特別発言として「子ども被ばく裁判原告団長」で元原発作業員の今野寿美雄さんが発言。「3・11当時、女川原発にいて、津波を目の当たりにして、道路損壊で動けなかった。避難計画では、バスで避難とあるがバスなど来ない。車でも津波、崖崩れで通れない。逃げられないので、屋内退避せよといわれても家が壊れてできない」と当時体験した状況を語った。初歩的ミスで中止した福1でのデブリ採取に関して「取り出しても置くところない。被ばくさせてまで取り出す必要はない。一番の安全対策は原発を動かさないこと」「原発やめろ!の声を上げていこう」とあいさつした。
 県内からの発言として、7月7日に女川町での講演会とデモを550人の参加で実現した現地講演会実行委員会の高野博さんは「13年間、動かしていない原発を再稼働することは恐ろしい。8月の大規模損壊訓練の中止(社員の熱中症等で)は、はじめから不測の事態を想定していない杜撰な管理体制であり、このような電力会社に原発を動かす資格はない!」と語り「老朽原発、被災原発を動かすな」の声を大きくしていこうと訴えた。
 女川原発差止め訴訟原告長沼利枝さんは、この避難計画では逃げられないことを争点に闘われている控訴審の判決期日が11月27日になったこと、能登半島地震でそれが実証されたこと、8・25シンポジウムでの「志賀原発廃炉訴訟原告団」の北野進さんが話した「避難計画の有効性」は「原発を止めるために役立つ」という発言を紹介して、裁判での勝利と珠洲原発を中止に追い込んだ粘り強い闘いのように全国の原発の廃炉を求めていこうとあいさつした。

11月再稼働阻止!地震の国に原発いらない!とデモ行進

 「福島事故からの教訓を学び生かすのか、それとも再び原発依存を強めるのか」「沸騰水型原発の再稼働を止めて、政府の狙う動きを止めること」「能登半島地震は、避難計画の破綻を実証したこと」「原発はゆきづまり、再処理もゆきづまり、使用済み核燃料の行き場を失っていること」「11月再稼働を止め、原発による社会のゆがみを正し、まっとうな世界への一歩を踏み出そう」と「集会決議」を採択し、蒸し暑いなか仙台市内のデモ行進で「再稼働やめろ!」「福島事故をわすれない!」「地震の国に原発いらない!」の声を挙げ、11月女川原発再稼働の中止を県民に訴えた。

 核燃料装荷を強行

 周辺住民や県民の反対の声を無視して、東北電力は、9月3日15時から女川原発2号機に核燃料装荷を開始した。560本の核燃料を1週間かけて収納するとしている。宮城県知事も立地市町の首長も「安全を確保して進めてほしい」と誰も責任をとらない「原子力無責任体制」のもとで再稼働が強行されようとしている。東北電力は、危険な女川原発の11月再稼働をやめろ!(m)

女川原発再稼働やめろ!と訴える350人デモ(9.1)

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