2.24日比谷野外音楽堂で反戦集会

ウクライナに平和を!
核兵器をつかうな! 原発に手を出すな!

 【東京】ロシアのウクライナ侵攻からまる3年の寒い2月24日の月曜日(休日)、13:00開始14:30デモ出発で、「霞ヶ関」の日比谷公園大音楽堂(日比谷野音)を会場として、「ウクライナに平和を!核兵器をつかうな、原発に手を出すな」2.24集会とデモがおこなわれた。「さようなら原発1000万人アクション」と「戦争させない・9条壊すな!総がかり行動実行委員会」の共催だ。

 まず、13:30より前からだったか、日音協(日本音楽協議会)のみなさんによるプレライブがおこなわれた。

 つぎに、「戦争させない・9条壊すな!総がかり行動実行委員会」の染裕之(そめ・ひろゆき)共同代表が「開会のあいさつ」をおこなった。「アメリカ第1主義をかかげ国際協調に背をむける、アメリカ・トランプ政権の一挙一動に世界がみがまえ、世界の安定的秩序は混迷をふかめるばかりです」。「はたんしていることがあきらかな原子力政策になんとしても終止符をうたせなければなりません」。

 戦時下における原発のぜい弱性

 そのあと、原子力資料情報室(CNIC)事務局長の松久保肇(まつくぼ・はじめ)さんが発言した。「ロシアは国際法上ゆるされない侵略戦争をおこない、あまりにも大きな悲劇をひきおこしています」。「ロシア・ウクライナ戦争は戦時下における原発のぜい弱性を白日の下にさらしました。原発は戦争で攻撃対象にならないという暗黙の前提はもはや成立しません。それは東アジアに生きる私たちも例外ではありません。ロシア軍の機密文書によれば、茨城県東海村の原子力施設が攻撃対象としてリストにのっていたと報じられています。北朝鮮も日本の原子力施設を攻撃対象だといっています」。「いま、世界ではウクライナだけではなく、パレスチナでアフリカで、世界の各地で戦闘が発生し、多くの人びとが苦しみの中で生きています。しかしいくら細い道であっても、私たちは道義の力を信じて、平和を求めていかなければなりません」。

 つづいて、「チェルノブイリ子ども基金」の黒部信一(くろべ・しんいち)さんが発言した。「どちらの味方もするわけじゃなくて、あくまで子どもたちの支援を中心にやっています」。チェルノブイリ子ども基金の向井雪子(むかい・ゆきこ)さんがホソクした。「東京新聞のロビーにおいてウクライナの子どもたちの絵画展を3月1日までひらいております」。そのあと、カンパのお願いがあった。

 つぎに、「憲法共同センター(戦争する国づくりストップ!憲法を守り・いかす共同センター)」の石川敏明(いしかわ・としあき)さんが発言した。石川敏明さんは、2024年のノーベル平和賞を受賞した日本被団協(日本原水爆被害者団体協議会)についてふれ、田中重光(たなか・しげみつ)さんの発言を紹介した。「核兵器と人類は共存できません」。石破首相の被団協(被爆者)に冷たい対応を批判し、「核兵器禁止条約第3回締約国会議へのオブザーバー参加をみおくる方針をきめた日本政府の姿勢をかえていきましょう」と発言した。

 さいごに、「閉会のあいさつ」を「『さようなら原発』一千万署名 市民の会」呼びかけ人の1人である藤本泰成(ふじもと・やすなり)さんがおこなった。「千葉大学の特任教授・酒井啓子さんが朝日新聞(2025年2月22日・土曜日、朝刊15面)で、パレスチナだけではない、日本もまた、暴力や虐殺、排除の思想とむえんではなかった、こうのべています」。「私たちは内なる排除の思想とたたかい、そのことをのりこえることをつうじて平和への声をあげつづけていきましょう」。

 参加者は、600人だった。集会後のデモは、菱山南帆子(ひしやま・なほこ)さんが宣伝カーで市民に対するアナウンスをおこない、シュプレヒコールの音頭をとった。コースは、日比谷公園を出発し、東京電力本社前・銀座を通り、東京駅近くの鍛冶橋(かじばし)駐車場で流れ解散というコースだ。

 ロシアは撤退するべきだ

 なお、加藤直樹(かとう・なおき)さん(あけび書房株式会社発行『ウクライナ侵略を考える 「大国」の視線を超えて』の著者で、「ウクライナ民衆連帯募金」呼びかけ人の1人)は「この問題で、うったえたいことは何ですか」ときかれて、つぎのように語っている。「侵略戦争に反対しなくちゃいけない。もう1つは、ロシアは撤退すべきだってことだ。それが2つ。もう1つは、ウクライナの人たちがウクライナの運命を決めなきゃいけない。ロシアが領土をとって、アメリカが地下資源をうばう。こんなことを絶対許しちゃいけない。ウクライナの人びとを孤立させてはいけない」(レイバーネット日本)。

 私は、「すべての戦争に反対するぞ」というシュプレヒコールについて、内ゲバ戦争に反対するのはいいが、解放戦争や革命戦争は「帝国主義戦争」とは区別すべき場合もあるのではないか、と思った。また、パレスチナ連帯集会では日本人とパレスチナ人がいっしょに参加しているのに、ウクライナ連帯集会では日本人とウクライナ人がなんで別々に行動しているのだろうか、と思った。

                                (SМ/2025年3月1日)

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