はじめに

はじめに

 この宣言は、10月革命の遺産をスターリニストの災禍から救うために、レオン・トロツキーとその同志たちによって1938年に創設された第四インターナショナルの文書である。第四インターナショナルは、不毛な教条主義を拒否し、社会運動の課題とエコロジー危機をその考え方と実践に統合してきた。その勢力は限られているが、すべての大陸に存在し、ナチズムに対する抵抗運動、フランスの1968年5月、反植民地闘争(アルジェリア、ベトナム)との連帯、反グローバリズム運動の発展、エコ社会主義の発展に積極的に貢献してきた。
 第四インターナショナルは、自らを唯一の前衛と見なしているわけではない。第四インターナショナルは、その力量に応じて、広範な反資本主義の隊伍に参加してきた。その目的は、大衆的性格を持つ新しいインターナショナルの形成に貢献することであり、第四インターナショナルはその構成要素の一つとなるだろう。
 われわれの時代は二重の歴史的危機、つまり資本主義「文明」の多面的な危機に直面して、社会主義オルタナティブが危機に陥っている時代である。
 第四インターナショナルが2025年にこの宣言を公表しようとしているのは、さまざまな地域レベルだけではなく、地球的次元でもエコ社会主義革命のプロセスがかつてなく必要であると確信しているからである。それは今や、世界的な資本主義の膨張にともなう社会主義や民主主義の後退に終止符を打つという問題であるとともに、人類史上前例のないエコロジー破局から人類を救うという問題でもある。この二つの目的は、密接不可分に結びついている。
 しかし、われわれの提案の基礎を形成する社会主義プロジェクトは幅広い再建が必要となっている。そうした再建は、多元的な経験の評価によって培われ、あらゆる形態の支配と抑圧(階級、ジェンダー、被支配民族のコミュニティなど)と闘う主要な運動によって育まれるものである。われわれが提案する社会主義は、前世紀を支配していたモデルや国家統制主義的・独裁的体制とは根本的に異なっている。それは革命的なプロジェクトであり、根本的に民主的であり、フェミニスト、エコロジー、反レイシズム、反植民地主義、反軍国主義、LGBTQ+の闘いの貢献によって育まれるものである。
 われわれはエコ社会主義という言葉を数十年間にわたって用いてきた。その理由は、エコロジー危機のもたらす世界的な脅威と課題が、グローバル化された既存秩序内部でそれに反対している全ての闘争に浸透しなければならない、そしてそのことによって社会主義プロジェクトの再定義が求められていると確信しているからである。地球との関係、人間社会と人間が生きている環境との間の「物質代謝の亀裂」(マルクス)の克服、地球のエコロジー的均衡の尊重は、われわれの綱領と戦略の単なる章立てであるだけでなく、その共通項でもある。
 革命的マルクス主義の分析を更新する必要性は、常に第四インターナショナルの行動と思想を鼓舞してきた。われわれは、このエコ社会主義宣言の執筆作業において、このアプローチを継続している。つまり、われわれは21世紀の課題に向き合うことのできる革命的視点を定式化する手助けをしたいのである。それは、社会的・エコロジー的闘争や、世界中で展開されている真に反資本主義的な批判的考察から着想を引き出す視点なのである。