5.1 第97回日比谷メーデー
戦争、改憲、労働者の権利破壊ノー
高市打倒へ労組が先頭に
【東京】5月1日、第97回日比谷メーデーが同メーデー実行委員会主催の下に開催された。今年は定番の日比谷野外音楽堂が改修工事中のため会場を亀戸中央公園に移しての式典となり、演壇も大型トラックの荷台。しかも天候も大荒れ、強雨で会場の足下が水浸しという悪条件だったが、集会は、雨合羽に身を包んだ労働者、市民2000人(主催者発表)の参加の下、世界を覆う戦争の暗雲、また高市政権の労働者民衆の権利と生活に対する露骨な攻撃姿勢に真っ向から立ち向かう意志を力強く分かち合う形で進められた。ただ集会後のデモは大雨のため中止された。
メインスローガンは「働く者の団結で生活と権利、平和と民主主義を守ろう」。この下に第97回中央メーデー(代々木公園で同時開催)との統一スローガンが4本のサブスローガンとして掲げられた。具体的には「大幅賃上げ!労基法解体反対!8時間働けば暮らせる社会を!社会保障の充実を!」「なくせ貧困・格差・差別!ジェンダー平等!多民族・多文化共生社会実現!」「被災地支援!福島原発事故を忘れない!原発なくせ!」「反戦・反核!改憲反対!辺野古新基地建設阻止!」。これらのスローガンは集会の中で拍手で確認された。また第97回中央メーデーとの間では相互に代表を派遣しエール交換が行われた。
裁量労働拡大許すな
式典は午前10時から、横倉一夫国労首都圏本部書記長の、現に進行中の米国によるイラン攻撃にふれつつ、戦争のない世界を追求する民衆の闘いを呼びかける開会宣言で始まった。
そして議長団選出の後、渡邉洋全労協議長が主催者あいさつに立ち、高市政権の反動姿勢との真っ向対決を特に4点を上げて呼びかけた。第1は、労働時間規制崩し。裁量労働拡大策動や残業規制の抜け道を労基署に指南させようとする自民党の動きを指摘し、総力を挙げた反撃を訴えた。
第2は格差拡大であり、非正規労働者を中心に最賃近傍の労働者が急増している中で最賃引き上げが重大問題になっていると課題を確認し、その最賃引き上げ目標を投げ捨てている高市政権を許さず、夏に向け最賃1500円実現に全力を挙げようと呼びかけた。
第3は9条改憲の危険性との闘い。武器輸出の全面解禁や国旗損壊罪策動、また自民党大会で図らずも露呈した自衛隊の私物化など、高市政権の立憲主義そのものへの逆行を指摘し、改憲反対の闘いの先頭に立とうと力を込めた。
第4はヘイトとの闘い。高市自身が外国人に関するデマを広げている、厳格な外国人政策そのものが官製ヘイトになっている、と厳しく批判し、移住労働者とともに労組として反撃に立ち上がろうと訴えた。
連帯あいさつは、都労連委員長の中川崇さんと第97回中央メーデーから黒澤幸一さん。中川さんは、私たちのメーデーを自らつくり統一をめざしてきた歩みを大事にとまず呼びかけ、戦争とファシズムに抗し人権と環境を中心に置く連帯をどう発展させるか、と問題提起した。
黒澤さんはまず、憲法が史上もっとも危険な時に迎えたメーデーと今年を指摘し、労組が先頭に立って大同団結をと訴えた。そして渡邉さんが指摘した課題をあらためて確認しつつ、今こそ労組の時代にし労組を大きくしよう、と呼びかけた。
なお第97回中央メーデーでは、第97回日比谷メーデー代表として関口広行全労協事務局長が連帯あいさつを行った。
韓国の民主労総からは戦争と差別に反対する連帯を呼びかける連帯メッセージが届けられ代読で紹介された。またこの他に、中之島メーデー、京都地評メーデー、静岡県中部地区メーデーから連帯メッセージが届いていることも報告された。
「ヘイトにノー!全国キャンペーン」拡大を
これらの発言に応えて3人が決意表明。
まず郵政産業労働者ユニオンの松原義孝さん。高市政権の裁量労働拡大や労働時間規制見直し、またこれらが労・使・公益の三者対等構成による労働政策審議という国際的原則を無視して進められていることを厳しく批判、日本労働弁護団の反対集会には労働3団体がそろって結集したことも紹介し、徹底した反撃への決意を表明した。加えて最賃の大幅引き上げは生きる権利の問題と強調、特に発効日を遅らせる動きの広がりを絶対許さないと決意を述べた。
次に移住者と連帯する全国ネットワークから。多様性は否定しようもない現実だが外国人に関するデマは今も止まっていないと現状を指摘、このヘイトへの対抗として「ヘイトにノー!全国キャンペーン」を通し啓発と周知に注力すると決意を明らかにし、具体的な行動を紹介し同キャンペーンへの結集を訴えた。
最後は、5・3憲法大集会実行委員会の菱山南帆子さん。労働者の権利の破壊を含め、高市の憲法破壊を止めるには国会外の力が決定的と指摘し、共に奮起しようと呼びかけた。そして今新たに湧き上がっている運動では、自ら立ち上がる意志を示そうと自分だけの「架空団体」の旗をつくって参加する人も出ていて、その中で参加している労組の旗を発見し労組の存在に気づくという契機も生まれている、今こそ労組の出番だ、と会場を鼓舞し、5月3日の成功を共に勝ち取ろうと力を込めた。
そして最後にメーデーアピールが読み上げられて提起され、満場の拍手で採択、大雨の中でも集中したメーデー式典は、中小民間労組懇談会の中島由美子さんの音頭による団結ガンバロウ三唱で終了した。 (神谷)

「多民族・多文化共生社会の実現」をアピール(5.1亀戸中央公園)
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