「遠くから響く声」

コラム「架橋」

 懇意にしている近所の人に出会った。齢91歳、いつもと変わらぬ笑顔。「人間関係がおかしくなってきたのかな?」と話の途中でボソッと呟いた。「駐車場にバイクが置いてある」と「110番」に電話があって警官が来たと言う。「何も警察沙汰にしなくとも直接言ってくれれば」「駐車場のバイクお宅のですか?」、「あっ!ごめんなさい」で済む話だろうと。65世帯が住む市営住宅。介護ヘルパーをよく見かけ高齢者所帯や一人暮らし高齢者、入退去も多く隣人との付き合いも薄い。
 ︿時代は誰を求めるか?﹀「THE MATCH」自民党総裁選2024。戦後政治を牛耳った「歴代首領の悪党面」を背景に「いい人」を演じ、「みんなで笑顔…」「安全で安心して暮らせる」と心地よいフレーズを過熱報道が拡散した。石破内閣は「国民の皆さん‼過度な期待を抱かぬように」と「二枚目の舌」を行使して解散総選挙へ。御祝儀相場に乗じ垢と埃まみれの議員諸氏復活と「自民党の自民党による自民党のための政治!!」の意図はあけすけに。
 国民の皆さん!これが「おいしい石破米」特徴はヒラリと体を躱し「納得と共感」で国民を取り込む意図ありあり。「軍備増強と軍事同盟強化」の︿軍事オタク﹀。狙いはただ一つ、権力の意のままにの挙国一致体制。心の中にも「分断の壁」を持ち込み「危険な道」へ誘う。はっきり言おう!「時代はお前達を求めてはいない」と。
 小学生の時に見た風景。公園に集合した20人ほどの作業服、モンペ姿の失対労働者が竹竿に紙片を挟み、メガホン先頭に町なかに出ていく。生まれて初めて見た労働者の隊伍。「今生きる君たち! こんな時代だからこそ隣人と手を繋ぎ︿No!﹀と叫べ!」と聞こえてきた。(朝田)