「強欲クラブ入会金」

コラム「架橋」

 100万㌦は「強欲トランプクラブ」開店ご祝儀相場だ。グーグル、アマゾン、トヨタ、ボーイング・・・通信・金融・自動車・テック・暗号資産・航空宇宙等の名だたる企業・投資家の「朝貢外交」。総額は2億㌦(310億円)を突破と報道された。「前回、私は1千億㌦の投資を表明した。だがあなたは、2千億㌦にしろと言った。私は、5千億㌦にして戻ってきた」。SBGの孫正義は胸を張り78兆円の投資発表。「忠誠を尽くす忠臣」を演じ、腐心する哀れな姿とみる。
 映画「アプレンティス ドナルドトランプの創り方」。20代の実業家トランプの丁稚奉公先は、勝つためには手段を選ばず、法も無視する冷酷で悪名高き弁護士。「勝つための3つのルール」を徹底的に叩き込まれ「怪物トランプ」誕生への道筋を描く。ルール1「攻撃、攻撃、攻撃あるのみ」ルール2「何一つ認めるな、全否定で押し切れ」ルール3「勝利宣言せよ、決して負けを認めるな」。21年大統領選の「敗北」を拒否し「選挙不正」を騒ぎ極右・支持者を扇動した合衆国議会議事堂襲撃事件。就任後、暴徒1600名に恩赦を与え更なる忠誠を求めた。思えば「泡沫候補」トランプが大統領になり共和党を飲み込み、第二次政権に就く。虚言を正当化する「権力」と「3つのルール」。人道的援助の削減、移民の強制送還、パレスチナ人民を追い出すガザの米国所有の表明等々。国家に寄生し国民の富をむさぼり、「人権」「人道」を無視し排外主義極右政党と手をつなぐ。「虚言」を弄した「取引」とは所詮「ゆすり」「たかり」の世界だ。入会金100万㌦「トランプ強欲クラブ」入会。骨の髄までしゃぶりつくす者たちのクラブ、恐ろしいことだ。「クローントランプ」があちこちに蔓延る前に、共に生きようとする人々が力を合わせ退治する以外に道はない。
 私が知る100万㌦。それは青春時代に函館山から観た「100万㌦の夜景」の思い出ただ一つ。さて、早起きして「強欲草」の芽でも摘もうか?     (朝田)

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