国家・天皇による「慰霊・追悼」を許すな! 反「靖国」行動呼びかけ文
国家・天皇による「慰霊・追悼」に反対する声を
2022年「安保3文書」以降の社会
高市政権下で大軍拡の勢いが止まらない。そもそも現在の「異次元」の軍拡は、2022年12月に閣議決定された「安保3文書」によって日本の防衛戦略が根本的に変革されたことに始まる。そこには、経済、技術、情報なども含む幅広い分野にわたって政府が横断的に対応する戦略が示され(国家安全保障戦略)、防衛力の抜本的強化・「反撃能力」の保有が明記され(国家防衛戦略)、5年間で43兆円という「これまでとは全く異なる水準の予算規模」による防衛力の抜本的強化(防衛力整備計画)が謳われている。
その背景には、アメリカからの「軍事費をGNPの2%へ」との要請があった。今、高市内閣は、アメリカからの更なる要請「軍事費をGNPの3・5%+関連経費1・5%、合計5%」の下で、「安保3文書」の年内の見直しを日程にあげている。
国会での審議を経ずに閣議決定のみによって決められる「安保3文書」により、軍事戦略は劇的に変更され、軍事予算は特権的に増額され続ける。それにより、すでにこの3年半の間に、狭い意味での軍事力(戦闘能力)にとどまらず、社会・経済など全般にわたる「軍事化」(軍事を優先した社会・経済の再編)が加速されている。
進む社会・経済の軍事化
企業では、防衛生産基盤強化法の成立や防衛予算の大幅な増額によって、防衛関連産業への投資やそれへの中小企業も含む参入の促進、武器産業における開発・生産強化、さらに輸出産業化への国家による手厚い支援(「死の商人化」)、建設企業の防衛関連事業(基地強化・強靭化、シェルター建設等)へのシフトなど、成長産業として軍事産業育成の動きが進んでいる。こうした動きは、大学等における研究機関でも、軍事関連研究への積極的な参画の流れを生んでいる。
一方で、「国家の戦争」を後方で支える「国民」の動員に向けて、市民運動監視強化を目論む国家情報局が設置され、国家主義的な思想・信条を強要する国旗損壊罪の成立も画策されている。
社会全体に「軍事力の増強が唯一の安全保障(抑止力)」という単線的な言い方が幅を利かせている。排外主義が跋扈する背景もあり、「戦争のできる国」から「戦争をする国」さらに「戦争を待望する国」へと、極めて危険な状況が醸成されていると言わざるを得ない。
自民党や自衛隊の「政治的中立」意識の欠如
そうした中で、今年4月の自民党の党大会(党の最高意思決定機関)に、制服・正装の自衛隊員が参加(「君が代」斉唱)した。これは、自民党にも自衛隊員にも、「自衛隊の政治的中立性」という認識が全くないことを露呈したものだ。「国家の暴力装置」である軍隊が、一政党である自民党と協力関係にあるという事実は、極めて異常なことである。自民党は、一貫して、自衛隊を憲法への明記するという改憲を主張している政党である。「自衛隊の政治的中立性」の認識を持たず、協力関係にある政党によるこうした改憲策動は、言語道断であり、断じて許すことができない。
改めて国家・天皇による「慰霊・追悼」を許さない行動を
高市首相は、安倍首相をも上回る「伝統的国柄」に固執する。靖国参拝や「教育勅語」を評価している。昨年来、自衛隊と靖国神社のズブズブの関係が明らかとなった。高市政権下の文科省(松本洋平大臣)は、辺野古での事故に関連して「平和教育」を行う高校に対して、「政治的中立」(14条)を盾にとって教育基本法違反と認定した。文科省はこれまで、靖国神社への訪問などについては全く問題としていないし、さらに、「教育勅語」を合唱させた森友学園系の幼稚園についても全く問題としていなかった。「皇族数確保」政策では、男系男子に固執し、皇室典範改正を急ぐ。「国旗損壊罪」も拙速に成立させようとしている。夫婦別姓については容認しようとしていない。「台湾有事」発言では、自らの発言に固執して、柔軟な外交的対応をしない(できない)、一方で、米国トランプ政権には、破廉恥なほど迎合(抱きつき)する。
こうした高市政権の下で戦争体制が加速度的に進められているのである。その先には、アメリカがイランで行ったような侵略戦争への参加の可能性が極めて高くなっている。すでに停戦合意がなされたばかりで、ホルムズ海峡への自衛艦派兵が喧伝され始めた。
戦争の危機はこれまで以上に差し迫ったものになり、それは、自衛官の死者の可能性も急速に高まっているということだ。これまで毎年8月15日には、「国家のために死ぬことの賛美」が、靖国神社で、全国戦没者追悼式で繰り返されてきた。「戦争反対!」の声と共に、国家・天皇による「慰霊・追悼」に反対する声を上げることが、これまで以上に、切実になってきている。
戦争反対! 国家・天皇による「慰霊・追悼」反対! 死者による国家統合を許さない!
敗戦後81年目の今年も、国家・天皇による「慰霊・追悼」を許さない行動に取り組みます。ぜひ、参加・賛同をお願いします。

国家権力・右翼の妨害をはねのけ、靖国神社に向けてデモ(25.8.15)
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