軍はただちに弾圧をやめろ!スーチーさんら拘束者を釈放せよ

ミャンマー軍事クーデターから2年
大使館前で在日ミャンマー人600人が抗議

 【東京】2021年ミャンマー軍による軍事クーデターから2年目の2月1日午後3時から、品川区にある在日ミャンマー大使館に対して、「軍はただちに弾圧をやめ、スーチーさんら拘束者を釈放せよ」などの要求を掲げて、在日ミャンマー人の若い人たち600人が抗議行動を行った。

軍政廃止・民
主化への思い
 さまざまな民族の旗や政党の旗を掲げた。そして、捕らわれた囚人を表す白い服に血のりをつけた数十人も並んだ。大使館前の通路に入りきれず、大使館脇の広いスペースも埋め尽くして抗議した。2時間、絶え間なく発言やシュプレヒコールが続いた。参加した若者たちの半分は仕事を休んでの参加とのことだった。軍政の廃止と民主化を求める熱い思いが伝わった。
 日本語でのシュプレヒコールもあった。
 「スーチーさんを含むすべての政治囚を解放しろ」「国の主権を国民に返還しろ」「軍事独裁体制を廃止しろ」「日本政府はテロミャンマー軍への支援をやめろ」「ミャンマー軍への制裁を実行しろ」「ミャンマーの春革命は勝利する」
 昨年、ミャンマーで民主化行動を取材していたジャーナリストの久保田徹さんが逮捕され3カ月間拘留され、懲役10年の判決を受けた。その後釈放された久保田さんが抗議行動に参加し、釈放に向けた支援に感謝し、民主化への連帯を明らかにした。

「春の革命」を
実現させよう
 ミャンマー本国では、一斉に仕事を休んで外出を控える「沈黙のストライキ」が呼びかけられた。最大都市のヤンゴンでは、多くの商店でシャッターが閉められ、人影はまばらとなり、ふだんは渋滞となる通りも交通量が減り、閑散となったという。各地でこうしたことが見受けられ、民衆の軍への抵抗の強さを再度明らかにした。
 こうしたことを受けて2月1日、軍政は非常事態宣言を6カ月延長することを発表した。その結果、8月までには行うとしていた総選挙も先延ばしすることになったようだ。非常事態宣言は、軍による統治を正当化し、民主派勢力を抑え込む根拠とされてきたが、憲法で期間は2年とされていて、1月31日が期限とされていた。非常事態宣言が終了後、6カ月以内に選挙を行うと定められている。
 国連の人権状況を調べるアンドリュース特別報告官が報告書を提出した。それによると、クーデター以降、およそ110万人が避難を余儀なくされ、人道支援を必要としているのは推定で1760万人で、ミャンマー軍が設置した「国家統治評議会」について「承認されるべきではない」と指摘した。
 ミャンマー軍政を倒して、春の革命の実現のために、支援・連帯を強めよう。     (M)

在日ミャンマー大使館前で軍政打倒・民主主義を求めるミャンマーの人びと(2.1)

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