同志 佐藤博を追悼する

 1989年の日本支部をめぐる「労働者の力派」との分裂以降、「かけはし」福岡支局の支局長を背負ってきた同志佐藤博が9月20日に「肺がん」のため亡くなりました。心から哀悼の誠を捧げます(享年74歳)。

   ◈  ◈  ◈

 彼は急進主義運動が最も高揚した60年代後半、東洋大全学闘の一員として活動し、1972年に他の同志たちと九州での組織建設のために中央委員会より派遣されました。彼が活動場所として選んだのは、九州最大の工業地帯であった北九州でした。彼は印刷工場に就職し、派遣直後から活動を始めました。1975年にわが同盟は全国青年組織=共青同を呼びかけました。共青同の結成集会には、若い共青同の仲間が30数人参加しましたが、その三分の一が北九州の仲間でした。その意味で共青同にとって北九州は出発から拠点となりました。

   ◈  ◈  ◈

 彼はその後、北九州地域にわが同盟を建設し、50歳を迎えようとする時、新しい活動領域に踏み出すためにメキシコに留学しました。国際活動に不可欠なスペイン語をマスターするためでした。彼の留学はわが同盟の多くの仲間を引きつけました。
 彼のメキシコ在住を利用して観光に行く仲間も多くいたとその後、彼は笑っていました。メキシコにはトロツキー終えんの地となったコヨアカンもあったので。
 彼は北九州に戻ってからも再び印刷工場に入り、闘いを継続しました。

   ◈  ◈  ◈

 彼が最も力を発揮したのは、「労働者の力派」との分裂の時に、「運動においても組織建設においても女性差別問題を第一義的課題として捉えられない者とは、いっしょに闘えないし」「私は妥協しません」と主張しました。
 「私は鋼鉄の八幡、積出港としての若松を含む北九州で闘い始めたばかりで多くの闘いは今後の課題ですがともに闘い抜こう!」と全国の仲間にメッセージを送りました。彼の意志を受け継ぎともに闘おう!
(武)

週刊かけはし

購読料
《開封》1部:3ヶ月5,064円、6ヶ月 10,128円 ※3部以上は送料当社負担
《密封》1部:3ヶ月6,088円
《手渡》1部:1ヶ月 1,520円、3ヶ月 4,560円
《購読料・新時代社直送》
振替口座 00860-4-156009  新時代社