ウクライナ連帯カンパに協力を

加藤直樹さんの訴えから

 ロシア・ウクライナ両国合わせて190万人が犠牲になっている。どういうことが起きているのか。侵略のひどい実態。例えば、キーウは零下20℃、暖房がセントラルヒーティング。暖房を供給するもとを破壊すると全部の暖房が止まってしまう。ロシアの攻撃によって一日の半分くらいが停電する。暖房がこない。低体温症で亡くなる人が続々出ている。
 兵士を狙うのではなく、民間人の生活を破壊することをしている。ヘルソンという南部の街が2年前に解放された。ところがその後、ロシアはヘルソンをあきらめていない。ロシア軍はドローンで手りゅう弾を投げ落とすことを頻繁にやっている。救急車やバス、山羊を連れたおばあさんが山羊もろとも吹き飛ばされている。
 ロシア軍自身がそれを撮影して、ネットにアップしている。お前らは街から出て行け。外を歩くとき、空を気にしないと歩けない。国連の調査では民間人150人が亡くなって数百人が負傷している状況だ。

子どもたちがロシア人の兵士になる教育

 占領地の状況。公務員、ジャーナリストなど知識人が拉致されて拷問を受け、死に至らしめられることが頻繁に起きている。占領されていたハリキュウ州ではバクレンコという絵本作家が、拉致されて殺害された。ヘルソンでは協力を拒んだオーケストラの指揮者が銃殺された。拘束されている民間人は2万5千人と言われている。そして子どもたち、プーチンの側近である大統領全権代表の女性が自ら、半年でウクライナの380人の子どもたちを養子にして、ロシア人として育てていると、テレビで公言している。子どもは『ぼくはウクライナ人だからロシア人になりたくない』と抵抗する。女性は目を覚ましなさい、あなたはモスクワにいるのよと言って、彼を押し黙らせたということを自分で語っている。
 ロシアの占領地ではロシア人として、教育を受け、ロシアの国歌を歌い、ロシアの歴史を学ばされる。子どもたちは軍事キャンプに連れていかれて、そこで手りゅう弾の投げ方、自動小銃の打ち方を訓練されて、いつかはロシア軍の兵士として立派に戦うとなるように教育されている。

「ノーパサラン」のスローガン再び

 ロシアにとってこの戦争で得ようとしているのは何なのか。ウクライナの領土の併合だ。ウクライナを属国にしたい。これに対して、ウクライナは必死に抵抗しているのは何か。それは自己保存だ。このままウクライナ人として生きたい。もう一つは被害の回復。国連憲章では自決権として保障されているものだ。ウクライナのことはウクライナで決めさせてくれ。
 プーチンがおれは帝国だから好き勝手にさせてもらう。大国の安全保障のために小国を奪っていいのだと言う。トランプとプーチンは仲がよい。トランプがしゃしゃり出てきて、「ウクライナの問題を解決するんだとウクライナは資源を寄こせ。後はもう泣き寝入りしろ」と言っている。
 まともな和平交渉にならない。ウクライナの未来を大国が決めるな。ここまでは被害を回復させてほしいというウクライナが求めて、そういった形の和平が成立するように、われわれが後押しできるかどうかだ、世界の運命がかかっている。
 きのうヨーロッパでウクライナ連帯集会が開かれている。ロンドン、パリ、バルセロナ、ブリュッセルなどでデモが行われた。ある女性が持っているプラカードにこういう言葉があった。「ノーパサラン」はスペイン内戦の時の市民軍のスローガンだ。「奴らを通すな」という意味だ。ファシストがスペイン全土を握ろうとしたことに対して、市民たちは「ノーパサラン、奴らを通すな」と言って抵抗した。大国主義のとうとうたる流れを止めろ。

ウクライナ民衆連帯募金

 最後に、ウクライナ民衆連帯募金の目的はウクライナで最も厳しい戦いを強いられている社会運動の人たち人たちにエールの募金を送ろうということ。様々な社会運動が盛んに行われている。労働者の権利、女性の権利あるいは環境保護。彼らは今の侵略戦争の中で、侵略に対して抵抗すること、政府が進める規制緩和とか労働規制の改悪とか、そういったこととも闘っている。地球の裏側にいる私たちの仲間だ。仲間がいるんだと伝えたい。
 第一回目の募金は民主的社会主義を掲げる緩やかなグループに送った。二回目はソリダリティコレクティブ、占領から解放された地域の住民を支援しているボランティアグループ。家畜なんかが放置されているのを助けてくる。学校なんかがなくなった所に、ネットで勉強ができるようにパソコンを届ける。
 第三回目として、3月13日まで呼びかけているのがウクライナ東部で活動している労働者によるレスキュー隊への募金。ウクライナとロシアで焦点となっているのがドンバスという地域。炭鉱が非常に多い。この地域をロシアは全部占領したいと思っている。しかし、拮抗した状態になっている。この前線から十数キロ離れている所で、今でも鉱山は操業している。石炭を掘らないと暖房が使えなくなる。ですから労働者たちは家族を避難させた上で、現地で炭鉱を掘り続けている。
 ロシア軍は炭鉱を標的にしてドローンで攻撃している。この2月に入ってからも仕事を終えて帰宅途中の労働者たちを満載したバスにドローンが爆弾を落として、16人が亡くなった。レスキュー隊を炭鉱労働者自身がつくった。彼らは急ごしらえのレスキュー隊なのでろくな装備がない。イギリスの炭鉱労働組合・消防士組合が装備を積んだ自動車をドンバスに届けた。私たち東京のグループも太陽光付の発電機をウェールズに送り、それを届けたい。ぜひ協力してほしい。(発言要旨、文責編集部)

ウクライナ民衆連帯を強く訴える加藤直樹さん(2.24ロシア大使館付近)


 

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