3.5さようなら原発緊急行動

デモ中にふくれあがる参加者呼びかけを広げ次の行動を!

 3月5日、さようなら原発1000万人アクション実行委員会の主催で「ロシアはウクライナへの侵攻をやめろ! 原発を攻撃するな! さようなら原発緊急行動」が行われた。代々木公園・けやき並木公園路を渋谷警察署の指示で1梯団で出発したデモ行進は、渋谷駅ハチ公前を通過し、解散地点の神宮通公園ではおおよそ400人から800人へと参加者が膨れ上がっていた。
 解散地点では、緊急行動のスタッフに「国連大学はどっちですか」とたずねる参加者がおおぜいいた。私は「青山学院大はどちらですか」と聞かれた。国連大学は、青山通りをはさんで青山学院大の正面だ。当日午後2時からは、国連大学前から出発する「ウクライナ支援パレード」が計画されていた。また、同時刻には有楽町の数寄屋橋で戦争をさせない1000人委員会とフォーラム平和・人権・環境の主催による「ロシアによるウクライナ侵攻に抗議し、戦争反対・平和を求める3・5緊急街頭宣伝行動」が予定されており、これに連れ添って向かう労働者が多数いた。
 デモ出発前の緊急集会では、主催者としてルポライターの鎌田慧さん、実行委員会団体の原子力資料情報室の高野聡さん、チェルノブイリ子ども基金の向井雪子さん、平和フォーラム代表のひとり藤本泰成さんが発言した。
 ウクライナには、チェルノブイリ子ども基金が支援してきた子どもたちやその家族が住む。同基金は侵攻当日の2月24日にニュースレターの発送作業をしており、「チェルノブイリに苦しむすべての人たちがこれ以上の苦しみや悲しみに見舞われることのないよう、心から祈るばかりです」というメッセージを急きょ同封したという。
 「ウクライナの市民に平和を!」「ロシアの軍隊は原発を攻撃するな!」「軍隊はウクライナから撤退しろ!」「兵士は市民に銃口を向けるな!」「プーチン大統領は原発を標的にするな!」「プーチン大統領は軍隊を撤収しろ!」と、宣伝カーからデモ行進参加者に向かって、コールの復唱を呼びかけた。
 ロシア国内では、プーチン政権によって侵攻反対を訴える市民への弾圧や拘束が続いている。報道された前線ロシア軍兵士が家族に向けたSNSからは、派兵命令には同意していないことがわかる。ウクライナ侵攻後、在日ロシア民間人に対する誹謗中傷が起こっている。安倍晋三の「核共有論」や、高市早苗らによる「非核三原則のうちの〝持ち込ませず〟の見直し議論開始」など、この機に乗じた軍備の拡張への扇動によって社会と世論の分断が進む。
 緊急行動のコールは、危機に乗じて強権化に向かおうとする勢力や社会の分断に同調しないことばづかいで大衆に訴えた。緊急行動を主催したさようなら原発では呼びかけ範囲をひろげ、3月21日「ウクライナに平和を!原発に手を出すな!市民アクション」(代々木公園B地区/午後12時~)への参加を呼びかけている。ぜひ駆けつけよう。    (3月7日 KJ)

*ウクライナ支援パレードは、在日ウクライナ市民が大衆デモの経験をつんできた在日ビルマ市民労働組合などからの協力を得ながら準備されてきた。レイバーネットのWebサイトでは「結集したのはウクライナ人、ベラルーシ人、ロシア人、ミャンマー人、香港人、日本人など約4000人」と伝えている。

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